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53.弱点

まずは平野に誘き出す……。


「連合軍が通るであろう道。

次の分かれ道を1つ封鎖させましょう。

細い岩道を潰せば、回り道をせざるを得なくなる。

そうすれば自然と高台から見下ろせる平野へと誘導できます。


そこで総攻撃です」



隊長はにやっと笑った。


「駿、お前に指揮をとらせよう。

好きにやってみろ」


礼をして俺はその場を離れた。


部下たちに指示を出す。

どうしようもない奴らばかりかと思えば、

使える奴もいる。


確かに弁護士時代にも思ったことがある。

もったいない。

その賢い頭をもっと良い方に使えば良かったのにと

思える犯罪者たち。



力仕事向きの男たちを狭い道に先回りさせ、

道を封鎖させる。

残りは高台からの攻撃に備えろ。

さあ、今から弱点を炙りだす。

そこからが本当の戦いだ。





*******************


「疾風隊長!道が塞がれています!」


なるべく敵と遭遇しない道を選んできた。

危ないところもあったが、何とか戦士たちのおかげで

切り抜けてきた。


だが、嫌な予感する。

作為的に塞がれた跡。回り道を進めば見晴らしの良い

場所へと出るだろう。

誘導されている。おそらく。



だが、今まで遭遇した敵、持っている武器を鑑みても

おそらく勝てる。

こちらには特殊な能力を使う戦士もいる。


どのみち、片方は通れない。

誘いに乗るしかないのか。


「疾風隊長。向こうの指揮官が変わったのでしょうか」


大地がそばにやって来た。

大地も気づいているようだ。

この分かれ道の意味を。



「さて、どうしたものかな。とはいえ迷っている猶予もない」



「スピード勝負で、駆け抜けるしかありませんね。

我ら戦士が葵様の周りを固めましょう」


俺は頷いた。

まだクラリサを奪った者の足跡さえ掴めていない。


急ぐしかない。






「もー直!いつも私の後にいなさいって言ってるでしょ!」


「葵様。ここは戦場です。私が前に出ることを

お許しください」


直は葵の前にでた。


前方の様子がおかしい。

敵との遭遇をさけ、険しい路を選んできたはず。

だが、分かれ道で疾風隊長と大地が話し合っている。


「様子がおかしいね。泉までは後どのくらいんだろう。

拓海君は大丈夫?」


葵が俺を心配するように顔を覗き込む。


俺は驚き、目を逸らした。

「お、おお、大丈夫だ」


直が俺を睨む。

いやだから、誰だって急に顔を覗き込まれたら

照れるだろう??

と俺は直に言い訳する顔をした。


前方が動き出した。

どうやら広い道へと進むようだ。


葵を囲むように優輝、大地、晃が配置された。

スコルプやリュープスも葵を囲む。



確かに葵を守り切る。それが我々の使命だ。

だが……ここに葵がいると敵に教えてやっていることに

ならないか?


ふと不安がよぎった。

だが、疾風隊長の決断だ。

葵の場所がわかっても勝てるということだろう。



俺の心配など取るに足らない。

そうさ、勝てばいいのだ。




俺たちは進み始めた。

敵の目的が弱点を見極めることだけだと

その時は気づいていなかった。


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