表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/26

5•友の死

やっと見つけた親友は

もう息をしていなかった。



砂利道が続く河辺に、青月は眠るように

横たわっていた。


周りを染める赤い血がなければ

本当に眠っているように見える。


まさかこんな日が来るなど

誰が想像しただろう。


「青月……」


俺は青月に駆け寄った。


クラリサはどこだ?

俺は鼓動が早まるのを感じだ。



意外にもクラリサはすぐに見つかった。

青月の手にしっかりと握られていたからだ。




青月の指をほどき、俺はクラリサを

取り上げた。


「良かった……これで……」



一瞬の安堵はすぐに消し去られた。


俺の手の中にあるクラリサは

四つの光を放っていた。



美しい…だが、俺が初めて見たそれとは

違う。



「青い珠がない……」


頂点にあったはずの青い珠がなくなっている。



俺は気が狂ったように、周りを、

青月の衣服を探し回った。


「そんな……」



青い珠一つで、何かが大きく変わることはない。

昏哭界では珠一つなど不要だ。

五つのパワーが揃わなければ、

ヴェルグラスは目覚めない。


ではどこへ?

せっかく取り戻したのに、これでは意味が……



俺はもうすぐ消えいく友を見つめた。



死んでもなお、許し難き親友よ。

俺は……どうすればいい?



俺の心の中に一人の女性の顔が浮かんだ。

美しい、俺の愛する人よ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ