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34.二人の戦士

天澄界。優輝が赤い珠と出会った頃。


王の館からまた別の方向に離れた山間部では

一人の男が木を切っていた。


鬱蒼うっそうとした森の中。

たまに鳥の声が聞こえる。


男の木を切る斧の音がリズムよくなりひびく。



男は太楽国では、舞台の演出を行なっていた。

晃という名前だ。

天澄界で彼は華やかな世界とは真反対の暮らしを選んだ。



木を切る手を休め、晃はふーっとため息をついた。

これだけ切れば暫くは持つだろう。

彼は、帰り支度を始めた。

その時、茂みの奥からニャーと猫の鳴き声が聞こえた。


猫?


彼は茂みに近づき、そっと草をよける。

そこには紫色の猫がちょこんと座っている。

光るような艶のある紫色の長い毛。

濃い紫色の瞳。

彼はその美しさに思わず見惚れてしまった。


猫が足元の紫色の珠を前足で押し、

「どうぞ」と言わんばかりに晃のほうへ

転がした。





天澄界と昏哭界の境界線では。

大地が侵入しようとするラーサを

倒していた。



隊長である疾風から境界線を守るよう命じられた。

何かが起きている。

ということだけはわかっていた。

だが、それ以上の事を知ることはできないし、

知る必要もない。



ただ、一つ、一つ、

入ってくる侵入者を斬ればいい。



ガサッと背後で音がした。

霧の奥。


全く気配を感じない。

何故だ?


剣を振り上げる。迷いはない。



だが霧の中から1匹の狼が現れた。

黄金色の毛並み。

大人の男の腰ほどの高さがあり

それはとても神秘的であった。


大地は思わず見惚れた。


だが、大地は剣を強く握り直す。


すると狼は黄色の美しい珠を

大地の方に転がした。


大地は珠を拾い、王の館の方角を見つめた。

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