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ノー・リーズン

「兄さんどうしたの? 動かなくなって、もっと私と遊びましょう」


 妹、五百子(いもこ)は肉体が変貌して覚醒した僕が何もしてこないのに退屈を感じたようだ。しかし、僕は見たり、感じとったりは出来るが心は深層意識なかにいる。魔力で自分の心を破壊するために集中している。そんな中、もう一人、僕が心の中で生まれてくる。


 そして、新たに生まれた人格と対話する。


『僕は最低だ。物事を対処出来ない故に君と言う人格をつくり、任せることにした。何事も人任せだ。君はそのためにつくられた人格。そして、君の為に僕は消えることを望む。ここの、顛末までは確認するが』


『はあ、いいのかよ。俺が生まれてしまって。容赦しないぜ。何者にも支配されないからな。お前の望みは俺と同じだ。人に翻弄されないこと。いいのか? 本能のみで動く俺は全ての女を蹂躪するぜ』


『よくはないけど、君が望むならしかたがない。好きにしなよ。君なら何にも束縛されないはずだから』


『それなら自由にさせてもらうぜ』


 僕は僕であるが、別人格にも名前がないのは都合が悪い。


『君をどう呼べばいい?』


「俺の名はフォートだ! 退()け! 五百子」


「え? どうしたの? 兄さん」


 五百子を力づくで、振り払う。吹っ飛んだ五百子は事態が呑み込めていない様子だ。


「もう少し、魔力がほしい。(はるか)のところにでもいくか」


 フォートは瞬時に遙達が戦っているところにいく。流石は遙なのか、ともに戦っているカナタと一緒に今でも奮闘している。しかし、優勢ではなさそうだ。しかし、フォートは軽々と女兵士達を払いのける。


「ついに、この姿になったのね、隼人(はやと)君」


「今の俺はフォートだ。覚えておけよ。間違えるとどうなるかわかっているな?」


「ええ」


 遙は変わり果てた僕を見ても、一切の動揺はみせない。全てを受け入れるそんな風にみえた。


「ちと、魔力が足りねぇんだ。お前の極上のおしゃぶりで俺を楽しませろ」


「うれしい。初めてそんな言葉を聞いた」


 むしろ、喜んでくれた遙の態度に心の奥に引き籠った僕は驚いた。全てはフォートに任せる。隼人はいらないのだ。初めから、そう気づけば良かったんだ。


貴方たち(・・・・)はどちらも悲しい人。せめて私が慰めてあげる」


「おっと、同情はいらないぜ。舌をだせ」


 そして、フォートと遙は愛撫しながら魔法薬の口移しをし始める。遙は泣きながらとても嬉しそうだった。


「きたきたきた! このぐらいの魔力があれば十分だろ。全ての女を手なつける」


 十分どころじゃない。一歩間違えれば、ここ周辺の地殻ごと消し去ることができるくらいの魔力がある。僕にもできたはずなんだ。しかし、僕はフォートに委ねた。どこまでも他力本願なのだ。僕は情けない。


「おっと、俺よ。お前は俺なんだぜ。卑屈になるな。それよりも、最高のショーが楽しめるぞ」


 フォートはそういうとありったけの魔力を放出する。人を恐慌する類の魔力だ。


「テメエら! 俺に従え!」


 森のいたるところに魔力は届いた。魔力をあてられた女の子達は恐怖に身を悶えはじめる。しかし、どフォートに対する従順でありありながら、どこか、それに喜びを感じるような意識が深淵にいる僕にも感じてきた。


「50人は、ちと、相手をするに苦労するか……。よし、全員隊列を組んで並べ」


 女の子たちは素直に言うことを聞いて整列する。


「しかし、これだけの数がスケベな格好か。圧倒するな、まずは練習に遊んでやるか」


「兄さん、私はどうしたら……」


「お前は俺の隣で待っていろ!」


「は、はい」


 僕の圧倒的な変わりようで、あの狂った五百子でさえ、怯えてしまう。


「よし、お前ら準備体操だ。俺が1、と言ったら胸を揉んで俺にアピールする。2、と言ったら、俺にお尻をむけてふりふりしながら挑発する。3、と言ったら股をむけて手をあててスリスリする。以上、わかったか!」


「は、はい!」


 フォートよ、なんてことをさせようよとするんだ。しかし、今の僕には何もできない。それに、フォートに出来て隼人にできないことは、非常時に鬼畜になれないことではないのか? 僕は駄目だ。


「嘆くな、俺。こんなものは理性がない奴の楽しみ方だ。俺が存在した以上は責任もてよ。好きにやらせてもらう」


 周りは、誰と話しているのかわからないだろう。だが、一同がフォートに怯えているので思考がそこまで働かないのだろう。変態ショーは始まる。


「いち!」


 もみもみもみもみ。おっぱいをそれぞれが自身で揉みしだく。


「に!」


ふりふりふりふり。こちらにお尻を向けて揺らす。


「さん!」


 シコシコ。これは解説できない。女の子たちが大事なところをパンツごしに弄っている。50人もの女の子たちが集団で行っている。凄い光景だ。僕はまた、覚醒してしまうんではないだろうか?


「いち!」


 もみもみもみもみ。


「に!」


 ふりふりふりふり。


「さん!」


 しこしこ。


 最低の世界だ。しかし、僕は思い詰めた時と違って、いやらしく最低だが、場の暗さがなくなったってきたのは間違いなかった。フォートに任せたのは間違いない。とても、僕にはできない芸当だ。


「ああ、兄さん。兄さん、私にも、私にも」


「お前は後回しだ」


 哀願する五百子を邪魔扱いするフォート。そんな、扱いをされているのに息をハアハアとして悶える五百子。


「いち!」


 もみもみもみもみ。


「に!」


 ふりふりふりふり。


「さん!」


 しこしこ。


 女の子たちが必死さながら、大興奮している。だが、物足りずにいるフォートがいる。一瞬考え事をして閃いたのかもう一つ要求をする。


「よし! 4だ。 ジャンプしておっぱいを揺らさせろ!」


 こいつは、我ながら、最低だ。でも、僕には非難する資格なし。まあ、別人格とはいえ僕自身でもあるし。


「いち!」


 もみもみもみもみ。


「に!」


 ふりふりふりふり。


「さん!」


 しこしこ。


「よん!」


 ポヨンポヨンポヨン。


 こうして、夜が静まりはじめるが狂乱の色欲だけは辺りを支配した。


「に、兄さん」


 傍らでまたも哀願して訴える。五百子は物欲しげそうに訴えるのだった。お前も混ざりたいのか? 今は喋れないが聞きたくもなかった。


「今宵は楽しめるな」


 フォートの一言に『素敵』と言う五百子がいる。いいのか? これで。

解決策がこれかよ(^_^;)

我ながら、馬鹿ですが、今回もセーフだと思うことにします。暗くならないでよかったような、というか、これでダークサイドなら、表現の制御が難しくなりますが(^_^;)

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