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超獣(ちょうじゅう)

すみませんでした。鉄面皮の意味を勘違いしてました。書き直してあります。すでに読んでいただいた方には申し訳ないと思います。すみません。

 あたりの家が破壊されて炎に包まれている。僕はふと神殿の方に目を向けた。神殿にまでは攻撃は及んでいないようだ。だからといって安堵はできない。


 あれは、火炎弾の魔法のようだ。僕達、魔法を扱えるもの達は自然の炎と魔法の炎と見分けがつく。元、母国のキ国は当然魔法をつかえるし、コ国も科学と魔法を主体として戦闘を行える。


 どちらだ? 共同で攻めてくるとも思えないが、いつからかそれが疑念に思えている。


「にしししし、インドミルの皆さんおはようっす。清々しい朝っすね。一応、奇襲の鉄則は夜から朝になる瞬間なんですけどね。皆さんも寝ていたいでしょ。自分もっす」


 僕らに見えるくらいの高所で宙を浮いて喋る人間らがいる。話しかけた主は軽薄そうな二枚目半の青年だった。


 その男は何者なのかは知らないが無効が勝手に主張してくる。余裕なのだろうか。


『もう、朝がやってくるとは思わなかった♪』


 音楽が流れる。頼んでもいないのに本人の趣味なのだろうか? 明るくて少し哀愁にみちたガールズボーカルのポップスが流れてくる。僕は相手に音楽の趣味にのるようなことはしない。軍歌よりかは不快ではないが。奴は映画のシーンでもいるかのように陶酔して自身を恍惚させている。


『だけど、今日もあなたに出会えた。この奇跡を当たり前とは思わない♪』


「いいっすね。()る時はこの曲でないと」


 曲は続く。騒ぎをおこしてこの能天気さはなんだろうか? 人間が軽いのだろうか。


『だから、今日こそ言えるあなたが好きだと♪』


「だから、今日こそできる人間を殺せると♪」


 ふざけた野郎だ。総勢十数名というとこだろう。それでも、僕は感知の魔法をありったけ広げる。


「十八名ね」


 (はるか)は僕が気付けれないとも思わないはずなのに言う。それにしてもいきなりだ。


「そうだね。僕らの前に十七人で遅れて近づいてくる物が一名のようだ」


 遙が僕に合流するのは決まりきったことだし、いきなりと思うのも僕がのんびりしているだけなので、反省しなければないないが。。戦いは僕を主体したフォーメーションと打ち合わせている。


「どうやら、自爆人間は三人で突撃型が一人で補助型が二人……はっ!」


 遙が慌てる。どうしたのだろう。


「気配無き獣も二体も近づいているわ。至急、皆を非難させるしかない」


 これだ! 気配無き獣は自爆人間と連動しているのではないのか? 裏でキ国とコ国が結託しているように思えてくる。理由はわからないが。


「僕らには庇いきれないね。全体に指示する薬を僕に投与して」


 遙は頷いた。僕は口移しでテレパシーの薬を飲む。効果は絶大だ。インドミル達とラベルドさんには神殿にこもって防衛の指示に従ってくれる。


 正直、僕と遙じゃないと連中は歯が立たないだろう。五百子(いもこ)が抜けたのも正直痛い。でも、このことがおきるのは避けられないとはわかっていた。早々にやってくるとは思わなかったが。


 戦闘で基本の一つは、主体となる部隊で相手の主体を引き付けておく。そして、少数精鋭が手薄で相手の急所となるところを突く。この条件は不足している。今は無理だ。主体となる部隊がない。


 あとは、各個撃破だ。精強の部隊が少数部隊を個別撃破すること。それならできるかもしれないが、なにしろ、僕と遙だけでは無理というものがある。


 頭だけ潰せば済むことだが、軽薄そうな男ともう一人無機質な表情の女がいる。


 ――そして――


「父さん……」


 突撃型ではないが最強の一角と称される、芋生檻人(いもう おりと)がいる。局地戦とはいえ常にあらゆる戦闘に出向き死地という死地で勝利を得ている。禽獣国の超獣(ちょうじゅう)と恐れられている人間。


「さあ、夢はみさせてやった。馬鹿息子よ、返ってくるがよい」


 そんな中で軽薄そうな男が割って入る。


「にししし、夢っていうところ、僕が好きな曲、You(ユー) dream(ドリーム) you(ユー)からのリスペクトですか? 芋生隊長?」


 さっきの曲のことか?


「黙れ! 芋生千斗(いもう せんと)


 どうやら、軽薄な男は芋生の性をもっている。親族だろうか。


「あっちゃー、怒られちゃったよ。カナタちゃん」


「……」


 無機質な表情の女性はカナタと呼ぶみたいだ。二人とも僕は面識がない


「姉さん……」


「え?」


「あ、親戚のカナタ姉さんなのよ。それより、隼人君のお父さんが来るなんて本気でマズイわね」


「ああ、父さんとは争ったことはないけど、勝てる気がしないよ」


「そんなことはない。貴方が突撃型であることを忘れてないで、でも自爆はさせない」


 しかし、命を削らなければこの場をしりぞくことはできないだろう。命を削るにしても有効となる魔法が思いつかない。


「超獣などとよばれているが、あとから獣もやってくる」


 父さん、脅す気か? 気配無き獣か。しかも、二体も。どうしたものか。


 しかし、遙が悲しそうに悩んでいる姿をするが、直ぐに決意をとる表情になる。


「ごめん、隼人君。少し、君の命をわけて」


「僕は、五百子だけを想っているわけではないよ。君為にだって命を捨てる覚悟はある」


「そんなこと言わないで」


 僕と遙に間が起きる。しかし、敵の向こうは止まっていてはくれない。近づいてくる。遙は覚悟を決めた顔をする。それは凛々しく美しいと思った。僕は動悸が激しくなった。遙は腰にぶら下げている薬箱から一つのカプセルをとりだした。


連帯強化魔法れんたいきょうかまほう! これにかけるわ」


 初めて聞く魔法だ。僕の質問を聞く間もなく遙は薬を僕に口移したのだった。


思えば戦闘シーン苦手だ(^_^;) 頑張ります。


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