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インドミルの巣へ

 ヘイムハイロウの森はどんな景色だろか? 僕は思ったけど、知らない植物はいっぱいあるが自国のキ国と変らないような気がした。気候は澄み切って森林浴でもすればいいかと軽く考えてしまった。しかし、ここは魔獣の巣窟だということだ。


 普段は人と接触しないし攻撃的でもないらしいが最近は違ってきているらしい。普通の動物と魔獣の違いはハッキリとしていない。研究している学者はいるが一般的に並みの動物より怖いのは魔獣なのである。としか知らないので本当かどうかはわからない。


「今日はインドミルの巣を探す。インドミルは人語を話せるし人間には友好的な動物だ」


 ラベルドさんがチームのリーダーとなり進行する。この仕事は以前もやっておりてなれたものだった。


「インドミルは秩序的な動物と知られているが気を引き締めて行動してもらいたい」


 秩序を重んじる動物? どういうことだろう。人語が喋れて友好的なら他の魔獣のことも知る限りは教えてもらえるのではないだろうか? それをもとに行動を展開するのが目的だそうだ。インドミルは無益な殺生は好まないので無暗に周辺生物も人間を襲わないらしい。その為、周辺生物も好戦的な動物はいない。インドミルでも生きるためにやむをえないことにしか干渉しないが。生きるために食い殺すとか。まあ、人間に近いのかもしれない。でも、人間は世界を破壊してものうのうと生きているどうしようものない生物だが。


 僕と尾瀬(おぜ)さんと五百子(いもこ)はその最たる象徴かもしれない。周りは気付いていないが。


「兄さん、インドミルってどういう姿をしているの?」


「お前なあ、資料を持ってこなかったのかよ」


「うん、こうやって兄さんとくっついていられるから」


隼人(はやと)君、私も忘れた」


 二人の女の子がインドミル見たさに僕にひっついた。動きにくいことこの上ない。口実で僕にべたつこうとのことだろうけど。


「ふーん、白く毛むくじゃらで可愛らしい動物だね」


「でも、虎よりも強いらしい。兄さん怖い」


 でもね、僕らが最強の生物だと忘れてもらっては困る。僕は自爆以外でも魔法さえつかえば軍隊でも凌駕できる。実戦経験はないけど。尾瀬さんと五百子も僕に準じて同等の力をもつ。


 ラベルドさん以外の人間は男一人が女の子二人といちゃついてうらやましくみている。だが、こののんびりとしたグループがチーム一番の取り扱い注意の凶器なんだと気づくことはあるのだろうか? この森の広さは一国の州や県が埋め尽くすほどの広大な広さだけど僕が自爆する気があるのなら、難なく灰燼と化すんだよ。問題の魔獣なんて全滅できる。僕はどうしようもない存在だ。


「でも、驚いたよ」


「なにが? 尾瀬さん」


「私をさらった男なんだから、よそよそしくしないでよ。(はるか)って呼んでよ」


 僕は僕なんだ。どう喋ろうがいいだろう。でも、むこうは許す気がなさそうだ。


「は、遙」


「うん、それでいい」


 お互いに照れてしまった。それを面白くなく感じた五百子が割って入る。


「遙さん。驚いたことってなに?」


「五百子も遙って呼んで。私も隼人、五百子って呼び捨てするから」


「だめ、私にはさんで呼んで。兄さんにも」


「えー。しょうがないな」


「で、は、遙は何を話そうとしたの?」


「そうそう、魔獣が住む森だと聞いてどうなんだろうと思ってきたら、森は、綺麗だし、獣道じゃなくて道が整備されていて驚いたな~ってね」


「私は森ってあまりしらないからどうとうも思わない」


 五百子が無味な返しをするが、僕も室内生活が多いせいで、森をみて特別にいいも悪いも思わない。


 ただ、皆を連れて自然を歩くのはわるくないなと思った。これはピクニックではないのだが。


「インドミルが整備してくれているんだよ」


 ラベルドさんが説明してくれる。保護者の父のようだ。本人もそれが悪い気ではないらしい。


「魔獣も人間と変わらないんですね」


 僕は魔獣の事はよくは知らない。素直に関心した。


「だからこそ、我らと友好的だったんだ。しかし、最近は様子がおかしい。君たちは黒い噂ってしっているかな」


 ラベルドさんが深刻そうに言う。


「黒い噂?」


「兄さん、それくらいは知っておくべき、今は魔獣を捕獲することができないとされているけど、コ国が魔獣を捕らえて改造しているのが気配無き獣のこと。今はクローン培養で必要性がないと調査されている」


「父さんから聞いたのか?」


「自分でも調べた」


「そうか……」


 親父は戦闘の為に情報を五百子に教えるんだな。僕はその場、その場で来るべき時に指示に従って自爆するだけの存在である。以前、子供を作らせようとはめられそうにもなったけどね。酩酊(めいてい)神社は困った。宗主であるあの、女の子はどうしいるだろうか? 僕なんか相手するよりもっとしっかりした男と恋愛してほしい。


 まあ、神社の件は置いておいて。五百子の方がしっかりしているな。俺もまけていられないな。


「まあ、噂というよりは事実なんだけどね。一般人にそれを広めるわけにいかないからね。魔獣の乱獲を主張する人たちがあらわれるから」


 新垣……いや、遙は補足した。こんなことをしてしまえば人間に恨みを持つ魔獣も多いのではないだろうか。今回の魔獣調査は大丈夫なのか?


「やはり情報を所有しているか。君たちは普通じゃないね。だけど、訳ありの子供ってことで信用しておくよ」


「ラベルドさんすみません。恩に着ます」


「気にするな。だけどな、いざという時は俺を信用するな」


 ラベルドさんは複雑な顔をする。怒りと悲しみが混ざったような表情だ。


「ハヤト君は二人の女の子を優先にまもることを考えろ。無論、仕事にはちゃんと参加してもらうがね」


「わかりました」


 僕らはしばらく、歩き続けた。さほど苦になる道程ではない。近づくにつれてインドミルの巣というより住宅が見えてきた。


さて、どうなることでしょうか? 作者にもわからない(^_^;) いまから、脳内プロット構築です。

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