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魔獣の調査

 僕らはヘイムハイロウにたどり着いた。瞬間でついてしまったのだけど。移動手段を用いる魔法はかなりの魔力を消費する。僕は元に似た禽獣国(きんじゅうこく)から堕落国(だらくこく)までテレポーテーションしてきたのだ。テレポーテーションなんて魔法移動施設のターミナルでしか普通おこなえない。人間離れしているのだ。だけど、都市を壊滅できるほどの力を擁している自爆人間の僕には可能なことだ。そして、テレポーテーションできる者は密入国がたやすくなるということ。


 僕のいた禽獣国こと、キ国は許可証がなければ他国にいけられない。ヘイムハイロウも同様だが、審査はさほど厳しくない。今、住んでいる街も芋生隼人(いもう はやと)からハヤト=オゼ=アイモ―と登録すればここの住人だ。なぜ、オゼをつけたのかは芋生の性はどこの地域でも忌み嫌われている。異端あつかいされる。問題を避けて尾瀬さんの苗字を借りた。どのみち、偽名だからいい。そして、アイモ―はキ国から虎狼国(ころうこく)こと、コ国を救った聖人イモーコからきている。この国はイモーコ=アイモーの子孫を名乗っているからとうぜんアイモ―の性がつく。


 イモーコという人物はコ国を救ったが、コ国に見限り、真の平和な国をつくるために身開国だった、ヘイムハイロウを人々に移民させる。そして。ヘイムハイロウを戦争のない楽園にするために国をつくったのだった。


 なので、この国は原住民とキ国とコ国の人間が仲良く暮らしている。しかし、キ国もコ国も移民は禁止しているし、この国は両国より原始的なのでそれをいやがる人間もいる。


 と、学校の授業では教えない、一般常識をグダグダ言ってしまった。すべてが正解だともいえないけど。


 僕たちはヘイムハイロウのとある街でハヤト=オゼ=アイモ―と尾瀬遙(オゼ ハルカ)はハルカ=オゼ=アイモ―で妹、五百子(イモコ)はイモコ=オゼ=アイモ―。妹のイモコと聖人イモーコ=アイモ―と名が似通っているが、下手に名前を変えるよりかいいだろう。人前で名前をとっさに言い間違える心配も考えなくてはならい。


 ヘイムハイロウは話と違って意外と身開国だ。故に魔獣の駆除というものが進んでない。人間の勝手な話だが害獣は全滅されるのである。僕たちが住んでいる大陸では魔獣は絶滅した、しかし、ここは違う、種族が違うだけで野蛮なことはしない。それゆえに、ここはビーストズ・ヘヴンとも呼ばれている。


 この国は争いを好まないので人間でなくても魔獣であっても殺したりはしない。それに加えて滅多に魔獣は人間に害をなさないらしい。


 しかし、ここ最近、様子がおかしくなったと聞く。そこで移住しても仕事がなく生活が不安定な僕たちは魔獣の調査という仕事を請け負った。元、学生から急に仕事など見つけるのも困難だから。しかも、ぼくらは戦うために育てられている。民間軍人があるならば所属できるかもしれないが聞いたことがない。それに、僕らは人間同士の争いは捨てたのだ。


 集まった人間は二十人だ。子供がまじっていることで不満を訴える人間もいたが、この世界にも魔力はある。僕の隠し持った魔力を感づいた大人がいてか喜んで仲間にむかえられた。


「オゼ君たちも事情があってのことだろう。俺たちもそうだ。事情ありの人間しかわざわざ危険な仕事を選ばない。だがな、仕事であろうと、危険な時は俺たち大人を頼るんだぞ」


 チームが出来上がったときに一番に親しくしてくれたラベルドさんがいう。僕の親ぐらいの年代の人だ。


 調査隊は魔物森の入り口に集まっていた。


 本来、女の子の新垣(あらがき)さんと五百子(いもこ)は連れてきたくはなかったのだが、彼女たちが実戦的にはわからないが潜在能力は並みよりかは遥かに手練れ。


 女連れを気に食わないような素振りをまわりにされたかがラベルドさんが取り持ってくれた。


 しかし、この女子二人は礼の一つもいない。どちらかというと僕を守るのに夢中なかんじだ。


「なんだか、すみません」


「いいって、男連中のなかに交じっているんだ。しゃべりにくいこともあるだろう」


「だからといって無礼ですみません」


 ここで、五百子が僕の袖を引っ張る。


「兄さんは私たちが守る。他の人にくっつかない」


「隼人君がこのなかで戦闘力高いんだから小さくなることはないんだよ」


 この、二人は周りに合わせて遠慮することをしらないのか? 子供だな。まあ、僕も青二才だけどね。


「ところで、君たちはどういう関係?」


「恋人×2」


「ははは、こりゃ、驚いた。モテるね君は。この国では重婚は禁止されてないから、もし間違いをおこしても問題ないぞ」


「いえ、いや……」


 なんだか、笑えない。


「すまん。おじさんのくだらない話につきあってもらって」


「いえ、そんなことないですよ」


 僕が返すと号令が鳴り、魔獣が住むという森へと入ることになった。


 人間同士が魔法で争うよりかは安全かわからない。だけど、ぼくは二人を最優先に守ることを考えて仕事に臨んだ。


よ、ようやく、ファンタジーらしくなってきたかな?

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