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昔々の恋のお話

作者: アニグマ

いきなりだが童話の桃太郎のお話はひどく残酷だ。


事情も聞かないで鬼を殺してしまうのだから


鬼には鬼なりの理由があったはず

例えば、子供が病気で食べ物が必要だったとか。鬼という理由だけで迫害を受ける。桃太郎は、ひどく残酷な物語だ。

これはそんな桃太郎とは真逆の恋の物語

怪物と騎士の恋の物語






昔在るところに、コータローというめんどくさがりで正義感なんてなく体力もない騎士がいました


そんなコータローは、ある日国の王様に呼ばれました。


王は、コータローに、森の中に住み着いている怪物を狩ってこいと命令しました。

王の命令に背くことなどできず

コータローは渋々了承し狩りに出掛けました。


その怪物に国の兵士ほとんどが石にされてしまったそうです。


狩りの旅に出たコータローはある村に寄りました。

そこで、情報収集です。

そこの村の村人達から色々なこと聞きました大。

そこの猟師から聞いた話とは

怪物とは、人間の姿をしていて、目を合わせたら石にされるそうです。


容姿については、旅人が見たそうなので聞きました


小さくて髪が黒くてとてもフワフワしたかわいい女の子だそうです。


そこで長老からは、


とても臆病で滅多に姿を現さないらしい、ということを聞きました。


そこでコータローは思いました。

ほんとに退治しなきゃいけないのかと


とりあえず村人達にお礼を言ってからその村をでました。



3日間歩いて森についたそのときは、もう夜だったので森の入り口で野宿をして明け方になってから森に入りました。


二時間ほど歩いてたら、一軒の家が見えました。

コータローは、もうヘトヘトでそこで水をもらおうとノックをしました。

しかし返事はありません返事の代わりに

中では、コップが割れる音やものが落ちる音がしました。

コータローは、恐る恐るドアを開けました。

そこには、情報の通りの女の子がいて女の子は、ビックリした様子でこちらを見つめていました。


コータローは、単刀直入で聞きました。

「君が噂の怪物なのか?」

その女の子は恐る恐る答えた

「そ、そうだよ?」



「じゃあ君と目が合ったら石にされるのか?」


その女の子は悲しそうに答えた

「うん、そうだよ、みんな石になっちゃうの」


次は女の子が聞いた。

「あなたも私の事殺しに来たの?」

コータローは答えた。

「……ああそうだ。」


「そぅ」

女の子は悲しそうな顔をしました。


コータローが聞きました。「君の名前は?」


女の子は答えた「セリエ」


「セリエかいい名前だな」


「お母さんが付けてくれたの」


「お母さんは今何処に居るんだ?」


「お母さんは人間に殺されちゃった」

とセリエはその時のことを思い出してしまったのか泣き始めてしまいました


「……お前らは人間を石にする悪い化物と聞かされてきたんだけど違うのか」

コータローは泣きじゃくる姿をみて不思議に思いました、まるで普通の子供じゃないか





「私たちは何もしてないのに、ただ静かに過ごしたいだけなのに人間達が襲ってくるの、だから仕方なく石にしてるの」


「そういうことか」

コータローは納得しました、

あの王様は戦争好きで有名なのです

このセリエを戦争で利用できないかと思ってたに違いありません


しかし兵士達は返り討ちにあい仕方なくコータローに出番が回ってきたのです。


「でもねもう疲れた、生きるのはもう疲れたよ」



「セリエは生きるのは嫌か?」


「うん、もう良いことなんてないしねこのまま死ねばお母さんに会えるしね」


「そうか、だったら俺と一緒に来ないか?」


セリエは驚きました。

「私の事殺しに来たんじゃないの?」


確かに最初はそうだった、けど

「気が変わった。俺は、君の味方だ。」


「信じれないよそんな急に」

と、は詰め寄ってきた


「確かにな、けど信じてくれ」

セリエは戸惑いながらも泣きやんではいた

「…何で私を助けるの?」

コータローは、言った

「俺は絵本の中のように悪物を倒して、めでたしめでたしのハッピーエンドが昔から嫌いでね。そんな終わりかたより悪役も幸せになる終わりがいい。それがバットエンドだったとしても俺がハッピーエンドに変えて見せる。だから、一緒に行こうセリエ」

セリエはこの時初めて笑った

「うん!」



むかしむかしあるところにめんどくさがりで体力もなく正義感なんてこれっぽっちもない騎士が居ました。

その騎士は王の命令で化物を倒しに森に向かいました。そこで会った化物は、とてもかわいくてそれで、悲しそうな目をしていました、その騎士はそんな化物に一目惚れをしてしまいました。


騎士は迷いました。ここでセリエを殺せば英雄として国に帰れる。

ハッピーエンドです。

もうひとつは、セリエとともに逃げるバットエンド


騎士はハッピーエンドを捨ててバットエンドを選びました。


バカな騎士だと思うでしょう。

けどセリエにとっては、とてもかっこいい騎士に見えました。


この日を境にコータローとセリエは姿を消しましたとさ。


めでたしめでたし。とは、いかなかったけどそこまで悪くもないですね。



ふー書き終わったー

疲れたー

コータロー肩揉んでー



あーしかたねぇな。


コータローはめんどく下がりながらもセリエの肩を揉んだ


ねぇーコータロー

この物語どう思う?


ん?良いんじゃねーの?

あの時のことをちゃんと書けてたし。


ふふ。そうよね。


「パパーママー」


あら、どうしたの?


何やってたの?


ふふ。パパとママの出会いを物語にしてたのよ。


えー聞きたい聞かせてー


いいわよ。じゃあ読むよ


むかしむかし~




さて、どうやらバットエンドをハッピーエンドに出来てたようですね。


これでようやく言えますね。


めでたしめでたし



End






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