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ダンジョンに入る。魔王学校 1年目(5月8日。朝の続き)

薫とアイは準備を終え、建物から出発した。

出発する時、兵達が見送ってくれて、昼食の弁当を持たせてくれたのだった。


薫とアイはダンジョンの中に入った。

ダンジョンの中は暗く、意外と広く10人程度であれば余裕で歩けるほどの広さがあった。

そして、外の気温より涼しかった。


入ってすぐ魔獣が何匹か出てきて、アイがたおした。

ダンジョンの魔獣のレベルは、森にいた魔獣より弱かった。

「この階は弱いからさっさとしたへ行きましょう」

とアイは薫の手を掴み、引っ張りながら進んで行ったのだった。

アイの表情は、魔王城にいる時や学校にいる時と比べてずっといきいきとしていた。


1階ではアイがほとんど魔獣をたおしてしまい、薫は何もしないですんだのだった。

そして、1階から地下1階におりている時に、薫がアイに話しかけた。

「アキさんもレベルアップとか武器探しにここにきたのかな〜?」

「きっとそうだと思うわ。

反乱軍と戦って手柄をたてるどころか失敗に終わっているから、なんとかしたいって思ったんでしょう」

薫はアキが成功した姿を見たことがないなって思った。

「そういえば、アイは武器を使わないけどなんで?」

「なかなか合う武器がないのよ。

色々武器を習ったんだけど、結局魔法を使っちゃった方が楽だって思っちゃってね。

この洞窟には、武器を拾おうとしても、拒まれて使えない武器もあるみたいだからそういった特別な武器を手に入れたいわ」

「まあ、俺もそういう特別な武器が手に入ればいいんだけどな」


薫とアイは順調に地下の階に進んでいった。

確かに、1階下に行くごとに魔獣が強くなっていく感じがしたが難なく地下5階まで来ることができた。

「そういえば、アキさんいなかったなっ」

「まあ、兄のヒロも一緒に来ているって言ってたからもっと下にいるんでしょう。

それに地下6階から下はあまり攻略されてないって言われてるから拾える武器も増えるはずよ。

昔、地下6階で拾ってきたという武器を見たけど、他とは違うっていう印象を受けたもの」

「じゃぁ、行くか」

と薫が言いながら、地下6階に続く門を開けたのだった。

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