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仲間。魔王学校 1年目(5月6日。午後)

薫とアイは馬車に乗って出発した。

薫は馬車に乗って行くのは時間がかかるから、アイにテレポートで行きたいと伝えたのだが、却下された。アイは、馬車に揺られながら、ゆっくりと行きたいとのことだった。


今回の出発は昼食を食べて、旅の準備をしてからだったので夕方の出発となった。


「けど、アイは別にレベルアップしなくてもいいんじゃないか?

逆に敵と戦うことになったら大丈夫か心配になって目の前の戦いに集中できなくなる可能性があるし……」

「失礼ね。

まぁ、実際に敵と戦う必要はないと思うけど、レベルアップをしておいた方がいいと思うの。

薫にはちゃんとした見方は、私しかいないでしょ?」

「うっっ」

薫は確かにそうだと思った。

魔王学校に入学する時はユイがいたが、どっかに行っていて、今なにやってるかわからない。

それ以外は知り合ってばかりだ。

そう考えると、今、薫と一番一緒にいるのはアイだけということになってくる……。

「そろそろ信頼できる仲間を、魔界で増やさない?

戦闘面でも、私生活の面でも。

いきなりは難しいでしょうけど、徐々に。

そのことも考えて、ナナを側室にしたんだから」

薫は、アイはアイなりに色々考えてくれていることがわかった。

けど、仲間といわれても、魔界に住んでいる者のほとんどは、ついこないだまで敵同士だった相手。

その中から選ぶなんてなかなか難しいんじゃないかって思った。

けど、頼れる仲間がいれば、助かることは増えると思った。

「そうだな。

徐々に仲間を増やして行くようにするよ」

と薫はアイに言ったのだった。


目的地のダンジョンは、家から半日程度かかるらしい。

それなので、夜は馬車を走らせずに、通り道にある町の宿で泊まることにしたのだった。


宿は、魔王城と関係のあるところをアイが選んだ。

案内された部屋は広く、高級感のある部屋だった。

薫達が泊まった宿は、レストランもあった。

が、アイが「くつろげないじゃない」と言って特別に部屋へ運ばせたのだった。


「本当に王族の力ってすごいんだな」

薫は改めてそう思った。

学校での自由な行動といい、外出先での特別待遇といい。

「当たり前でしょ。

王族の力はこの程度じゃないんだからね。

そんな私が薫と結婚してあげるって言ってるんだから、感謝しなさい」

「ありがとう」

「いつもと違ってやけに素直じゃない」

「そうかぁ?

じゃあ、明日からダンジョンに入って大変だからそろそろ寝るかぁ〜」

「こらぁ〜。

せっかく二人きりなんだから、やることがあるでしょ。

やることが」

「んっ?何?」

「何って、そのっ」

アイは下を向きながら顔を赤くさせながらモジモジしながら言った。

今日のアイはなぜか恥じらいモードのようだ。

「ちゃんと言わないとわからないな」

「ふぅ〜んだぁ。

いいわ。

先にシャワーを浴びてくるわ」

とアイは言って、シャワー室に行ったのだった。


そして、アイが30分後に戻ってきた。

なぜか怒っているようだ。

「薫。

なんでシャワー室に来なかったの?

私のように魅力的な女の子が入ってたら、普通くるべきなんじゃないの?」

「わるかった」

「わるかったじゃないわ。

もういいわ。

薫もシャワーに入ってきなさい」

「わかったよ」


薫は、アイに言われるがままに、シャワー室へ入った。

そして頭を洗ってると、シャワー室のドアが開く音がした。

薫は頭を洗っているので目を開けて誰が入ってきたか確認できない。

「薫。

私が体を洗ってあげるから、感謝しなさい」

とアイの声が聞こえてきたのだった……。




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