ヒロと話。魔王学校 1年目(5月3日。19時ごろ)
アイは、ヒロが来る30分位前に起こした。
薫は、身仕度を整えて、軽く食事をとったのだった。
そして、仮面をかぶろうとした時、アイが、
「ヒロの前で仮面をかぶる必要はないわ。
薫を助けてもらった時、ばれてしまってるわ」
と言ったのであった。
「無事に起きてよかったよ。薫」
ヒロがアイの部屋に入り、薫に話しかけてきた第一声だった。
薫は、
「助けていただきましてありがとうございました」
とヒロにお辞儀をしながら話した。
「俺は作戦がうまくいかなかったという知らせが入った時、なんとか兵を集めつつ、しんがりをしていたんだ。
そんな中で、薫が次々に敵を斬りたおしているのが見えた。
だが、徐々に薫がたおれそうになっているのが見え、なんとか助けることができたのだよ」
「戦場でたおれたのに助けていただけるなんて奇跡的だと思っています」
「お礼を言いたいのは、実はこちらの方だ。
薫が反乱軍の将軍をたおしてくれたおかげで、反乱軍はバラバラになってな。
そこをうまく攻撃して最後は反乱軍を撃退することができた。
だから今回の最高の功労者は薫ということになる」
「いえいえ。
ヒロさんが兵をうまくまとめて攻撃されたからですよ」
「それでな、薫に褒美をあげたいのだが何を希望する?」
「想像してなかったので、今何をお願いしたいのかわかりませんが……」
「それじゃあ、アイはどうだ?」
とヒロが言った後、アイが話に加わる。
「お兄様、私はすでに薫にあげてしまってますわ」
「そうか……」
ヒロがそう言ったことに対して、薫はそこで納得せずに不思議に思えよって思った。
「もしよろしければお兄様。
今ここで決めることは難しいので、あとで私がお願いに上がってもよろしいでしょうか?」
「薫。
アイはそう言っているがどうする?」
「そうですね。
アイに任せます」
「わかった」
と言ってヒロは出て行ったのだった。
「じゃあ、薫。
邪魔者もいなくなったし、薫も元気になったし。
2人でイチャイチャしましょ」
とアイが言ってきたのだった。




