作戦会議。魔王学校 1年目(4月27日。13時ごろ)
薫とアイは、時間より少し早い時間に会議室に行った。
部屋には、半分以上の者がすでに集まっていた。
会議が始まるまで薫とアイはイスに座って待っていた。
その時に、4、5人からさっきの決闘について褒められた。
そして、アイはとても笑顔で喜んでいた。
時間になり、会議が始まる。
「薫。
さっきの決闘は見事だった。
そこで、今回の作戦の中で重要なところを任せたい」
と、ヒロが話出し、会議が始まった。
そして、作戦の内容を告げられる。
決戦の日は、4月29日。
敵は2万人。
味方は4万人。
戦力に差があるから、正面衝突をして勝利をおさめるということは可能だが、今後の憂いをなくすため全滅させたい。
そこで軍を5つに分ける。
2万人で正面衝突する。
頃合いをみて、2万人の隊は劣勢になったと見せかけ、徐々に後方に下がる。
敵が2万人の隊を追いかけてきたところを、5千人の2つの隊で挟みうちにする。
また、後方から5千人の隊で敵が逃げる者を襲う。
残りの5千人の隊は遊軍として動き、戦況が芳しくないところを助ける。
なお、アキ達の軍はすでに疲弊しており、戦力として参加させない。
薫は、2万人の隊に入り徐々に下がる時に敵と接するところにいて、できるだけ犠牲が出ないようにして欲しい。
また、挟みうちが始まった時に、できるだけ敵の首をとって欲しいというものだった。
ヒロが会議が始まる時に言った重要な役割というのは、
①2万人の隊が後方に下がる時に、敵は勢いに乗って攻めてくる。
その時にあまり犠牲者が出ないようにすること。
②敵を挟みうちにした時、敵は一度劣勢になり後退した隊を、死にもの狂いで攻め込み活路を見出そうとする可能性がある。
必死になって攻めてくる敵を相手にできるだけ多くたおすこと。
ということになるだろう。
危険な役割だと薫は思った。
会議は、ヒロが作戦の内容を話した後、何人かが作戦を確認するためにやりとりがあった。
そして、内容に変更はなく、全員同意して散会したのだった。




