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出陣。魔王学校 1年目(4月26日。夜の続きの続きの続き)

薫は椅子から立ち上がり、ウロウロしながら、アイが帰ってくるのを待っていた。

さっきの話の流れから、アイは確実にあの天使を連れてくるだろう。

だが、ちゃんと顔を合わせるまでは、気になって、薫はウロウロしてしまっていたのだった。


アイが出てから、1時間が経過しているだろうかと薫が考えていると、ドアが開いた。

そして、アイが入って来る。

薫は、アイの後ろにあの天使が入ってくるのだと思ったが、アイが1人入ってきただけだった。

アイは困った顔をしている。


「薫。

あの天使は、連れて行かれてしまったわ」

とアイが言った。

「いったいどういうこと?」

「薫とあの天使がいた時に、あの天使の頭にお酒をかけてた貴族がいたじゃない?

そいつが連れて帰っちゃったの。

連れて行く時に誰か止められるものがいればよかったんだけど……」

「……、……」

「それでね。

兄のヒロは、魔王城の奴隷を勝手に連れて行かれたと怒っていてね。

その貴族に報復するるって言ってたの。

それで、その報復を薫にやらせてくれって兄に言ったら、了解してくれたわ。

他の者にやらせるよりは良かったでしょ」

アイは薫の気持ちをちゃんと考えて行動したという表情を作った。

「わかった。

場所を教えてくれ。

あと、報復はどの程度のことを考えているんだ?」

薫は、あの天使を連れて行かれたことに怒っていて、その怒りを必死に抑えているようだった。

「貴族の城の場所が書いてある地図を持ってきてあるわ。

報復の程度は、貴族の城の全壊になるわ。

貴族の城の中にいる者の生死は、薫に任せるって。

全壊はやりすぎって思うかもしれないけど、魔王城の奴隷を勝手に持っていたらどうなるか見せにしたいの。

それと、私がかけた変身魔法は明日の途中で切れるはず。

薫の正体を隠すために、仮面とそれに合う防具も持ってきてあげたわ」

薫は、

「わかった」

と答え、窓から出て闇に消えた。

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