65/97
奴隷。魔王学校 1年目(4月26日。夜の続き)
薫とアイはパーティがひと段落したので、アイの部屋に戻ってきたのであった。
部屋の中は、2人きりだ。
部屋に戻ってきて、アイの一言目が、
「薫は、私がそばにいるっていうのに、時々、あの奴隷天使を見てたけど、ああいうのがタイプなの?」
と言ってきた。
「違う。
昔、話したことのある天使だったから気になって、時々見てしまったんだ。
っつうか、あそこではたくことはないだろう」
「あの天使が薫に色目を使ってたからはたいたの」
「俺は変身してんだから、誰だって変わらないだろう」
「……。
けど、魔界の奴隷の扱いとしては、まだいい方よ。
そんなことを言うなら、人間界での奴隷悪魔の扱いはもっと紳士的っていうの?」
「それは、……、……」
薫は、人間界の奴隷の扱いを見たことはある。
確かにもっとひどかった。
だから、答えられなかった。
「いいわ。
薫の様子からすると、あの奴隷を助けたいって思っているでしょう?」
「助けられるなら……」
「そうねぇ〜。
あの天使は、顔は悪くなかったから売るとなると、相当な金額になるわ……。
薫では、今すぐ払えないだろうから……。
薫が私の奴隷になるのであれば、私があの奴隷を買ってあげてもいいわ。
どうする?薫?」
と、アイは笑顔で聞いてきた。




