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魔王をたおした真面目な勇者は、グレました‼︎  作者:
2章:元勇者、魔王学校での生活が始まる。
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元勇者は、ナナの捜索に協力する。魔王学校 1年目(4月17日。1時から2時ごろの続き)

「まあ、誰にだって隠したいことはあるさっ。

ここにいるってことは生徒会の捜索隊に協力してくれるってことでいいんだよなっ?

炎の鳥がここに突っ込んだ後、ナナはいなくなっていた。

そうなると、やはりナナが炎の鳥を操っていて、逃亡したと考えるべきだ」

フミが、悔しそうな顔つきで言う。

炎の鳥が校舎に突っ込んだ時に誰か負傷した学生がいたのだろうか?

しかし、フミが薫に向けて言った『隠したいこと』というのは、保健室のできごとだけだろうか?

もしかしたら、元勇者ということも含まれているのではないだろうか?

薫は、どうすればそのことを確認できるか考えたが方法はない。元勇者ということをフミに直接聞いてしまうとバラしているようなものだ。

だかから、今は、フミの意味ありげな言葉の対処は先送りにして、ナナの捜索を全力で行うだけだ。

薫は、保健室にいてナナを探す計画をたてていた時は独自に行動したいと考えていたが、フミに会い話を聞いているうちに協力した方が活動しやすいと考えた。

「わかりました。

具体的に何をすればいいのでしょうか?」

「現状の目的はナナを探すことになっている。

といっても、どこにいるか情報がないから、皆で手分けして探している。いわゆる、総当たり作戦というやつだな。

だから、薫君達もナナがいそうなとこを探して欲しい。

あと、炎の鳥が出たら、この道具を使ってみなに知らせることになっている。みなで集まって炎の鳥の対処をすることになっている。

そして、薫君は炎の鳥の知らせがきたら、できるだけはやく現場にきてほしい。

私が見る限り、この学校で一番強いのは、薫君だ。

おそらく、薫君一人で炎の鳥をたおすことができるのだろう?

正直、薫君以外の学校の生徒が束になって炎の鳥に立ち向かっても、怪我人が出るだけで、傷一つつけられそうもない」

「いえ、そうなのでしょうか……」

1年生であるにもかかわらず、先輩達よりも強いとはっきり宣言することはあまり良くないと思い、そのように伝えた。

「まあ、期待しているからよろしく頼むよ」

と、フミは言い過ぎ去って行った。


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