表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王をたおした真面目な勇者は、グレました‼︎  作者:
2章:元勇者、魔王学校での生活が始まる。
24/97

元勇者は、監視されてたことを聞かされる。魔王学校 1年目(4月17日。1時から2時ごろ)

「薫って、本当にすごいんだね」

ユイは、目をキラキラさせている。

尊敬の眼差しを薫に向けてくる。

「いえ、いえ」

薫は、照れ臭そうに答える。

最近、褒められることがなかったので、正直、嬉しい。

だが、あの程度で、『すごい』って言うなんて、この先もっとすごいことが起きたら大丈夫か?

そう考えていたら、ユイから薫の失敗をまた指摘される。

「天界由来の魔法は使ってはいけないって言ってたのに、使ってしまったのですね?」

ユイの顔は笑顔だが、さっきまでと違う雰囲気になっていた。


「薫君は、もう保健室で寝てなくて大丈夫なのか?」

薫の後ろの方からフミの声が聞こえてきた。

薫は、フミが近づいてきているのを知っていた。ここで逃げるのはおかしいと思い、逃げなかったのだ。

フミに対して、どうしてここにいるのかを、どう説明しようか考えていた。

薫達が保健室を出てからの行動について、どこまで知っているのかで、対応方法は変わってくる。

ある程度、正直に話した方がいいのだろう。

「はい。

体調はだいぶ良くなりました。

裏山の事件については、炎の鳥に大きな傷を負わされて自分も当事者になると考えているので、状況を少しでも知りたいと炎の鳥が突っ込んだところを見に来たのです」

罠を破った後、テレポート先として炎の鳥が突っ込んだ場所の近くを選んだのが幸いした。

「そうか。

着替えに、寮に行ったのか?」

「はい」

「そうか。

寮付近で、炎の鳥用に作った罠に誰かが引っかかったのだが、知ってるか?

ちょっとした騒ぎになっているのだが?」

「いえ、知りません」

「そうか」

「ところで、薫君の首に、キスマークができているのを知っているか?

私が保健室にいた時には、なかったと思うが……」

ここまで来るのに鏡を見なかったから本当についているのかわからない。

本当についているのか?

もしかしたら、ひっかけの質問かもしれない。

「いえ。

鏡を見てないのでわかりません。

もしかしたら、ここまで来るのに、視界が悪くて、首に何かを何度かぶつけたので、それによって、赤くなったとこができたのかもしれませんが……」

もしかしたら当事者(キスマークの犯人)の可能性があるユイを見ると、顔を赤くして下を見ている(もしかしたら、黒か?)。

「そうそう、聞いといてなんだが、実は、薫君達がどういうことをしていたか、保健室にいる段階から知っている。

ある方法で監視をしていた。

嘘もばれている。

ちなみに、その首にある赤い印は、ユイのキスマークだぞ。

学校には黙っといてやる。

薫君は、私への借りが増えたな」


薫は監視されていることに気づいていなかった。

そのことをふまえ、薫は考える。保健室にいた時から監視してたと言ってるが、本当にその時からなのか?実は、もっと前からという可能性があるのではないか?と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ