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魔王をたおした真面目な勇者は、グレました‼︎  作者:
2章:元勇者、魔王学校での生活が始まる。
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元勇者は、生徒会副会長に借りを作る。魔王学校 1年目(4月16日)

「2人がそういう関係だったとは、知らなかったのだよ。

すまない。

どうすれば、2人の邪魔をしたことを許してくれるだろう……」

生徒会副会長のフミは、楽しそうに話す。

すまないと言っておきながら、確実に楽しんでる。

「では、早く出て行ってください。

これから続きをしますので」

ユイが、なぜか真剣な顔をして言う。

冗談ではなく、本当に行為の邪魔されたことを怒っているのか?

というか、状況判断を間違っている。

「わかった」

フミは、短く言い。振り返った。

薫は、(この状況で、『わかった』は、おかしいだろと心の中でつっこんだ。魔界の学校は、こんなことで校則違反にならないのか?

だから、フミは薫達をからかっただけで帰って行ったんだ。本当によかった。)と思っていたら、フミは、再度振り返り、薫達の顔を見てきた。

「そうそう。

校則からすると、退学になるかなっ。

いや、まだ行為にいたってなさそうだから、停学処分くらいかなぁ〜」

フミは、考えるポーズを作りながら、楽しそうに話す。

(この状況ってやばいんじゃないか?つうか、最初から言ってよ。校則違反にならないと思ってよろこんじゃったじゃないか)

ユイにも、ようやくヤバイ状況がわかってきたらしく、薫の上から降りた(名残惜しそうに)。

「「すみません」」

薫とユイは2人であやまった。

ユイは、まだ誤解したままだろう。だが、誤解を解いている暇はない。

誤解を解く前に、学校から処分されないようにしなければいけない。

薫のピンチは続いている。

勇者だった時とは違うピンチ。情けない。昔の仲間に見せられない。

そもそも、魔界の学校に校則がある方がおかしい(いっそうのこと、開き直ってみるか?ダメだ。今までの苦労は無駄にできないし、必ず卒業しなければいけない)。

薫がそう考えていると、フミが助け舟を出してくれた。

「まあ、男女2人きりになって、ベットがあれば、そういう気分になる時はあるさっ。

今回は、2人に貸しだ。

黙っておいてあげるかわりに、いつか貸しを返して欲しい」

「わかりました」

この状況で、薫は、「わかりました」としか言いようがない。借りを作るのは嫌だ。何を要求されるかわからない。でも、仕方がない。

「よろしい」

と言い、フミは、保健室から出て行った。


フミがいなくなったあと、ユイが、

「フミさんに、借りを返すとしても、エッチなことはだめですからね」

と、真剣な顔で言ってきた。

ユイなりに真剣な話をしてくれてたのだろうか?

(方向性が間違っているが……)

早く誤解を解かないといけないと、薫はそう思うのであった。


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