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1-2 翔べ猫七

1-2 翔べ猫七


「ふむ、ここから拙者を落とそうってことだ」


夜に消え、夜と縄張りを生命からがら抜けた猫七は翌午後、餌に釣られ下校中のガキ共に捕まっていた。


餓鬼無邪鬼。


この高さならば猫は大丈夫なのではなかろうか?

ガキ共はそう画作して、念の為にと布を落下傘とする策を講じ、猫七を巻く。


そんなマンションの12階、猫七の生命は子供たちに「学ばれ」ようとしていた。


「そう簡単に巻かれるかよ」と猫七は爪と牙を剥き威嚇する。


昨夜、猫七のちんとたまを奪っておいて、自分にちんとたまを向かい入れて悦んでいたあの女。男諸共噛みちぎってやった猫七は、たまちんは失っても魂を取り戻していた。


ダンボールの底から、伸ばされる手に向けカウンターを狙う。


ガキ共は戦闘モードの猫七への布を諦めて、「じゃ、このままで」とダンボールを傾け、猫七を落とした。


猫七が翔ぶ。


わけが無い。


葉の濃い木へと体を伸ばし、枝と葉にわけ入り、木に引っ掛かった。


猫七、今日のラッキーアイテムは「木」。


「なんじゃあ、猫、ボケェ、木登り邪魔すんなぁ、ボケェ」

落ちた木に先客在り来り。


「ここはワシのシマじゃぁ」

さっきのガキ共と同じ年派のガキが木に登っており、この木の覇権を主張する。


猫七は糞ガキ共に落とされ、木登りする糞ガキの腹の上に着地していた。


「ほほう、お主の木か、邪魔をしたな、すぐに立ち去ろう」


「聞き分けのいい猫だな、分かればよいんじゃあ、ボケェ」


「??」

「??」


『おい、貴様、いまなんつった?』

男二匹、言葉が重なる。


会話が成り立ったことへの違和感である。

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