第九十五話 月夜の契り ―"You may cry."―
何かあった?
そう訊いてくるミユキに対し、イオリは無言で首を横に振った。
これはあくまでイオリ自身の問題で、他人がどうこうするものではない。イオリ自身が動かないと何も変わらない。救いを求めても、糸を垂らしてくれる神様もいない。
「何もないようには見えないけど。……ま、いいわ。ねえ、イケメン君、お姉さんと少し話をしない?」
ごしごしと目元を拭う少年の傍に寄り添って、ミユキは彼の耳元で囁いた。
近くに感じる肌の熱、仄かに香る甘い匂い、そして目をちらりと横にやると見える憂いげな横顔。
外を歩いてきたためか鼻に若干入り込んでくる汗の匂いは、少年の胸を奇妙にかき回した。
花に引き寄せられる蝶のように、イオリはミユキの誘いに抗えず頷く。
「……いいですよ。でも、門限もありますから……」
「男の娘くんの一番弟子っていうだけあって、真面目ね。その辺は心配しないで、ほんとにお喋りだけだから」
そう答え、ミユキはイオリの腕に手を回し、彼をリードして歩き始めた。
向かった先は、歩道から少し外れた河川敷。人工の川辺の草むらに腰を下ろしたミユキは、「ここですか?」と困惑するイオリに微笑みかける。
「他に人もいないし、水場だから涼しいし。ちょっと頭をすっきりさせるにはちょうどいいでしょ?」
「確かに、そうかもしれませんね……」
「だからほら、座って? お姉さんが悩める少年を導いてあげる」
ミユキが何故自分などに興味を持ち、わざわざ話す時間まで用意してくれたのか、イオリにはまるで分からなかった。
それでも厚意を無駄にしたくはなくて、イオリは彼女の隣に座った。
すっかり暗くなり、歩道から少し離れたせいで街灯の光も朧げにしか届かない、道路と河川の境界である斜面。
川を越えた向こうには住宅地があり、そこにはイオリの母親が待つ家もある。
今日は学園には戻らずに、家に帰ってしまおうか。そんな思考が彼のなかで首をもたげた。
「寂しいの?」
「……まさか」
「嘘つき。泣いてるわよ、また」
横から伸ばされた指先が、少年の少し長めの睫毛に触れた。
彼に肩を寄せ、ミユキは穏やかな口調で言う。その視線の先は、静かに流れゆく水流。
「寂しくても、誰も頼れない。人に心配をかけるよりも、誰かの心配をなくしたい。そういう人なんでしょ、あなたは。そういうの、損な役回りよね。大抵、自分のことは抑え込んで後回しにしちゃうから、気づいたときにはダメになっちゃう。自分の辛さを隠して助けを求めないから、誰かに気づいて貰えない。……あたしね、そういう人、何人も見てきたの」
かつて付き合っていた女も、分野は違えど同じ『レジスタンス』で戦った親友も、そうだった。
ミユキは彼女らが苦しさや寂しさに悶えていたのを見透かして、何度も慰めてきた。
優しい言葉をかけ、抱擁し、その辛さを受け止めて共感した。時には身体を溶け合わせ、快楽で辛さを上塗りした。
「イケメンくん、あんたもそうなんでしょ? 泣き言一つ言わずにクラスを献身的に支え、引きこもった男の娘くんのサポートもしてきたあなたはいつだって、誰にも涙を見せずに頑張ってきたんでしょう? でもね、いいのよ、泣いたって。涙で辛さを洗い流せれば、少しは楽になるはずだわ」
この人も同じなんだ、とイオリは気づいた。
同類ゆえに気づけた。だから手を差し伸べずにはいられなかった。
それが単なるエゴでしかなくとも、救える可能性があるならばと善性に従って行動する。承認欲求によって動いた瀬那マナカとは異なり、純粋にそれを良しと信じて誰かの助けになろうとする。
行動を善悪で縛る行為は、時に辛さを生む。逃げることを悪だと思い込んでしまいがちな彼らは、自分で自分を追い込んでしまうのだ。
不破ミユキは自らを俯瞰して、客体としての「自分」と主体としての「自分」を得た。それは彼女の少年よりずっと長い人生のなかで得たものだ。
思春期の少年には自らをきちんと見つめ、その姿を明らかにするのは難しいかもしれない。だが、その一助になれればと彼女は思う。
目的も思惑も無視して、いま目の前にいる男の子を助けたいと率直に感じた。
「俺、泣いて、いいんですか。親父も兄貴たちも泣く時間さえ与えられずに死んだってのに、俺が泣いて……」
「いいのよ。お父さんもお兄さんたちも、あんたが苦しんで喜ぶと思う? 彼らがあんたを想っていたと信じられるなら、我慢せずに泣きなさい」
少年の大きな背中に腕を回し、ミユキは彼を抱擁した。
その胸で彼の頭を受け止めて、慈愛をもってやや硬い髪質の黒髪を撫でる。
これまで堪え続けていたものが決壊したかのように、イオリは声を上げて泣き始めた。感情を一切抑えず、溢れるままにそれをぶつける。
ミユキは穏やかな表情で彼を見つめ、「大丈夫よ」としゃくり上げるイオリに言い聞かせ続けた。
それから十数分が経った頃。
ようやく泣き止んだイオリは真っ赤に腫らした目でミユキを見つめ、照れくさそうに笑って言った。
「なんか、慰めてもらっちゃって……ありがとうございました」
「重ね重ね言うけど、いいのよ、別に。これは貸しでも何でもないから」
「は、はい。あ、そろそろ戻らないと、門限が……」
「夜中に女と二人で出歩いて、まだ真面目ぶるの? 大丈夫よ、仮に門限を過ぎてもあたしが一緒に頭下げてあげるから」
「そ、そういう問題じゃ――」
軽い口調のミユキにイオリが抗議しようとした、その時。
彼の唇を、女の柔らかい唇が塞いだ。
「んっ!?」
「――いいから、楽にして」
彼の背に回していた腕をするりと離し、その背中を草のクッションの斜面に押し付ける。
それから自分が覆いかぶさるように体勢を変えたミユキは、彼の腰の上に跨ると再び口付けした。
「ミユキさん、何を……っ!?」
「あんたも年頃の男なんだし、分からないことはないでしょ?」
「そ、そういう意味じゃありません! な、なんで今、俺なんかと……!」
「俺なんかって卑下するもんじゃないわよ、イケメンくん」
眼鏡を外し、ついでにブレザーとその下のベストも脱ぎ捨てるミユキ。
少し汗ばんで下着の透けているワイシャツ一枚になった彼女に頬を赤らめ、イオリは目を逸らす。
「同じ孤独を抱えた者同士、仲良くしましょ? もう泣き顔も見せちゃったんだし、遠慮することもないでしょ?」
「で、でも、良くないですよこんなの。つ、付き合ってもないどころか、会ったばかりの人とこんな――」
「あたしを見て、イオリくん」
促されて顔を正面に向けるイオリを見つめ返していたのは、少女の野性的でどこか少年のような瞳だった。
その瞳には既視感がある。忘れるわけもない。それは、危機的状況でも挑戦を忘れない、レイと同じ目だ。
「じゃあ、付き合えば応えてくれるってわけね?」
にこりと笑って「傾国の美女」は言ってのけた。
イエスか、ノーか。
真っ直ぐ見据えてくる黒曜石に似た瞳を前に、イオリは決めた。
「――あなたさえ、よければ」
「ふふ、決まりね」
答えを出した少年にミユキは笑い、キスしながら彼のブレザーのボタンを外していく。
月夜の川辺で交わされる、二人の契り。
少女は少年の熱を身体で感じながら、飢える彼に無償の愛を与えた。
*
GWを目前にした五月二日。
その日の訓練を終えて食堂へ向かうイオリのもとに、一通のメッセージが届いた。SNSアプリを開いてDMの欄を見ると、差出人は不破ミユキ。
イオリは傍を歩いているシバマルがユイとの会話に夢中になっているのを一瞥して確かめ、メッセージ欄のミユキの名前をタップする。
『ねえイオリくん、明日予定空いてる? もし都合がよければ、あたしと一緒にちょっち来て欲しいところがあるの ――親愛なる傾国の美女より』
その誘いに思わず頬をほころばせるイオリ。
そんな彼の緩みきった表情に、シバマルが「何にやけてんの、いおりん!」とさっそく食いついた。
「な、何でもないよ」
「いーや、何でもなくないね。普段クールないおりんが一人でニヤニヤしてんの珍しいもん。なんか面白い動画でも見てんの?」
「あ、ああ。まあ、そうだよ」
「へー、ちょっと見せて!」
「えっ、お、おいっ、やめろって――!」
訊かれて頷き、適当に誤魔化そうとしたイオリだったが、シバマルにスマホをひったくられて大慌てで取り返そうと躍起になる。
が、手を伸ばした時には既に遅し。
先ほどの自分を鏡写しにしたようなニヤケ顔に見つめられ、イオリはがっくりと項垂れる。
「あら、イオリさんにお誘い? でも傾国の美女って誰なんでしょう?」
「へーぇ、いおりんにもついに彼女が……。なあなあ、相手学園の人? もしかして同じクラスの女子だったりして!」
「んー、この『あたし』という一人称から察するに、同クラスだとしたらカオルさんとか?」
「えー、マジで? あいつ、かっちゃんと付き合ってるんじゃないの?」
「お、おいっ、もう返せよ!」
ユイまで加わって好き勝手言い出し、たまらずイオリは顔を真っ赤にしてシバマルの手からスマホを取り返した。
「ごめん、いおりん。勝手に見て悪かったな」
「……まあ、謝るなら許してやるけどさ。ともかく、そういうわけで明日は俺、彼女と出かけるから。遊ぶならまた今度だな」
「彼女さんとのデート、楽しんできてくださいな」
謝るシバマルと一緒にユイは頭を下げる。
元々あった予定を蹴ることを少し申し訳なく思いつつイオリが言うと、二人は笑って快諾してくれた。
「なあユイ、おれたちもちょっとデートしてみない?」
「しません。もう、ほんとに懲りない人ですね」
「そこをなんとか! 一生のお願い!」
「あなたの一生は一体何回あるんですか? 耳タコですよ、耳タコ!」
顔の前で拝むように手を合わせて頼み込むシバマルと、頬を膨らせてぷりぷりと怒るユイ。
案外お似合いのコンビだ、とそれを見てイオリは内心で呟くのだった。
*
そして来るGW。シバマルとユイ、レイ、リサ、それからカオルとカツミも加えた六人は、学園からほど近い遊園地へと遊びに行った。
彼らと校門前で別れ、イオリは新調した私服やいつも以上に整えた髪型を気にしながらミユキを待つ。
アンニュイな印象を与える長めの前髪を指先で弄っていると、ほどなくして明るい調子の少女の声がかかってきた。
「やっほー、イケメンくん! 今日は一段と素敵ね♡ お姉さん、ドキドキしちゃう」
「ミユキさん、おはようございます。あの、その呼び方ちょっと恥ずかしいんですけど……」
「ま、いいじゃないの。じゃ、さっそく行きましょ」
白い薄手のノースリーブの上衣に、長い脚を惜しみなく晒したホットパンツといった出で立ちの少女。
露出の多いその格好にイオリは頬を仄かに赤らめ、それを見てミユキはくすりと笑う。
手を引いて先導してくれるミユキに、イオリは訊ねた。
「あの……今の俺、どう見えますか?」
「んー、可愛い年下くんって感じかしらね」
「そ、そうじゃなくて……服とか、髪型とか」
「似合ってるわよ、とても。自分の魅せ方をよく分かってるのね」
すらりと長い脚を際立たせる紺のスキニージーンズに目線をやり、ミユキは空いた手でイオリの頭をぽんぽんと撫でた。
手を引かれたり頭を撫でられたり、年下だからって子供扱いされているのではないか――そう気にしてしまうイオリだが、微笑むミユキの前では何も言えなくなる。
綺麗な人だ。鋭い目の中に光る黒曜石のような瞳を見ていると、イオリはそこに吸い込まれてしまうような錯覚を覚える。
自分はこの人にすっかり惚れ込んでしまったのだ、とその目を正面から見て彼は自覚させられた。
学園から徒歩でモノレールの駅へと向かい、それから地下都市西部への路線に乗る。
西部は住宅地が主にある他、工場が立ち並ぶ区域も広がっている所だ。政治や軍事の中心たる中央、学園や遊興施設が広がる南部とは異なり地味だが、都市全体の生活を支える工業を担う大事な区画である。
モノレールの窓から過ぎ行く住宅街の景観を眺めながら、イオリは隣に座るミユキに訊いた。
「あの、ミユキさん。ミユキさんはどのへんに住んでるんですか? も、もし良かったらなんですけど、いつか遊びに行けたらなって……」
「あたし? あたしの家はねー、あっちの方かしら。まあ、もう長いこと帰れてないんだけどね」
ミユキは中央に比較的近い方向の住宅地を指す。微妙に濁されたその口調にイオリが「すみません」と謝ると、彼女は「いいのよ」と儚げな笑みを浮かべた。
その横顔に、イオリは彼女のことをまだ殆ど知らないのだと突きつけられた。
自分たちは男女の関係として付き合っている。ならば、相手のことに関してもう少し踏み込んでもいいのではないか。
そう思って口を開こうとした、その時。
プシュッ、と間の抜けた音とともに、車両のドアが開いた。
「ここが最寄駅よ。さ、降りましょ」
「は、はい」
彼女に促され、イオリは早足にホームへ降りる。
工業団地が近い駅は、夜勤明けで帰ってきたであろう人でそれなりに混み合っていた。人波の中でミユキとはぐれないよう手を繋ぎながら階段を下り、改札を通る。
バスターミナルに停まっているタクシーを捕まえ、ミユキはイオリの知らない地名を運転手へ告げた。
「……カップルですか? GWに工業団地に足を運ぶなんて、珍しいですね」
「この辺に彼の家があるものですから。今日は初めてのお家デートなんです」
「そうでしたか。はは、それは良いですな。では、しっかりシートベルトを閉めてください。出しますよ」
わざわざ嘘を言ったミユキをイオリは怪訝に思う。
本当にどこへ行き、何をさせるつもりなのだろうーー運転手がいる状況では聞くに聞けず、イオリは悶々としながら到着するのを待った。
それから二十分ほどが経ち、タクシーはとある工場の前で停まる。
「本当に、ここで良いんですか? 工業団地まではもう少しありますが」
「家に行く前に、父の職場に顔を出しに行くんです。夜勤の父がそろそろ残業を終える時間なので、せっかくならと」
「お、もしや先ほどから彼氏くんの口数が少ないのもそのせいでしたか? 父上に認められれば堂々と家にお邪魔できますから、しっかりと誠意を見せるのですよ、少年」
茶番でしかない会話を聞きながら、イオリは適当に相槌を打った。
もはや彼女とデートできる浮ついた心よりも、行き先も目的も分からないことへの不安のほうが勝っている。
彼の内心も知らずに呑気に笑う運転手にミユキは一言二言交わし、料金を二人分払ってからイオリの手を引いて降車した。
「別に、割り勘でも良かったのに……なんなら俺が全部払いましたよ」
「いえ、付き合わせてるのはあたしだから、それくらいはね。……行くわよ、イオリくん」
すぐに微笑みを打ち消したミユキは、毅然とした面持ちで足早に歩き出す。
イオリは彼女の後に続き、黙りこくって進んでいった。
工場が幾つも立ち並ぶ国道沿いの道を行き、その一角を曲がって狭い脇道へと入り込む。 電気自動車も殆ど通らない細い道には、二人以外の人通りもなかった。近くの工場から届いてくるゴウン、ゴウン、という重低音を聞きながら、ミユキはある古びた工房のような建物の前で足を止める。
「ちょっち待ってね、イオリくん。――あたしよ、開けてちょうだい」
閉ざされたシャッターを叩き、ミユキは中にいるであろう人へ訴える。
するとほどなくして、嗄れた男の声が彼女に答えた。
「『日光を見ずして結構と言う勿れ』」
「――『ナポリを見てから死ね』」
合言葉であることわざと同義のものを答えるミユキ。
彼女が正しく答えてみせると、すぐにシャッターが半分ほど開けられた。身をかがめてさっと中へ入り、ミユキはイオリに手招きしてみせる。
「ほら、早く入って」
「は、はいっ」
ここで何が行われているのか、何故自分が招かれているのか、イオリはそれを考えるのを止めた。
ここまで来てしまったらもう、後には引けない。意を決して少年は一歩踏み出し、身体を低くしてシャッターの下を潜る。
彼が中に入るとすかさずシャッターは勢いよく閉められた。その激しい音に肩を跳ね上げさせるイオリは、薄暗い周囲をきょろきょろと見回す。
「こんにちは、三島さん。デバイサー候補、連れてきたわ」
「主任……いえ、ミユキさん。ありがとうございます」
鉄臭い工房入口で行われているその会話の意味が、イオリには解せなかった。
困惑した面持ちの少年の手を引き、ミユキは切り崩された石材が並ぶ製材所内部へと彼を誘う。
彼女のことを「主任」と口走ってしまった不惑を過ぎた作業着姿の男性は、品定めするような目でイオリを観察していた。
その視線に居心地の悪さを感じながら、黒髪の少年はミユキの耳元で訊ねる。
「あの、一体これは何なんですか? こんなところに俺を連れ込んで、どうするつもりなんですか?」
「黙ってついてきなさい。見せたいものがあるの」
作業員の男性を伴ってミユキがイオリを連れ込んだのは、製材所の隅にある階段。
そこを下った先に広がっていたのは――にわかには信じたいとしかいえない光景であった。
「……これは……SAM、なのか……!?」
天井から下がる幾つもの黒いコードに繋がれているのは、壁際に居並ぶ体高3メートルほどの小型SAM。
【イェーガー】をそのまま小型化したような姿の漆黒の機体が、合計10体そこにいた。 壁際にあるのは完成済みのものなのだろう、未完成と思われる胴体だけの機体が幾つか工場の中央に置かれており、周囲では数名の作業員が仕事に勤しんでいる。
「やあ、遅かったじゃないか、不破さん」
「せっかちね、五分しか遅れてないわよ」
「我々の世界は秒刻みで進んでいるのだよ。それを忘れてもらっては困るな」
立ち並ぶSAMの一機の前から一人の男が離れ、地下工場の入口のミユキたちのもとへと早足に歩み寄ってきた。
他の者と揃いのグレーの作業着を纏った男。しかしその雰囲気や言葉遣いはどこか高貴な印象を抱かせ、格好とはミスマッチであった。
黒髪を七三分けしている貴公子然とした顔立ちの青年は、ミユキの遅刻を言葉に反して穏やかな口調で諌めた後、イオリに向き直った。
「話は聞いているよ、七瀬イオリくん。私は蓮見タカネという者だ。よろしく頼む」




