フェイスブックで見た、彼女の書き込み
皆さんはフェイスブックを使っているだろうか。僕は最近、ようやくフェイスブックをまともに使うようになったばかりだ。それまではただ登録していただけだったけれど、周囲の人たちも自然とフェイスブックを使ってコミュニケーションをしているのを見て、これはちゃんと使わなければと思うようになった。
しばらくやっているとずいぶん昔に仲の良かった友人にも再会できた。僕とはまったく別の場所で暮らす彼女は二児の母で、息子さんと一緒に写っている写真が彼女のタイムラインをにぎわしていた。
ああ、平和に暮らしているんだなと、ほのぼのとタイムラインを目にするたびに朗らかな気持ちになっていた。
けれど、最近の彼女のタイムラインには気になる言葉が多くなってきた。それはすなわち、『国会』『共謀罪』『国民は怒っているんだ!』という言葉。つまり、非常に政治的なコメントだ。
政治的なコメント自体が問題だとは思っていない。僕らは日本国民であって、国政や地域政治に興味を持つのは当然のことだと考えている。でも、彼女のコメントはどこか視野狭窄というか、『自分が感じたことがすべて』と感じているかのようなコメントが目立つ。
本当にそうなんだろうか。
物事というのは複数の側面を持っており、一面から決めつけるというのは危険だと僕は感じる。
でも、それをフェイスブックで彼女に言うべきなんだろうか。
確かに友人だけれど、最後に彼女に会ったのは10年も前のことだ。彼女と僕はいろいろイベントを一緒にやっていたから、名前くらいは憶えていてくれると思うけれど、顔はもう忘れられているかもしれない。
いきなり彼女のタイムラインに『いや、その考えは偏っているんだよ』と書いて、僕の考えをいろいろ伝えようとしたところで、果たして伝わるんだろうか。きっと、伝わることはないんだろうと思う。
それでも、このまま何も言わず彼女のタイムラインをただ眺めていることも出来そうもない。
だからまずは、自分自身の考えをアップデートしなければ。
もし彼女が間違った道へ進もうとしているとき、なにか力になれる自分でいられればと思うから。