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長くなりそうな話

 話すとなると本当に気の長くなる話だ。

 物語を話すにおいて持て余した表現であり、先に書いたことが後で話す重大な要素へと発展すると言う、一部の専門家が言ったり、よく使う「フラグ立て」の状況下で、読み始めるにおいて一番面倒くさいが、一番読んでおかなくてはいけない部分だ。

 

 簡単に言うと、僕の話したフィクションの未来の話のもとで、この愛が僕に変わり、未来の世界を体感し、司法取引、保護観察処分とも言えるが、2人の男を監視する中で様々な体験をすると言う話だ。


 前行を数えてみたが、僕の代理とも言うべき男に山中と言う名前を与えたと言うことは省略したが、簡単に言うとを含め、100文字以内に収めることができた。


 未来に連れ去られた女性が様々な体験をする。


 20字以上30字未満で、見事に物語の内容を完全と言うほどに省略ができた。


 肝心なのは文章省略ではなく、前の話の続きとなるが、連れ去られた愛はどうなるかと言う話しだ。

 必要のない話はする気はないし、必要な事柄として話しているつもりだし、加えてこう言う長い話するのは嫌いだが、現在の僕が何者かを伝えるにはここでは情報が非常に不足しているとも言えるし、何にしても、繰り替えすが、長い話になることは確かだ。

 ここで言えるのは、僕と彼女が、ある意味、と言うか非常に似たような境遇を持っていることで、事態を明確に説明するには彼女の存在が必要不可欠だと言う点だ。


―――――だからこそ、彼女を紹介することから始めようと思った。―――――

―――――本物の僕との出会いは、本当にかなり先となる。―――――

―――――何にしても話を進める。―――――


 同じ状況になればだれでもそうだと思うが、動揺する、質問する、慌てるなどと表現はたくさんあるが、何にしても一般論的にごく普通な反応ができないことが事実で、飛鳥の部屋に残された愛は表現通りの状態だと言えた。

 飛鳥は落ち着いた様子で質問する愛に対して対応した。

 言葉通りの手慣れた動作と言うべき対応で、愛に対して椅子に座ることを進めた。

「何にしても、座って話そう。 な?」

 商業的か、友好的か、どちらかは化けの皮をめくってみなければわからないが、何にしても飛鳥は愛に椅子を進め、愛は飛鳥のデスクの前に置いてあった椅子に座った。

「まずは落ち着いて、コーヒーでも飲まないか?」

 疑り深い人間ならば毒入りかと皮肉るかひきつった笑顔で聞くかもしれないが、この女性こと飛鳥は突然何を言い出すと言うかのような不思議そうな顔で愛を見ていた。

「それとも紅茶がいいか? 日本茶か? 新作のスイーツもあるぞ?」

「………」

「靴や服はこちらで弁償するから………」

 焦ってる。

 誰の眼から見ても、愛の眼から見てもだが、本人も自覚しているだろうが、先ほどの少し困ったような様子ですぐに解決できると言うような顔とは反対に、だれがどう見ても飛鳥の顔は反対に焦っている顔だった。

「……あの、だな……?」

 何にしても説明するから、敵意とかそういうものはないと言うような表情で飛鳥は言うが、愛は複雑な機械の説明書を眺めてどうすればいいか迷っているかのような表情で飛鳥を見ていた。

「少しおどろいたかもしれないが、これは―――――」

 説明を始めようとするさなか、突然飛鳥の携帯電話が再び鳴り始めた。

「ああ、すまん?」

「………いえ。」

「多忙でな? もしもし?」

 慌てた様子で飛鳥は謝り、愛はどうにも言えない状況で返事を返し、何にしても飛鳥は電話に出た。

「―――――何? 無理だ?」

 電話の向こうの相手の声は聞こえにくくて何を言っているかわからないが、言葉通り無理を言って飛鳥は返事を返した。

「―――だから、わたししかいないし、彼女を? 問題ない?」

 断固反対と言う状態の飛鳥だが、相手は何にしても拒否権がない物言いのようで、彼女をと言う時飛鳥は一瞬だけ愛のほうを見たが、すぐに話し合いに戻った。

「―――駄目―――おい? 切るな!? おい!? ―――――」

 意気消沈。

 電話は強引に切られたようで、飛鳥は絵にかいたように落ち込んでいた。

「―――――あ~、頼む~?」

 ない物ねだりと言えばわがままだが、押し切られた不憫な女性と言う状況が一番妥当で、飛鳥は本当に落ち込んでいた。

 落ち込んでいるが、本題は愛で、わたしはここでどうすればいいかと言うように飛鳥を見ていた。

「とにかく!」

「? え?」

「行くぞ!?」

 落ち込んではいたが、落ち込んでいるひまは絶対にないと言うように勢い良く頭を上げた飛鳥は、愛の手を取り、引っ張って行き、部屋を後にした。

 事情も分からず、どこに行くかも聞けず、愛は何にしても飛鳥に引っ張られることとなった。


 どこかも解らず逃げることもできず愛は飛鳥に連れられ、少し行くとエレベーターだと思われる乗り物に入ると上か下に移動し、何にしても飛鳥は逃げないようにと用心のためか、手を離さず、少し汗ばむほどにしっかりと愛の手を握っていた。

 飛鳥はと言うとエレベーターの入り装置を半場強引に操作すると、エレベーター独特の移動時の振動が起きる中でまだかと言うような機嫌が悪そうな顔で、愛も離してほしいとは到底言えなかった。

「山中――――――――――!」

 待ちに待った場所へと到達し、到着を知らせる少々心地よい電子音が聞こえる中で、飛鳥はドアを半場こじ開けるように開き、ドアの向こうに向かって勢い良く叫んだ。

「―――――?!」

 飛鳥の叫び声よりも、愛はドアが開き、目の前に広がった景色に対しておどろいた。

 外は確かに夜だったが、青く透き通った昼の空で、白く大きな雲が見える見事な快晴で少し眼にまぶしく見え、加え、風景だと思われる場所が奇妙だった。

「飛鳥?」

 風景の中心に先ほど愛をここまで連れてきた山中が中央に立ち、愛たちに背を向けて空を見上げているようだったが、飛鳥の叫びに反応して振り返った。

「早か―――」

「緊急事態だ。」

 軽くだがおどろいているような物言いで山中は言う中で飛鳥言葉通りに少し焦った物言いで言った。

 軽くだが山中に走り寄っていく飛鳥に引っ張られる愛だが、愛の目の前に広がった光景は、間違うことのない、絵に描いたような未来の光景だった。

 屋上だと思われるこの場から見える風景には立ち並ぶきれいで高く細長いビルに、原理は不明だが翼はなく、エンジン音も少ない車のような物体が空を飛んでいる光景が見えた。

「―――」

「お帰りですか?」

「ぇ?!」

 おどろいている愛に話しかけた山中をよく見ると、先ほどと違い眼が光ってない普通の人間の眼で、声も普通の人間の声をしていた。

「違う、緊急事態、仕事だ。」

「仕事?」

 愛に対して落ち着いた口調で質問した山中に対し、飛鳥は勢い良く違うと言うように言い、山中は聞き返した。

「詳しくはメールを見ろ、それと彼女を連れて行け!」

「ぇ?」

「頼んだぞ?!」

 口八丁と言うもの言いで飛鳥は言うと、山中が返事を返す間もなく山中に背を向けて足早に歩き出し、いつの間にかだが愛の握っていた手を離していた。

「飛鳥―――」

「わたしはリードを呼んでくる! とにかく頼んだぞ!」

「―――――」

 待て飛鳥お前とか言うようなことを言いかける山中に対し、背を向けた飛鳥は勢い良く振り返ると、絶対に文句も何も言わせないと言うように返事を返し、山中は返事も返せず動きを一時的に停止させた。

「―――」

「………あの?」

 思考回路が停止していますので、回復までお待ちください、と言われそうな状態で止まっている山中に対し、愛は声をかけるが、山中は困っているような表情をしていた。

『………Scrap』

「?!」

 戻った。

 正確にはハイブリッダーの能力をディアクティブ、言わば停止状態から起動状態へと切り替えた正常な状況なのだが、愛の眼の前で山中の眼は先ほどの発光した状態へと戻り、声も機械を通したようなエコーが発生する声に戻った。

『………ヘッドハンティングの件―――』

「へ?」

『引き受けてないんですね?』

 おどろいている愛も気にしないと言うような物言いで質問し、愛が答えられない状況だが、山中はすぐに理解して先ほど飛鳥が去って行った屋上の入り口に眼を向けた。

『何にしてもいきましょう。』

「ぇ? あ、はい? ちょっと?」

 歩き出しエレベーターに向かい、愛も山中を追いエレベーターに乗り込むとすばやくエレベーターを操作し、エレベーターは動き出した。

『………』

「―――」

 何が起きているかわからないが、強制はしてないが、ついて来いと言うような様子で、愛は山中の後ろに立ち山中を見ていた。

『―――参ったな?』

「………」

 眼が光ってこそいるが、容姿や動きは普通の人間そのもので、先ほどの飛鳥に対し、言葉通りに参ったなと言うかのような様子で、帽子を脱いで頭をかき、かき終えると帽子を被り直し、腰のあたりから携帯電話を取り出した。

 きれいな青い色の多機能型携帯電話だった。

「?!」

 変わった。

 何が変わったかと言うと、ごく普通にメールの中身か何かのチェックを始めた山中の服装が色が変わるかのように一瞬で、スーツから普段着のような服装に変わった。

 正確にはハイブリッダーがオーヴァーマシンを使い、細胞変化を応用して服装を変えているだけだが、常任の愛にとってはおどろきの現象で、おどろく間もなく普段着から先ほどのスーツ姿に戻った。

『すみませんね、いろいろおどろかして?』

「い?! いえ?!」

 僕も人のことは言えないが、内心は彼女が心の奥底から意味不明の事態に激しく動揺していることを理解しているが、山中は愛に対して愛も変わらずな平常な物言いで返した。

『………簡単に言うと、ヘッドハンティングなんです。』

「へ?」

 エレベーターが止まり、扉が開くとかなりの早足で足を進め、愛は半塲走るような状態で山中を追いかけるで山中は愛とは眼を合わさず、歩きながら話した。

『引き抜きとも言いますし―――』

 言いながら立ち止まると、いつの間にかここは先ほどの車を止めた駐車場で、山中は車のドアを開けて乗り込み、愛も合わせて後ろの席に乗り込んだ。

『―――何にしても、あ~―――』

 車内に入ると、困るよ飛鳥、俺に振られてもと言うような様子で山中は困った様子を見せた。

『とにかく、緊急何で、職務概要を説明します。』

「―――はい?」

『現場に行きます。』

 細かい話は彼女の担当だし、こちらは身体を動かしている人間ですと言うかのように山中は言い、車を発進させた。

 僕も運転免許は持っているから言うけど、車の運転は本当に難しいことだから、テレビゲームの延長と考えず、教習なしの無免許運転や無謀運転はしないでほしいし、以外にも山中は安全運転で愛を運んだ。

「へっど、はんてぃんぐ………」

『そうです。』

 何にしても愛は山中の言った言葉を復唱し、山中は納得するように言った。

「でも―――」

『必要ないですしね? 一応はお嬢様ですからね?』

「?!」

 言葉を聞き、半場だが何とか意味を理解し、言葉を返す愛に対し、山中は軽くだが笑って返事を返した。

『あなたのことは、ある程度、調べてあります。』

「―――――」

 言うと山中は運転しながらだが、携帯電話を取出し、軽く操作すると愛に手渡し、愛は受け取った。

『元華族、言わば第二次大戦前の貴族の血を引き、日本の5本の指に入ると言われている総資産1億円以上の大企業、湯川グループの会長、湯川総一郎の孫であり、次期会長の座に一番近いとされる長男純一の娘。――――』

「―――――」

『現在はグループを離れ、アサルトトレーディングと言う外資系産業の会社を経営している。違いますか?』

 手渡された携帯電話の画面には愛の顔写真と、学歴や職歴と言った経歴が書かれ、山中はある程度は頭に入れているようで、愛に対し、略歴を話、愛に間違ってないか確認を取るように質問した。

「―――――はい。」

『―――――』

「だけど、もうすぐわたし、40も近いし―――」

 返事を返した愛だが、眼を反らし、事実ではあるが、あまり認めたくないが、調べられているし、否定できずに答えと言うような様子だった。

『年齢は血筋なんて関係ありませんよ。』

「―――――」

『繰り返しますが、誘拐ではないんです。ヘッドハンティングです。』

 怪物に襲われた時に助けた男は人間ではない様子で、加えて変な場所に連れられて、何をどう言えばいいかもわからず、黙っている愛に対して山中は運転しながらそれがどうしたと言うように素早く言葉を返した。

 言い終えると、山中は携帯を返してくれと言うかのように愛の前に手をだし、携帯を愛は返し、受け取ると山中は携帯を服の中にしまい、カーナビの操作を始めた。


 進行方向は無論異なる時間で、画面には複雑な数字が写し出され、山中は慣れた手つきでカーナビ―を操作した。

時間航行のためのエネルギーが発生する副作用か激しく強い光が車の周囲を多い、時間にして、1秒以下の一瞬で時間跳躍が起きる。

原理こそ不明だが、何にしても時間を航行し、愛の話す通りに現場へと直行し、山中は車を止めた。

「………あれ?」

 時間航行と言うことも説明もされていないため何が起きているかわかりもせず、愛は再び光を目撃して、おどろく暇がなかったが、車を止めた場所を見て反応を示した。

―――――ここさっきわたしが歩いていた場所―――――

「え?」

「えーとインカムインカム―――――――――?」

 何にしても愛は気づき、ある意味もう帰っていいのかと愛は聞きたいような衝動を一瞬持ったかもしれないが、山中は車のエンジンを止めると、シートベルトをはずし、助手席のダッシュボードを開け、何かを探し始めた。

 ダッシュボードの中は車関係の書類がいくらか見られ、ごく普通なダッシュボードの中身だったが、少しして山中がイヤホンのようなものを手に取り愛の前に出した。

『―――これを耳に装着して下さい。』

「―――」

『仕事をお見せしますんで、あなたはここから絶対出ず、良心に従って発言し―――――』

 通信用のインカムのようで、言われて愛は何にしても受け取り、山中は説明を始めるが、再びどうするかと言うような様子を見せ始め、黙ってしまった。

『―――』

「………あの?」

『とにかく、待遇はいいので、本日のお支払いは現金、振込どちらも可能です。本当は長い説明が必要なんですが、酒とか飲まして酔いつぶらせて、本当は全部夢だったとか思わせたいんですが、とにかく、終わるまでここにいてください。』

 帽子を山中が被りなおす中で愛はどうすればいいのかと質問する中で、山中は余計なことを言っているような気がする言葉を返すと、愛に背を向け、車から出た。

『と、いけない?』

「?」

 車から出たが、すぐに愛の座っている後部座席を開け、愛の足元に手を伸ばした。

「?」

『銃銃』

「―――――?!」

 足元を見ると細長い物体が置かれており、山中が言いながら手を伸ばして取出し、胸の高さぐらいまで持ち上げると、細長い銃が手に握られていた。

『拳銃だけじゃ不安ですからね?』

「けんじゅっ?!」

『それじゃあ。』

 金属の銀と黒の配色配置が少々派手で、一見すると玩具のようにも見えたが、紛れもない本物の銃で、軽くだが山中は銃を慣れた動作で確認しながら言い、愛がおどろいている中で車のドアを閉めた。

「……………」

 仕事用のカバン忘れたよと言うばかりなごく普通な様子で銃を取出し、車の窓越しから見える背中に本当に鞄と言うかのように背中に背負う山中を愛は何も言わずおどろいて見送るしかなかった。

 他人の心理なんて確実に、完全に計り知れるものではないが、何にしても愛は歩き出した山中のほうに眼を向けていた。


 ここでこの場の山中の武装を紹介しておくが、彼が持っているのは45口径の拳銃、正確にはSTI社のタクティカル5.0でシュアファイヤのX400と言うウェポンライトを装着している銃だ。

 正確には銃はキンバーの2ホール式トリガーや、同社のエッジやイーグルなどの部品を入れ替え、フレームなどの部品の一部をチタンシルバーに塗り替えた彼個人専用のカスタム拳銃になっている。

 ライフル銃は7.62mm弾使用のM14EBRと言う銃で、米国大手の銃器メーカー、スプリングフィールド社のM14に機関部こそ流用だが、レイルシステムや、伸縮可能なストックと言った徹底的な近代改修が行われて銃になっている。

 現在NATOで使用されているM4カービンなどの5.56mmとは口径が違い機能上取り回しには不便だが、ウェポンライトや高倍率のスコープも装着され、精密射撃や玄人向けの銃となり、米国などでは現在でも重宝されている銃だ。

 加えて服に隠れて見えないが、腰に刃渡り30Cm以上のナイフと場に応じて選ぶらしいが、手榴弾を数個持ち歩き、現状では閃光手榴弾を1つ持ち歩いているようだった。


 僕も彼と同じ45口径信仰だし、銃は精度の高い銃が好きだし、銃についてもより深く語りたいが、肝心なのは僕の主義でも、僕から見て実際作ったら非常に高価そうで結構ないい趣味の改造をした彼の銃でもないのだ。

加えて45口径に7.62mmと言えば米国には苦く苦しいヴェトナム戦争の歴史の話になるが、話を読み聞く者たちとも深く語りたいものだが、本題はこの話を放置してこれから2人がどうなるかだ。


架空の物語においてさまざまな分類分けが存在し、僕の生まれた時期は日本ではティーンエイジャー全盛向けの軽い読み口のライトノヴェルと言われるが小説が存在し、メディア作品なども制作され非常に人気が出ていた。

反面中には意味不明でジャンル分けもできないと言うか非常に難しい話が多々存在している。

 話すことはSFのようだと言い、時間移動に恐竜のような怪物に美女に遺伝子改良した人間と、人のことは言えないものだが、これよりも意味不明なものはあるかもしれないが、何にしても無視して話を進める。


愛に指示を出した後、車から出た山中と、車の中に残った愛の2人の中で、最初に動きを見せたのは車から出た山中だった。

動いたと言うよりも止まったと言うのが正解で、ある程度車の前を歩くと歩くのを止め、立ち止まり、軽くだが先ほどまでだが自分の乗っていた車、言わば後ろの方に目を向け、片方の耳に手を当てた。

『聞こえていますか?』

「―――?!」

 仕事とは言ったが、これから何をするのか、何にしても逃げる好機とも言えるが、愛が車の中から山中を見ていると、耳につけたインカム越しに山中の声が聞こえた。

 無線機越しとは言え、あの声は相変わらずだった。

『聞こえていますね?』

「―――――は―――」

『いちいちおどろかないでください、これからが大変なんです。』

 確認と採るように山中が愛に対して聞くと、愛はなんとかと言うように返事を返すが、山中は仕方ないと言うような、少しあきれたと言うような言い方で返した。

『さっきも言いまし―――――』

「?!」

 さっきも言いましたけど中から出ないでくださいね。

 山中が言い終える前に、不意にどこかは解らないが、遠いか近いかわからないが、地震ではないが地面一度だけ勢い良く振動した。

 一番妥当な表現は重たいものが地面に勢い良く落下した音で、地面の表面から地面が変形し、土が吹き飛ぶような鈍い音が周囲に響いた。

『―――――始まった。』

「―――?!」

 愛に話す物言いは敬語でできる限りは紳士的な物柔らかな物言いだったが、音に反応した山中の物言いは少々粗野な物言いで、愛はと言うと何が起こったかわからず、車から外を見て音のもとを探し出した。

「―――」

『―――俺の眼の前、あなたから見て俺の左横前です。』

 いったいどこだと愛が探し出す中で、無線越しに山中は詳しい場所を教えた。

『加えて少し上方ですが、肉眼では見えません。光学迷彩を使っています。』

 言葉の最後に行った光学迷彩とは、光学、言わば光の原理を利用した迷彩で、SF作品では近年よくみられる便利道具の1つで、状況によっては100%以上の不可視化の能力を持っている。

 特殊な素材や画面を用い、可視性、言わば肉眼で見える物体を透かして周囲の光景を映しだして透明に見せたり、別のものを映し出すと言う迷彩だ。

 一見すると難しい話だが、カメレオンの皮膚がこの原理を用い、体色を変えているのではないことが分かっている。

『続いて、後ろです。』

「?!―――」

 説明する暇が山中には、加えて説明を聞く暇が愛にはなく、何かとわかる間もなく、山中が言うと、車の左横をバイクか何かが勢いのいいエンジン音を響かせながら高速で横ぎり、車の少し先で勢い良く静止した。

「………?!」

『中から出ないでください、続けて、俺の右横、上方、ビルの屋上、3人の女性らしき人影。』

「―――――?」

 突然バイクに乗った何者かが現れ、何かと愛が思う暇もなく、山中は指示を出し指示された方向を見ると、言葉通りに女性らしき人影がビルの屋上に見えた。

『まだ来るか? 左横、少し先、稲妻をまとったような人影。』

「えぇ?!」

 言葉が先か、見たのが先か、何にしても言った通りの、正確には半裸で身体に稲妻のような光をまとった大柄な男の姿が見えた。

『際限がない? 最後に、右横、ビルより横かなり上方、UFO。』

「―――――」

 言葉通りものが上空に浮かんでいた。

 ほかの妥当な表現が存在せず、空にはUFOと思われる物体が浮いていた。

『どうしますかね?』

 山中から言わせると個人の独り言と言う領域の言葉だが、無線機越しに聞いていた愛にとっては質問そのもので、どうすればいいかもわからず言葉が出ない状態だった。

 一方で山中はと言うと、状況的に判断して奇妙な人間たちに囲まれた状況で、加えて質問こそしている状況だが、慌てた様子はあまり見せず、彼らもなんとも言えない状況なのか、動きを見せることはなかった。


 まったくなかったわけではなかった。

 最初に簡単に言うと、この言葉が出てくるが、ゲート開発、第3次世界大戦、加えてブロークンゲート事件と言う未来の歴史を話したが、以前と言う時間において、似たような事柄が起きる可能性がなかったわけではないのだ。


 だからこそ僕の言った言葉の意味の真意を理解してほしいのだが、あの持て余したセリフは、僕はここでは言わないことして、何にしても肝心な事柄なので現状の彼に言ってもらうことにする。

 加えて彼女と僕との出会いは本当に心の奥底から長いと叫ぶほど当分先だし、話としては記憶の片隅にしまっておき、普段は半塲忘れているが、重要な時に思い出せる位置に置いておく方が最良だと思う。


 言いたいことは多々あるが、ここまででは情報が非常に不足しているだろうし、僕の文章力不足にも原因があると思うので、一度ここで失礼したいと思う。


―――――いい場面だが、僕は長話は嫌いだ。―――――

―――――ここでまただが、一度一休みしたくなった。―――――

―――――セリフは次に回すことにする。―――――


―――山中一輝さんが当サイトからログアウトされました。―――

 

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