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9/11

ホワイトデー

遅れて大変すみません(日にち過ぎた……)。ユラエス視点です。



「………なんで俺のとこ来るんだよ」

「逆に聞く。俺たちが菓子なんて作れると思うか」

「ないだろな。てか、普通に迷惑だから帰れ」


帰れも何も、俺はここが家なんだが……。


バレンタイン。皆にもらったからとお返しを作るかと言う話にまとまりはした。けれど、この中で経験者ゼロ。一番頼りやすいのはリリアナの世話をしていて菓子をリリアナと作ってるのをたまに見たことのあるゼクトに手伝ってもらおう、ということになりはした。


「お前らは良いとして、クロフィムは絶対やだ。後皇太子」

「「なんで!」」

「クロフィムはオリヴィエと同じで危険物じゃん」

「皇太子は普通にやだ。なんで敵に塩を送らにゃならん」

「そこをなんとか!」


ゼクトからすれば、そうだよな。普通に考えて殿下とリリアナ取り合ってるし。クロフィムは………うん。連れてきといてあれだけど、前に見た目は良いのに激まずの作ってたの思い出した。


「兄さんは良いのに!?」

「毎年自分で作って渡してるんだよ。自分が食べたいのをわざわざ言うのもあれじゃん?」

「つか、サジュエルとエルヴィスはアストロのとこ行けよ」

「いや、アストロこっちで作るって話だったろ」


菓子作れるのが集まってるのか……。


「ゼクト~、子息がそろそろ始めるってよ~……。うわぁ」

「リアン、その反応はいろいろとダメだからな。そいつら使うなら適当に使えば良いだろ」


酒場で会った情報屋の……。確か、リアンとユートだっけか。この二人もいるのか。


「………変なことしたら追い出すからな」

「しないよ」

「「お前が一番不安要素なんだよ」」


一人やらかしたら全員追い出されるな。これは。


リリアナの使っている階にある調理場(なんで上の階にもあるのか不明)で作るらしい。初めて来たが、広いな。


「え、何その絶対面倒なメンバーは」

「変なことしたら全員追い出す」

「あ~………とりあえず、火とかは使わせないようにしないとか」

「アホ一人は水も無理だろ」

「何もできないじゃん(笑)」

「チョコ割ることはできる」


クロフィムの役割が早くも決まったんだが。


「何作るの?」

「マカロン」

「焼き菓子」

「マドレーヌ」


一人適当なのいるな。なんだよ焼き菓子って。なんでもありだろ。


「シュークリーム食べたい!」

「全員焼く工程あるのか。魔法で調節するのだるいんだが」

「リアンの食べたいの作るんだ……」

「元々ゼロにシュークリーム欲しいって言われてる」


全部難しそうだが。


「割り振り」

「リアンユート。皇太子クロフィムフォールト。エルヴィスアストロ。ユラエスサジュエル俺」

「あれ、なんか面倒なの押し付けられてるような」

「何作るか決めてないのが悪い」

「簡単なのにするかぁ…」


各自分かれて作ることになり、俺たちが作るのはマカロンになったんだが。


「………死ぬ」

「へばるなよ」

「いや、腕キツいから。なんで平気なんだよ」


卵白を泡立てるのでもう既にキツい。ようやくツノが立ったけど、限界なんだが。


俺とサジュエルがやってる間、普通に一人でチョコ溶かす工程もしてるのなんなんだ。


「粉類、ふるい入れといたから、レメンゲに加えろ。泡は潰すなよ」


チョコとイチゴ、抹茶の三種類をそれぞれ入れて混ぜた。そしたら今度は泡を潰すようにボウルの側面に押し付けながら混ぜる。たまに掬って全体が繋がっててゆっくり落ちるくらいが良いらしい。


「んで、絞り袋で生地を三センチくらいの丸型にして、乾くまで放置。その後焼くぞ」

「とにかく疲れた……」


しばらく休憩、と思ったが、魔法で乾かして焼きやがった。


「作っといたチョコを絞り袋に入れて乗っけて挟むだけ。こんで完成な」

「チョコいつ冷やしたんだよ……」

「魔法」


魔法を生活で活用しすぎだろ。


「まぁ、前日に来たのは誉める」

「ティアナがおかしいだけだから…」


バレンタインに来たんだッけか。リリアナもよく当日に作ろうと思ったよ。あぁ、でも、人形たちがいるのか。


「食べて良い?」

「後でな」

「ナチュラルにゼロいるの止めね?」

「お腹空いた」


なんでいるんですかね。警備かなり厳重だと思うんですけど………魔法か。魔法だな。それしかないな。非公式でも魔術師ですもんね。


しれっといるし、余った使わないチョコ食べてるし。魔術師って自由人の集まりなのか?


「後で行くから戻ってろ」

「いっぱい」

「………今度な」

「ん」


帰ってった……。何がしたいのか。


「全部終わったし、これ明日持ってくぞ」

「女子って普段どこいるの?」

「リリーのとこかニーチェル家」

「大穴ハゼルト」

「リアだけならともかく他いるからないと思うよ」


まぁ、さすがにいないだろ。


ホワイトデー当日。予想通りというか、なんと言うか。リリアナのところに全員いた。


「はい」

「毎年のことながら言いましょうか。雑すぎでは?」

「いつだか投げつけて終わりだったのはどこの誰だよ」

「誰かさんが怒らせるのが悪いです」

「八つ当たりも良いところなんだが……?」

「お兄様の誕生日にもゼクトの誕生日にも私の誕生日にも仕事持ってくる伯父様が悪いんです」


いつだか急用でいなかったとき会ったな。そのときか。


「菓子言葉はいつも通り」

「下心しかないやつ……」

「メアリはなんでいるんだ」

「リアが一緒にって」


ローズ卿とカシア卿もいるんだよな。若干一名、大食いらしいが、大丈夫か?


「欲しい欲しい!」

「うるさい。ちゃんとやるから」

「今年はしっかり言葉考えて作ったんだな」

「前にお返しで渡したのやつの言葉のせいで大変な目に合ったからな」


何があったのか、大体予想はつく。


「アストロは無難ね」

「普通アストロさんと王太子殿下のお菓子言葉で見るなら逆では?」

「あはは。俺がそれ再従妹殿に渡してごらんよ。どっかの誰かさんたちと地獄の鬼ごっこだよ?」

「たちなんだ……」

「過保護マジで止めろ」


人形が多いからな。魔術師殿たちもいるし。妹が大切にされてるのは嬉しいが、ガード固すぎて逆に不安。


「既に食べてるの二人いる……」

「メリアは分かるけど、リアは少しは抑えなよ」

「魔術師たちに仕事大量に押し付けられてた」


………ストレス溜まってるのかな。食べることでストレス解消はあんまり推奨しないが、リリアナ細いんだよな。


「お菓子持ってきたと思ったら仕事を持ってくるの、止めて欲しいんですよね」


うん、伯父上たちへの不満は分かったけど、話しながら食べるのはちょっと止めようか。


「リア、行儀悪い」

「メリアに言われたくないです」

「二人とも変わらないから。これはともかく、リアは令嬢だろう」


ローズ卿、これ扱いなのか……。


そんなこんなで盛り上がったホワイトデー。各々、婚約者には満足してもらえた。殿下は………まぁ、リリアナがマイペースなのと鈍感なのもあってだな。頑張ってください。




遅れた理由は、本編の方に書いてありますが、なろうグループの皆様がメンテナンスをしてくれていた時間帯と書き手の投稿予約等々の時間が被ったのと、書き手が十時以降起きてられないからです。あと投稿の仕方が分からなかった。本当にすいません。


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