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バレンタインデー

ハッピーバレンタイン!

皆さんはチョコいくつもらった、もしくはあげましたか?

前半アイリス、後半はユラエス視点です。



「………え、このメンバーですか?」


二月十四日。バレンタインデーということで、チョコ作ろうってなり、いつも通りシティアルにお邪魔してる。


「出禁二人と未知数二人ですか。………どっちが良いですか?」

「アイリスちゃんは焼く工程をさせなければ大丈夫よ」

「出禁片方はモノ切る工程アウトなので」

「もう片方の焼く方アウトな子借りるわね。そっちは渡すから」


何故か班分けが行われた。

というか先輩! 前世では失敗しましたけど、今は大丈夫です!


「えーと、作るのは一応ガトーショコラなんですけど」


料理下手は大人しく指示に従いますよ。


「アイリス様はともかく、オリヴィエ様……」

「言われればやるよ」

「………ユイ、オリヴィエ様お願いします」


あ、投げた。


「というか、これ。普通前日に集まるものでは」

「学院だったししょうがない」


リリアナの指示のもと、こっちは何とか完成。渡す人数が多いのもあって大量。


「大きさはできるだけ均等に切りましょう。オリヴィエ様は分けるのお願いします」

「了解」


不安なのはあっちだけど。


「生チョコがガトーショコラより作り終わるの遅い謎」

「出禁追加」

「来年はもうちょっと簡単なのにしますか」

「こんだけ消費するのがいるかどうか」

「余れば魔塔に送りますので」


リリアナ、毎年それやってるでしょ。


「リリーちゃん。公爵にはどうやって毎年渡してるの?」

「? 渡したことないです。会いませんし」


………あれ、気のせいかな。渡したことないって。


「………え、この量作って?」

「ゼクトが多めに欲しいって言うからあげてます」


ゼクト、多くもらって公爵に渡してるのね。娘にチョコもらえなきゃ悲しいもんね。うちの父親は確実に一日……最悪丸三日は泣くよ。


「一応聞くけど、誰に渡すの」

「人形たちとユートたちと伯父様たちに」

「基本知り合い全員」

「エル君とおじさんと兄さんたち!」

「お父さん」

「お世話になってる神殿の方たちに」


ティアナのおじさんって言うのはサーフェルト公爵かな。それ以外いなそうだし。


「アイリスちゃんはサジュエル君にちゃんと渡さないとね」

「リリーちゃんは殿下にもね」


部屋を出て短時間でよく終わったな、と思ったけど、クロムさんに頼んで魔法かけてもらったとか。どんな無茶振りしたんだか。そしてどんな魔法だ。普通三十分はかかる工程やったのに部屋出たら十分経ってるかどうかなんだけど?


 ****



「……さて、今年は何が来るか」

「リリアナとクラリッサがいるから大丈夫だとは思うが」

「出禁二人と未知数が二人。不安だな」

「リアは変なの混ぜなきゃ料理上手いもんね~」


しれっと会話に入ってくるローズ卿。普段サボるのに何故今日はいるのか。


「リアがチョコくれるって言ったから。騎士団にいないとくれないの」

「ローズ卿らしい理由だな」

「面倒だけどいるだけでチョコもらえるのはお得」

「飴と鞭」

「飴多くね?」

「メリアがいない八割の理由はリリーが投げた遠征だぞ」


なんでリリアナに遠征しないといけない仕事が回るのかを伯父上たちに聞きたい。


「いやー、おかげで騎士団のサボって旅こ…………仕事しないとだよね~」

「旅行って言ったぞこいつ」

「月一すら騎士団に来ないのに更にサボろうとするな」


カシア卿、もっと言った方が良いですよ。


「それとメリア、お前騎士団に来ないでたまに別の仕事」

「あっち行ってるね~」


露骨に逃げたな。


「………副業するなら騎士団に来れば良いものを」

「あいつに殺し以外の仕事キツいだろ。リリーと同じで手加減ってもんを知らない」

「今度あっちに手を回して仕事いかないようにするか」


チョコの話から遠ざかっているような。


「そろそろ来るだろ。あー、公爵んとこ行くの怠い。カシア、代わり頼む」

「リアに行かせろ。お前から渡すのはまだリアからって言い訳できるが私から渡したら問題だろ」

「まだゼクトが公爵にリリアナ嬢からって渡してるのかよ」

「何回か言ってはいるんだけどな。『私が行ったら邪魔でしょう?』って」


そんなことないし、なんなら大喜びすると思う。


「賭けても良い」

「同じく」

「公爵、リリアナ嬢のこと可愛がってるからな」

「可愛がり方間違ってるだろ」

「限度がある」


一応訓練中なんだが、話てるのを団長にバレたら全員漏れなく説教だな。


「あ、いたー!」

「ティアナストップです。走ったらあなたお菓子ぶちまけるでしょう」


女子陣と一緒に殿下たちも来ていた。途中で会ったのか。


「相変わらず数が多い」

「あれ、メリアいないんですか? ちゃんと行けって言ったんですけど」


来てはいた。逃げたけど。


今年は生チョコとガトーショコラか。おいしいんだよな。変なの混入してなければ。


「出禁増えた?」

「ラテ様は要注意です」

「出禁ではないと」


ここだけだよ。令嬢が自分で菓子作るのも出禁なんて単語使うのも。


「後はどこに?」

「神殿とハゼルトと魔塔です」

「魔塔は余ったの処理させてるだけだろ」


魔術師たちに残飯処理させるの、リリアナだけなんじゃないかな。


「あ、先輩にも渡さないと」

「魔術師に渡しとけばもらってくだろ」


そんなこんなで楽しいバレンタインになった。団長にバレて訓練キツくなったけども。




「相変わらず時間軸ずれてるようで」

「番外だからで終わるだろ」

その通り。

「書き手、誕生日に何かあげんの?」

新作出せたらかな。

「そんな書き手に。あと半分で誕生日来るぞ」

やっべ………。


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