ハロウィン
HappyHalloween!
「お菓子くれないとイタズラするぞー!」
「ティアナ、先に『トリック・オア・トリート』だよ」
ハロウィンだからと仮装して(何故か)シティアル公爵家に突撃ー!
「………お菓子ないです」
「じゃあトリックだ!」
「怪我しても自己責任で」
「……………やっぱ止めとく」
怪我したら嫌だしね。
「もう少し来るの遅けりゃあるけどな」
「できるまで待つ」
「自分の婚約者に餌付けされてこい」
「言い方酷くないですか?」
殿下は餌付………食べさせてあげたいけどできないしね。
「大丈夫。アイリスはもうされてる」
「誰が餌付け済みだ! されてないわっ」
「サジュエル、婚約者は餌付けを所望らしいぞ」
「………」
「待って、真に受けないで! 真剣な顔しないっ!」
止めて! 一回されたけどすごく恥ずかしいの!!
「満更でもなさそ」
「やっちゃえやっちゃえ」
「やっぱ普通は男が女にだぞ」
「………悪かったな」
先輩はされるよりもする派だから、仕方ないっちゃ仕方ない。
「実験用のならお菓子ありますよ。お再従兄様用ですけど」
「再従妹殿に毒盛られ過ぎてしんどいんだけど」
「ちゃんと当たり作ってますよ」
「確率低い」
「リリアナの実験、皇宮でも行われそう」
「ゼクト、今からトリックしてきましょ」
「一人で行け」
クロフィム、言っちゃダメだからそれ。リリアナも本気でやろうとしない!
「リリアナ、さすがにダメだよ?」
「今度リアンたちにやりましょう」
「ユートには絶対やるなよ」
「没収されるの分かっててやらないです」
ユートさん、そのまま全部没収していって。
「公爵用のに入れるなよ」
「……さすがに入れませんって。食べるか知らないですけど」
絶対食べると思うよ。
「食べない選択肢、あの人持ってないだろ」
「毎年律儀に渡してるリリーちゃんもあれだけどね」
「………? 私、今年初めてですけど」
何故そこで食い違う。
「……あー、まぁ。そこは良いだろ。菓子持ってくるぞ」
強引に逸らした。勝手にリリアナからって渡してたのか。
「毎回思うけど、なんでこんなに作ってるの」
「不定期で来る人が多いからです。カシアとかユートとかメリアとか」
「ナイジェルとかフォールトとかな」
「「え、こっちも入ってるの?」」
逆になんで入ってないと思ってるんだこの二人。
「………ハロウィンって、なんだっけ?」
「まぁ、良いんじゃね。楽しいなら」
皆がどんな仮装をしていたのかはご想像にお任せします。
この番外、昔身内でやったものをうろ覚えで書いてるものです。小さい頃こんな感じでハロウィンやったなぁ(ハロウィンはお菓子をもらうためだけの行事)。