銀髪紫色の瞳の美少女!?
ながらくおまたせいたしました。
やっと地球に帰ってこれた、それを実感するのは転移してすぐであった。
「ねー。まじでシャトルランとかさー」
「マジそれな」
日本語だ。いつぶりの日本語だろうか。嬉しさで涙が溢れそうになる。いや、だめだ。俺は立派な社会人。涙を流すなんてあってはならないのだ。
して、やけに俺に視線が集まっているように感じる。なぜだ?俺はべつにそこらにいるサラリーマン・・・そうだ、異世界の装備のままでは!?
「【隠蔽】」
小声でつぶやくと、きちんと魔法は発動したようだ。地球でも発動できるんだな。
【隠蔽】魔法は、自分を隠すことができる魔法。隠すというのも、姿を消すようなもので自分よりも高ランクのものくらいしか察知することはできない。よって地球ではなんの問題もないだろう。
「あ、あれ?さっきまであそこに人いたよね・・・?」
俺を見ていた人は動揺していたようだが、さすがに人が消えるなど信じることもなく、何事もなかったかのように通り過ぎていった。
「どうしようか?転移・・・家は残ってるはずだよな?一応、一軒家だし。まずは、家に戻るか」
そもそもなぜ一人暮らしなのに家を持っているのか?と思われると思うが、俺は家を買うのが夢だったから持っているのだ。とはいえ、そんなに大きくはないが。
「【転移】・・・おぉ~!我が家だー!」
特に変わった様子もない我が家。久しぶりの我が家にいる幸せを噛み締めていると、ふと、手を洗いたくなった。
「そうだそうだ、最初は確か手か洗えなくてまじで苦労したなぁ。まずは手を洗うとしようか」
なるべく周りを触らないようにしながら洗面所へ行く。そこで遂に俺は気づいてしまった。鏡を見て。見て・・・
「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!」
そこに・・・鏡に写っていたのは、紛れもなく俺。のはずもなく、さらさらの腰まで伸ばしたストレートの白髪。紫色の瞳。どう考えてもアニメに出てくるキャラだよな?って思う。
「これは、鏡だよな?【鑑定】」
『ただの鏡』
「・・・これじゃあまともに外に出れないじゃないか」
さすが社会人。切り替えだけは早い。
「どうしよう。服もないしなぁ」
さすがに今まで来てきた福を着るのはちょっと、ということで服を買った経験もないし、どうすればいいのだろう。買いに行くしかないだろうが、それまでの服は・・・と考えつつ、服入れを漁る漁る。
「あ、パーカー。これならどっちが着ても問題ないよな」
パーカーを着て下は黒いズボン。これで、ナニキヨに出かけよう。あそこなら手軽でおしゃれな服が買えるだろう。
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