赤色のカード
魔王コレステロールの束ねる、魔族と呼ばれる者達。
その者達によってこの大陸、アスパラガスは驚異に脅かされているらしい。
凶暴化した魔物は人々を遅い、人々の恐怖や絶望といった負の感情を糧に、力へと変換し環境を破壊していくアンデッド。
これらの存在を撃退し、人々の生活を守り、アスパラガスの地の収縮を食い止める存在。
それが、今からオレがなろうとしている冒険者という者達だと、ピクルスさんの口から聞かされた。
「最後に、この冒険者カードに手をかざせば、タツロー君のステートゥスをこのカードが記録し、これを介してギルドがタツロー君の冒険者としての情報を管理出来るようになります」
「凄いですね……」
「ここまでギルドの技術が発展したのも、多くの先人達の犠牲あってこそ。一人でも魔族と戦う勇気を持った方、つまりはタツロー君の事です。あなたがここに現れた事。これほど喜ばしい事はありません」
「そんな大層なものでは……。ん? 」
手をかざすと、白色だった冒険者カードが赤色に塗り変わった。
「こっ、これはっ!?」
「ど、どうなってるんですか……?」
「今すぐ私に着いて来て下さい!」
ピクルスさんに手を引かれ、オレはギルドの奥へと連れて行かれる。