少女ピクルス
このお話におけるルビは絶対です。
ギルドではありません。ギルドです。
「ここがギルドだぜぇいっ!」
チーズバーガーの街の最奥に建つ建物へと辿り着くと、TKGはその建物の扉を力一杯に押し開いた。
「うぉあ……。広いですね」
中に入ると、TKGと同じように武装した人達の姿が多くあった。
「あそこの真ん中に居る嬢ちゃんがピクルスだ。んじゃ、依頼を受けてるからあんちゃんとはここまでだな。また会おうぜぃ!」
(トマトって、なんだ……?)
トマトについてを聞けぬ内に、TKGは背を向けてギルドを出て行ってしまった。
「一人になってしまった……。とりあえず、ピクルスさんと話そう」
オレはピクルスさんの元へと歩いていく。
「おや? 初めてお会いする顔ですね! ギルドへようこそ!」
「あ、はいっ。初めまして、ですね」
オレンジ色の髪、オレンジの瞳をしたピクルスさん。
(かわいいな……)
「えっと。オレはあなたに会えば、この世界の事がわかる。この世界を救う旅をしろ、という命令……なのかな。をされていまして……。オレはどうすればいいんでしょうか?」
「……」
ピクルスさんは無言だ。無言でオレを見ている。
「よくぞギルドへ来て下さいましたね! 私達はあなたを歓迎しますっ!」
ピクルスさんはグッと拳を握りながら、そんな事を口にしている。
「あっ……。はい」
そしてピクルスさんは、この世界についての色々をオレに教えてくれた。