その男、TKG
「なんだおめぇ。ピクルスの嬢ちゃんを探してんのか?」
ピクルスを探すこと数分。
手掛かりになる情報を握ってそうな人を探し当てる事ができた。
「はい! ご存じですか?」
「知ってるも何も、毎日顔合わせてるらぃ。奥に見えるデッカい建物、あん中に居るぜぃ」
屈強そうな大男は、そのガタイに似合わぬギラギラとした笑顔を見せながら、一つの建物を指差す。
「わかりました! ありがとうございます!」
「良いって事よ。これからあんちゃんは俺達の仲間になるんだからな!」
「……どういうことですか?」
「なんだ? あんちゃん、なんも知らねぇピクルスに何の用で行くんだ?」
「あ、えっと……」
ど、どう説明すればいいんだ……。
「あ、さては俺がアヤシイ男に見えるんだな! 俺は高橋・クトゥルフ・業。気軽にTKGって呼んでくれ!」
胸元に親指を立てて、簡単に自己紹介するTKG。
相変わらずギラギラと眩しくて、そして暑苦しい。
「オレは味噌煮込竜郎って言います。タツローって呼んでください。あの、オレあんまりこの世界の事よくわかってなくて……。ピクルスって女の子に会えば、この世界の事がわかるって言われてここに来たんです」
「そうか……。なら俺が、″ポテト″まで案内してやるよ! 着いて来な!」
オレはTKGと共に、ピクルスという女の子が居るというポテトという場所を目指す事になった。