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爆縮と体温の機知(4)

安い靴

淀んで見える川の水も

平たくなった蛙の死体も

太々しく存在し

屋根に作られた巣と

同化していく

銀悪色の花が咲けば

踏み潰すことが

正しさだと知った

悲しみは要らない

一種の高揚感を用いて

靴底の下に置けば良い


嘆きを象ったクッキーは

神様の朝食で

何もかも知る為には

食事に混ぜるしかないと

鳩がポップコーンを

ついばみながら言った

タイヤ痕がこびり付いた

アスファルトの皿

綺麗な模様ね、と言われたから

心外だった


うつ伏せ

夢の中に入りこんだ

像の前で

何も定かでは無い

まやかしを見ている

抑揚だけは

しっかりと出来ていて

僕は、それを

大切なドブ川と呼んだ


何も無い日もある

その逆も同じだ

常に装って

人、一人をコンテンツ化するなら

抜き差しは簡単だから

僕等は他人に使われる

アナログ機器の一部になる

いつしか

他人の興味と戦っている

結局のところ

戦うしか能が無いのさ


天の川から

雫が落ちるというより

何か分からないけれど

一粒だけ

雨が降るみたいな話で

全然、綺麗な話では無い

ちょっとだけ黒い雲が

浮かんでいるのが気になって

眺めていたら

額に落ちて来たという

仕方ない話なのだ

夜であるからか

誰も気にしない

他に見る物があるからだろう


安い靴を大切に履いた

フィットする感覚に

値段は付けられない

時間と同じような気がした

だけど、データ化して

全く同じように作れたら

需要はあるのかもしれない

常に同じ物が手に入るからだ

その形は

何かが無くなって

何かが作られていく工程

履き忘れてしまえば

ボロボロの靴になる


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