1(人も)2(人もかわらない)
まるで見ていたかのようなタイミングで現れた楓は、固まる4人を無視して私の腕を取った、
「折角のおうちデートを邪魔するなよ。」
そう言って、私は楓に腕を引かれて、部屋の1つに入った。
中は綺麗に片付いてはいたが、音響機械にあふれていて、座るよう指示された椅子も、来客用ではなく作業用のものだった。
「で、何で来たわけ?」
室内に備えつけのコーヒーミルを挽きながら、彼は静かに私に問いかけた。
「敵を知らないと動けないでしょ。」
助けてくれてありがとう。
お礼を言った私に、呆れながらも挽きたてのコーヒーを入れて、渡してくれた楓も椅子に座った。
「それで、何か分かったのか?」
楓の言葉に、私は、魔法少女の再生能力が落ちていることを問いかけた。
「ああ、前はどれだけ血を流しても、身体欠損させても、変身を解いたら体は再生していたんだが、最近は再生はするけど2日掛かったりと、日数が伸びてる。出血も止まらないから最近は戦闘後そのまま病院直行する状況だったんだけど、マスコミにハリーと譲さんが撮られて病気説が出てな。」
今は寮とかマンションに口の堅い医者を呼ぶしかなくなってるんだよ。
楓は苦い顔をして、そう説明してくれた。
鳶緒が説明してくれたシステムを聞いた時は、魔法少女は超人的な能力持ちの印象しか受けなかったが、能力が無ければ普通の人間だ。
お手上げだと言いたげな楓に、私は質問を続ける。
「あの2人が戦っているのはわかったけど、もう1人いるはずよね。」
そう、香山桜子がいない。魔法少女として3人はいつも一緒にいると説明を受け、学校でも離れずつるんでいる関係の3人が、肝心な戦闘では一緒にいないのは疑問が残る。
楓は何かを言おうとして、そして躊躇い、覚悟を決めたのか、口を開いた。
「お前の予想通りだよ「うちのリーダー。女子高生を孕ませた。」




