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と(りあえずたいとるねたつきたと)お(もう)

美しい悪魔との出会いで、私の日常に訪れた変化はそう大きくないが、学校に行く回数が増えたのは事実だ。


今日も、教室から中庭をぼぉっと眺める、昼食時で生徒でにぎわっているが、その中で三人一つのテーブルを囲む魔法少女達を見ているのは、私だけだろう。


横でおにぎりを無心で食べるレンに、どうかと問いかけると、神妙な表情で話し始めた。


「香山さんの保護者は若くてイケメンの芸能人似で有名だけど、確かに結花の言う通り、体の傷を見たクラスや陸上部の子は、その人にやられてるんじゃないかって繋げて考えてる子もちらほら出てきているみたい。」



私は無言で続きを促す。



「風谷さんと桃井さんはいっつも一緒だから、デキてるてことはからかいもガチでも言われてて、でも最近傷が増えたから、お互いが付けてるのか、DV彼氏ができたのか、まあ、香山さんに比べたら噂程度だけど。」


十分な情報に感謝を伝えるべく、レンの頭を撫でると嬉しそうに目を細めた後、また食事に戻った。


確かに、中庭でツナサンドを頬張る香山さんは、頬に大きなガーゼをつけてここ最近登校していて、今までの傷はあくまで体のみだったが、顔に広まったことで皆無視できなくなってるようだ。

本人は、ランニング中に転んだと言っているので、誰も追及できない。なぜか教師も彼女と彼女の保護者には強く出れないでようで、その点でも虐待やDVを疑う裏付けとなっている。



「気になるなら口説きに行けばいいじゃない。」

あたしにしたみたいに。



レンの言葉は誇張表現なのでスルーして、しかし接近戦もそろそろ必要になってきたかと思い、スケッチブックを手に取る。

レンに初めて会ったときのあの衝動、あの頃はクールで壁のあった彼女を必死に口説き倒して、許可が出ずとも目の前でスケッチブックを破かれたときも、それでも描きたかったから描き続けた。



「あの3人は描きたいと思わなかったのよ。あんたと違って。」


私がレンにそう言うと、レンはなぜか満足げに笑った。





しかしどうしようかと考え込む。とびおは接点を作って油断させろとの指示だったが、警戒心MAXであろう三人組にどう近づけと言うのだろうか。ため息をつきつつ、中庭を見ると、3人はもういなかった。昼休みも終わりの時間みたいだ。



悪魔は時間がないと言っていたが、何か彼女たちに起きているのだろうか、彼の言葉をもう一度おさらいする。


人は自分自身のコンプレックスをを他人に攻撃するときに突くという話は有名だが、彼が私に煽ってきたのは、赤崎の妻の妊娠。





もしかして。3人のうち、誰かが妊娠しているから?



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