第6話 どうだった?え?何それ?
私は生まれて初めて物語を語った、こんなに喋っているのに疲れるどころかもっと語りたい、もっと語りたいという欲求により少女・・・ルウに自分の考え出した物語を語りきった。
「どう・・・だったかな?」
さりげな〜く、そう聞きつつルウを見た。
するとルウはまるで息をするのを忘れたかな様に
呆然と立っていた。
「・・・」
「えっと・・・ルウちゃん?」
「・・・は!?ご、ごめんなさい!!今なんて言いました?」
ルウは慌ててそう言いました。ルウはミコトの話す
物語にのめり込んでしまい、物語を話終えた後の
ミコトの言葉は全く聞こえてなかったのでした。
「えっと、私の話した物語どうだったかな?」
再度聞き直すミコトに向けルウは一言言った。
「最高!!!!!!でした!!!!!」
おおふ、どうしたのこの子最初に会った時と比べると別人の様に見える勢いで興奮してるぞ。そ、そんなに良かったのかな?
「お兄さんが話す物語はとても面白くて、ちょっと
お涙頂戴な部分もありつつ、最後はドラゴンさんと
仲良く過ごしていくだろうなぁっていうの聞いていた人たちに想像させる・・・お兄さんが話してくれた
お話は今までの人生で一番、いえ、最強に面白かったです!!!!」
ん?えーと?そ、そんなに?とゆうかなんだ最強に
面白かったって初めて聞くぞそんな単語?
「お兄さん、そんなに物語を話すのが上手って事は
実は【語り部】なんでしょう?」
ん!?え?今なんて言った!?
「えっと、語り部って何かな?」
「あれ?お兄さん語り部じゃないの?もしかして
語り部を知らないの?」
「・・・う、うん全く」
「なら、私が教えてあげる!!語り部はね色々な人たちに勇者様の英雄譚とか昔話とかちょっと面白い話を物語にして語ってくれる人たちのことよ」
へーそうなんだぁ・・・て、それ私にぴったりの職業じゃないか!?
「そ、その語り部にはどうやってなるか知ってる?」
「語り部はね自分たちが語り部って言ったら語り部なんだよ。冒険者になるためには冒険者ギルドに登録しないといけないけど、語り部の人たちはね、そんなにシガラミに囚われず自由に生きてるの、そしてたまにどこかの町が村に寄って物語を語ってお金をもらって過ごしてる・・・だったかな?」
そうルウは言うとミコトは決心した、まるで物語に出できたドラゴンのルーファスの様に。
「決めた!!私は語り部になる!!」
そう言うとミコトは立ち上がり、そう大声で叫んだ。
「び・・・びっくりしたぁ・・・。そっかお兄さん語り部になるのね、ならもうこの町から出ってちゃうの?」
ルウはミコトが語り部になるという事はきっともうこの町に様は無いはずだと思った、そんなミコトを見て私はもっとこの人の話を聞きたいなぁと思いながら、少し俯きつつミコトに聞いた。
「うん・・・そうだね、私はまずコミ症を治さないと行けないからもっと人が多い所にいってみるのもいいかも?」
今回はルウが小さな女の子というのもあり大丈夫だったがいつもはこうはいかない。だからまず人前でもっと上手く喋れる様になろうと考えたのだか。
「大丈夫、私は遠くに行ってもまた君に会いに来るよ、なんだって君は私に道を指し示してくれた、命の恩人だからね。」
そう、この子は私の道を指し示してくれた、このままこの子が声を掛けてくれなきゃ一生腐ってたかもしれない。そんなこの子は私の命の恩人ってわけだ。
「命の恩人・・・?私お兄さんを助けた覚え・・・
無いよ?」
「私にとっては君は命の恩人みたいなもんだよ、だからね、この町を出て沢山の物語を作る・・・創ってくるからさ・・・その時はまた私のお話を聞いてくれるかな?」
まるでこれから生きて帰れるか分からない戦地に行く前の恋人に別れをいう様な物言いをしてしまって若干恥ずかしくなったがルウは笑って言った。
「うん!!約束だよ!!」
そう言った後、私はルウと別れ、町を出る為に歩きだした。
「よし、まずは上手く人前でも話せる様になろう
それから・・・」
など独り言を言いつつ、コセ・ミコトの語り部としての人生の幕が開きました。
この先どうなるのかはまだ彼は知らない・・・
ふえー、何とかここまで書けたー。私が書いた
話の事で何か意見、もしくは取り入れて欲しいことがあったらお願いしますm(_ _)m
後感想もいただけたら幸いです。