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偽善者の語り部  作者: テト
7/26

一人の女の子はドラゴンと友達になる(前編)

物語1

何で私こうなっちゃったの・・・



ある所に一人の少女が居ました、少女の名前はルウ

容姿はごぐごく普通、家柄も普通、年齢は13歳。

その辺の村に行ったら必ず一人はいそうなそんな少女でした、しかし彼女には普通とは違う所がありましたそれは・・・



「グオオオオオーーーー!!!!!!!」



世界に1匹しか居ないドラゴンと遭遇する程の不運さでした・・・



彼女の家の父親は言ってしまえばクズでした。酒に溺れ遂には自分の娘を奴隷に売ってしまう程に・・・

そんな彼女・・・ルウは馬車でオークション会場に送られようとしていた時馬車は魔物に襲われ護衛やら奴隷商人が魔物相手に悪戦苦闘をしている隙を見計らいうまく逃げ出しました。そうして見知らぬ山道を歩いていると、突然眼の前に水晶のような体躯の大きなドラゴンが現れたのでした・・・



ああ・・・オワッタ、ワタシノジンセイミジカカッタナー。


もう考える事を放棄して半ば走馬灯のような状態にいるルウに声を掛けるものがいました。



『おい・・・人間、何故我が領域に入る事ができた』



頭の中に直接その言葉が流れてきて、考える事を放棄していたルウは無理矢理現実に戻ってきました。


「も、もうし、わけ・・・ございません、こ、ここ、があなた様の領域と知らず、領域を・・・侵してしまった罪、わ、私の命で贖わせてもらいます・・・」



この世界においてドラゴンの領域を侵した者が一人でもいるとそのドラゴンによりその者の種族は全て根絶やしされる、そんな話を母から聞いた事があった。



・・・ルウはとても優しい子でした。自分がされてきた仕打ちを考えてみても、自分だけが助かろうせず、自分の命だけで済むのならそれでいいと考える程に。



『ククク・・・』


「?」


『クハハハハハハハハァァ!!!』



「へ?」



ルウは呆然とした当然だろう自分は今命を投げ出す事

を宣言をした直後にドラゴンは高笑いしだしたのだ。



『ああ嫌、すまんすまん久々に我が領域入ってきた者がいたのでな軽く挨拶をしたつもりだったのだかまさか命をあげるので許してなど言われるとも微塵も思ってなかったのでな少々気持ちが高ぶってしまった、ああホントごめん泣くな』



ドラゴンの言動が威厳タプッリな状態からありえないぐらいフレンドリーな言い方をしてくるもんで、今度はルウが拍子抜けし、今までの恐怖から解放されたと気付いた時には大泣きしていたのだ。




『おおい、な、泣くでない・・・えーとこうゆう時はどうすればよかったのだ、おおう、そうだ少女我の顔を見よ』



ドラゴンはそういうと前足で自分の顔を隠した。



「?」


ルウは泣きながらもドラゴンの言う事を聞きじっと

ドラゴンの顔を見つめた。


すると・・・



『いないない・・・ばあ!!(O(≧∇≦)O)』



再び少女は呆然とした、それはそうだろう自分より

巨大なドラゴンがいきなり「いないないばあ」なる

ものをしてきたのである。しかも変顔で、たださっきと違うのは。


「・・・プ・・・あはははは!!」



少女が楽しそうに笑ったことである。



『わ、笑うな少女よ!!何だ、これをすれば人間の子は泣き止むと聞いたのに何故笑いだす!!何がいけなかったのだ!!』


と笑いが止まらない少女に向けドラゴン・・・

ルーファスはまた楽しそうに言うのだった・・・




****



ルーファスというドラゴンはドラゴンの中でも異質の存在だった。

本来のドラゴンは自分は世界の覇者だという誇りと

自分たち以外の種族は皆下等だという概念に囚われているのが普通だったからだ。ただルーファスが卵だった頃、親は現代で言う育児放棄をしてルーファスを

何処か人知れずの森に放置して行ったのである。

それにより自力で孵ったルーファスはドラゴンとしての戦闘力だけで森にいた魔物と戦い過ごしていた、

するとルーファスは一人の冒険者と出会った、その時ルーファスはその冒険者と戦い生まれて初めて負けた。そして、その冒険者はこういった。


「よ、お前変わった姿してよなー、よかったら友達になんねぇか?俺の名前は・・・」


ルーファスはその姿もドラゴンの中では異質だった

その身体を構成していたのは水晶だったからである。


「え?お前名前ないのかそうだなぁ・・・・

ルーファス、ルーファスってのはどうだ?

俺の昔のダチの名前からなんだがどうだ?」


ルーファスは初めて名前を貰った、今で誰にも自分の事を知ろうとしてくれる奴はいなかった自分に名を与えてくれた、頭の中では理解できてなかったがルーファスの目からは一筋の涙がその時流れた・・・


「お、おいそんなことで泣くなよぉ、んー?

そうだ!!俺の顔を見てろよ」


そう男は言うと手で自分の顔を隠したすると・・・



「いないない・・・ばあ!!(O(≧∇≦)O)


『・・・・・』


「ん?あれ?」


男は変顔の状態でルーファスが黙っているのを見ていると。



『クハハァ!!!』



大地が揺れるかと思うぐらい盛大に笑ったのである。


「そ、そんな笑うことないだろう!!!」


そしてこの日から、ちょくちょくルーファスの領域に

男は遊びに行くようになった。ルーファスは楽しかった。今までは戦う事しかしてこなかった自分は遊び、昼寝をし、適当に男と喋るそんな些細な日常がとても楽しかった。そんなある日、男は来なくなった。

ルーファスは知らない、男はこの時既に寿命を迎えて天に旅立っていた事に、そして50年の歳月の間待っていたが男は来ない。




寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ

寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ

寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ

寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ

寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ・・・・




ルーファスは心の中で男と過ごした思い出に浸りつつまたあの男に会いたいと強く思っていた。

ただ昔男に言われお前は自分の領域から外に出ないほうがいいと言われ、ルーファスは男の言いつけを守り、ずっと待っていた。



そしてそんなある日、自分の領域に人間が入ってくる気配を感じた。


来たんだ・・・来たんだ・・・・

来てくれたんだ!!!


ルーファスはそんな事を心に思い全力で駆け出した


そして男との久々の邂逅だと思い気持ちが高ぶって

思い切り叫んだのであった・・・



「グオオオオオオオーーー!!!!!!」









脱字がちょっと酷すぎたので修正しました。

後余白の調整もして少し見やすくしました。


8/31 前書きの物語ついての注意を全て消しました以降は物語と本文の見分け方は物語○があるかないかです。



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