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偽善者の語り部  作者: テト
16/26

優しさという名の世界改変?

物語6

「・・・貴方、悪魔ね」


『ほう、分かるのかね、流石は巫女姫と呼ばれるだけはある。そして、その瀕死の状態でも会話が出来る程の生命力・・・まさに私が欲していた力だよ!!」



エルの目の前に現れたの悪魔でした。

そして悪魔はある提案をしてきました。



『君はまだ生きたくないかね?』



悪魔は今のエルの状況を見て普通の人なら必ず願う

事を聞いてきました。たいしてエルの答えは・・・



「お断りします」




『即答かね!!なぜだね?君には弟がいるんだろう?

弟の為にも生きたく無いのかね?』



悪魔の言葉にエルは少しばかり動揺しましたが、直ぐに反論するのでした。



「私の運命がここまでなら仕方ありません・・・私の弟は私がいなくても生きていけるそんな立派な子なんです。それに貴方は悪魔・・・貴方が願いを叶える事は即ち私の命が対価になるんでしょう?私にはなんの意味もない」



エルは13年間幽閉されていた。その間にありとあらゆる本などの知識を詰め込みその中には当然悪魔の知識があったのである。だからこそ、悪魔の願いを乞わなかったのである。



すると悪魔は・・・



『・・・チッ!!やっぱダメか、なら仕方ねぇや

強行手段だ』




悪魔の口調が変わり、スッと悪魔が右手を上げそのまま、何も抵抗が出来ないエルの頭に添えました。




「な、にする気?」


『君の記憶を奪わせてもらう』



悪魔は冷静になったのか口調がまた丁寧になり、これから何をするかを伝えてきた。



「なんでそんな事を!!」


『まあ、やれば分かるさ・・・記憶強奪(レコードテイカー)!!』


すると魔法が発動したのか悪魔の右手が妖しく光エルの記憶が吸い取られはじめる。



「あ、ああ・・・」



消えてく・・・私の大切な思い出が・・・弟との思い出が・・・



ガクッとエルの意識が無くなると悪魔は右手を外し

しばらくエルを静観していると。




「・・・?ここはどこ?わ、私は一体・・・?」



エルは目を覚ましたが言葉には先程まで見せていた

覇気が全く感じれなかった。




『・・・君」




「!?あ、貴方は。だ、誰ですか?」



『私かい?私は誰でもない。それよりも君はそのままだと死んでしまうよ』



「!?」



エルは動揺していた。全くの意味が分からない状況に頭が混乱しているのだろう。顔が真っ青だった。




『ひとつだけ助かる方法があるだが・・・』



悪魔は囁く・・・まるで誘導尋問のようにエルの思考を誘導していく



「そ、その方法は!!」


エルが話に乗るのを察し、悪魔は歪に笑う



『私に願い事を言ってごらん・・・』



そしてそこからエルの意識が完全に途絶えるでした。




****



思い出した・・・

あの時悪魔は私の願い事を聞いた後ででこう言ったのであった。



『『願いは聞き遂げた・・・七日後の夜貴様の命を刈り取ろうなあに心配する事はない、それまで楽しく過ごしなさい・・・』』



まあ結果としては悪魔の計算通りでした、エルは記憶を無くし、エルの願い事を聞き命を刈り取る誓約を

無理矢理させ後は待つだけでよかったのでしたから。


じゃなんで悪魔はエルの命を刈る事が出来なかったって?簡単な事だよ、だって悪魔は知らなかったんだから、エルの側に彼女を守る(ナイト)がいたって事をね。




「姉さん!!」




なんだろう凄くデジャヴな感じがする・・・

でもこの前とは違うだって覚えてるのだもの私の大切な弟の事もね。




「ありがとう、アル・・・私を助けてくれて、貴方はいつも私を守ってくれるわね・・・」



「心配したんだから、あと何回僕に心配かけさせる

気だよ!!姉さんがいなくなったら、僕は・・・

僕は!!」


「ごめんなさい本当に・・・」


何も言えない私は本当に弟に色々なもの背よわせている・・・なら今度は私が助けてあげなきゃ・・・



「ねぇ、アル私の能力の事を知ってる?」



「と、当然だろ?巫女の力と世界創造(ワールドクリエイト)だよね?」


泣きじゃくりながらもしっかり答える弟、流石私の自慢の弟!!



「私・・・アルにもう心配をかけたくないの。

だから、貴方さえ良ければ、世界を作り直して新しい人生を貴方と歩みたいの・・・だめ、かしら?」



弟は驚きの表情を浮かべている、当然だろう、姉が

目を覚ますや否やいきなり世界を変えるというだから

しかし弟は直ぐに答えを出した。




「嫌だね!!」




え?うん?あれ?ここは普通?「姉さんと一緒ならどこまでもついていくよ!!」て場面じゃなくて!?



弟の予想外の回答にあたふたするエル

すると・・・




「確かに世界を変えたら何もかも楽になるかもね

だって姉さんには神様みたいな存在として1から世界を作れる力があるんだからね。」



「だ、だったら・・・」


なぜ?と答えようとする姉よりも先に弟は言う。



「姉さんと過ごしたこの世界と今の姉さんに会えなくなるのが嫌だから」



えーと・・・どういう事?前半は分かるけど、後半の意味は?



「僕は今の姉さんが好きなんだもん。気丈で頭が良くてちょっと調子に乗るとドジを踏んだり、体力があんまりなくて、案外もろいくてね・・・」



いや待て待て!!何それ私にたいしての悪口!?

よーしそんなに言うなら私のパンチひとつお見舞いして・・・



「・・・そして、僕・・・弟想いの姉さんが大好きなんだ!!」


「!?」


「でも姉さんはきっと世界を変えたら、いやもしかしたら、人が変わってしまうんじゃないかっておもうだ。それにここで暮らしてた間の姉さんの笑顔と生活がとても楽しくて忘れらない記憶になったんだ。

だから僕は今の姉さんとこの世界で生きたいだ!!」



「・・・そう、分かったわ・・・貴方の気持ち理解できたわ・・・とゆうか・・・」



「?なに姉さ「ガツン!!」



「姉に愛の告白すんの10年早いわ!!!」



まあ・・・あんなの聞いたら誰でも愛の告白だと

思いますよね・・・かくしてこの仲睦まじい姉弟は

いつしか一代で国を創り上げるそうなんですが

それはまた別のお話・・・







一応ここで幕切れです。

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