優しさという名の記憶忘却
物語4
私は誰?んん?あれ?なんでだろう?
何も思い出せない、思い出そうにもなんでかな、記憶全部闇の中に沈んでしまったような感じで何もわからない。
そんな時だ、なにか・・・きこえる・・・
・・え・・ん・・え・・さん・・・姉さん!!!
「はっ!!」
目が覚めた・・・そうどうやら私は眠っていたらしい
ここはどこだ?
少女が今いる場所は洞窟・・・いや洞穴だ。
そして、ここにいるのは彼女だけでは無い。
「姉さん!!やっと目を覚ました!!」
と言うと私に誰かが抱きついてきた。
誰だろうこの子?会ったことも無い子にこんな抱きつかれる様な事をした覚えは無いけどなぁ〜。
「姉さん?どうしたの頭まだ痛いの?」
頭?なんで私に頭に痛みはあるのかって聞いてくるんだろう?わからない何もわからない。でもとりあえず言っとかならなことがあるだ。
「・・・ねぇ」
「なに?姉さん?」
「貴方・・・誰?」
その瞬間何故か私の胸がズキリと痛みを走った事。
そしてなんで君はそんな悲しそう顔をするのかな?
****
「え?わからないの僕だよ姉さんの弟のアルだよ!!
どうしちゃったのさ一体?二日前に突然いなくなった思ったら近くの崖下で倒れているの見つけてなかなか姉さんが目を覚まさないから心配したんだよ!!」
どうやらこの男の子・・・アルは私の弟らしい・・・
でもなんでだろうわからない何も思い出せないの
自分の名前でさえ・・・
「ごめん・・・ね、思い出せないの貴方のことをそして、私の名前・・・私自身の事を・・・」
「そう・・・分かった心配しないで姉さん僕が姉さんを守るから」
アルは泣きながらも私を心配させない様にか、男らしい言葉を私に言ってくれた。私の弟りっぱスギィ!!
なんていい子なんだろう、もう大好きだぞこのこのぉ
「ね、姉さん、や、やめてよぉ〜」
弟の悲痛というよりは喜びの声を上げてました。
うん・・・Mじゃ無いよねうちの子?
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1週間後
「アルー、こっち来て〜ちょっと果物運ぶの手伝って〜」
「はーい姉さん」
あれから1週間経ちました。私は以外にも崖から落ちたはずなのに何処にも怪我をしておらず、直ぐに歩ける様になり、今はアルと一緒に食料を調達しています。因みに私は未だに名前が思い出せません。
弟に私の名前なんだっけと聞いたところ
「別にいいでしょ名前なんか無くても姉さんは姉さんだから。」とこんな風にはぐらかされてしまい、今はまあいつか思い出すよねと思いながら毎日を過ごしています。
そういえばなんでこんな所で私達は住んでるのも聞いた時弟は「嫌だな、姉さんがここに住もうって言い出しんじゃ無いか・・・て、そっか今思い出せないのかでも、僕にもわからないよ姉さん何も話してくれなかったし。」と言われ私なんで弟に何も伝えなかったのだろうと思いつつ、夜ご飯を食べました。
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なにか・・・きこえる・・・なんだろう・・・
それは朝まだ目覚めるには早い時間、私はまだ夢の中にいました。しかし夢を見ている中でなにか声が聞こえてくるのを感じました。
『おいで・・・おいで・・・』
すると横になって眠っていたはずの少女は目を覚ましました。そして何故だろう体が勝手に動き自然と洞穴の外に歩いていきます。
そして外に手で見ると、そこには闇がいました。
いや違う、その表現は正しくない。
実際はまるで闇の様な漆黒のローブを羽織り顔は見えないが恐らく人間だろうと言う感じでした。
『来たね、来たね、私の愛しき子よ、約束を果たしに来たよ』
約束?何のことだろう?もしかして記憶がなくなる前の私の知り合いかな?取り敢えず伝えないと
「ご、ごめんなさい私今記憶が無くて昔の事が思い出せないんです。ですから、約束と言われても何とことか・・・」
『分かってるよ、分かっている、だって記憶を奪ったのは私なのだからね』
「え!?」
意味が分からない何で私の記憶を奪うの?それ以前にこの人は何者なの?人の記憶何で奪えるものなの?
「どうして・・・私の記憶を奪ったの?何で今ここにいるの?」
聞かずにはいられなかった何でわざわざ私の記憶を奪ったのそしてそんな貴方が私の前に現れたのかを。
『何でって言われても君にお願いされたからさ、私の記憶をうばってほしい・・・ってね』
「な、何でそんな事を?」
『理由は知らないが君と私が出会ったのはこの近くにある崖下さ、そこには血まみれの君が倒れていてね
ああ、この子はほっとけば死ぬなって思ったんだよ
そんな事を考えいたら君は私に声をかけてきたんだよ
「私の体の怪我を治してそして、私の記憶を奪って」てね』
「・・・」
絶句してしまった。
意味が分からない、何で私は崖下にいたんだ、何で私は記憶を奪う様に頼んだか、そして何で私は気づいたのだろう、何故この者なら記憶を奪う事が出来ると。
『まあその時にある約束をしたからね、だからこそ今ここにいるんだよ』
分からない、分からないいや何故だか嫌な寒気を覚える何でだろうこいつと会話していると嫌な予感がしてやまない。でも聞かないといけない。
「その・・・約束は?」
『君の命をもらう事さ』
いつの間にだろうローブ纏った者は片手で鎌を持っていた。まるで死神の様な、少女は動けない、怖くて体が震えている、そして少女の首に死神の鎌がかかろうとした時。
「ブリザードォォォ!!!」
一つの吹雪で全てが凍った、森が大地が大気中の水分そして、ローブの者までも、ただ一人少女を除いて。
「姉さん大丈夫!!」
少女に近づく者はただ一人自分の弟アルである。
「アルなの・・・これをやったの?」
「うんそうだよ・・ね『クソガァぁぁぁぁ!!』
姉と弟の会話を妨げる不躾者がいました。まあ誰かはわかるでしょう今は氷漬けにされているローブのものでした。
『あと少しで・・・あと少しで巫女姫の命を喰らう事が出来たのにおのれぇぇぇぇ!!!』
巫女姫・・・なにそれ?もしかして私の事?
そう聞こうとした瞬間。
「・・・失せろ」
アルがそう言うと周り全てが砕け散りました。凍っていた全てがまるで光輝く星の様に。
そんな幻想的な風景の中で私の頭の中には無数の記憶が蘇り出しその膨大な情報が私の頭の駆け巡り私は
気が遠くなるのを感じました。
ああ、そうだ私は姫だった、私は巫女だった・・・
そして破滅を呼ぶ者で会った・・・