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作家都市、なろうタウン。
この街には書籍化作者からつい最近書き始めた「作家のたまご」はもちろんのこと、読書家またはいずれは書き始めたいという思いがある「読み専」までたくさんの人が住んでいる巨大都市である。
この都市にはたくさんの高層ビルが立ち並ぶ中、一際目立つ建物があった。
出版大手の「なろうブックス」という出版社。
その出版社は単行本を中心に取り扱っている。
しかし、現代の出版業界は紙の本の売り上げが伸び悩んでいることが現実だ。
そのような中で紙の本とともに、電子書籍の販売も行っている出版社の一つである。
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その建物の五階には他のフロアと比べ、清潔感のあるきれいな編集部があった。
その編集部の名前は「なろう文庫編集部」。
まだ立ち上がったばかりの編集部というわけで、人数分のデスクとパソコンが設置されており、年齢層は比較的に若い編集者が三十名程度が在籍している。
「編集長、打ち合わせに行ってきます!」
「行ってらっしゃい、栗林さん」
この話は「なろう文庫編集部」の編集者たちの成長と書籍化を目指して活動してきた「作家のたまご」たちがその夢を叶えた話を綴ったサクセスストーリーが今、始まる――。
2016/04/04 本投稿
2017/01/29 本来はこのページは「#1(第1話)」でしたが、大幅改稿に伴い、「#0(プロローグ)」となっております。
ご了承ください。