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G×G 神様と私  作者: むあ
11/17

こればかりは難しすぎた

 




 わかっている、否、わかっていた。


 あの美しい舞、そしてこのあどけない表情、衝動的に口付けをしたのも、自分だ。

 側におきたくて、告白した男に対して大人気ない行動をしたのも自分。


 何か助けになりたくて、いろいろ失敗して怒られていたのも自分。

 でも、助けになったときは、ありがとう、と頬を赤くしながら答える遙が、愛しく感じていたのも。



 全部、自分なのだ。



「かえろ…」

 涙を袖でぬぐって、遙は顔をあげた。

 その表情は、儚さの中に強さを秘めていて、その表情を見た彼の鼓動が気づかぬ間に早くなっていた。





 烏摩は木の幹に寄りかかるように、ずるずると身体を落としていく。

 気づけば簡単なことで、気づいてしまったからこそ難しい。







「くそ…」




 今まで我慢というものを経験したことの無い神にとって、手に入らないものはなかったというのに。



「これは、ちょっと…手に入れるのは、難しすぎる…」








 神にすら手に入らないそれは……烏摩を苦しめる。




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