よくあるプロローグその3
その3です。
そんなわけで生き返ることになった田村心です。しかし、ただ生き返るだけならここに呼ばなくなくてもいいのに……
「ああそうじゃ、さっきまで生きていた世界には生き返ることはできないからのぅ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・え?
「『魂の法』と呼ばれる神々の中での法律の項目のひとつにのぅ、『一度その世界で死んだ魂は他の別世界で3回死ななければその世界に生まれてはいけない』という項目があるんじゃよ。これはどんな状況でも破ってはいけないのじゃよ。」
それじゃあ………
「もう俺はあの世界に戻れないんですか…?」
「残念ながら…すまん!!」
嘘だろおおおおおおおおお!!!!!
「しかし他の世界では生き返ることはできるのじゃよ。そんなに落ち込まんでもいいじゃろ…。」
いや、俺にはダチがたくさんいたんだよ!!家族もいるんだよ!!彼女はいないけど…
「お主はもうあの世界ではもう死んだのじゃ。たとえあの世界で生き返ってもお主は『自分』になることはできないのじゃよ。」
マジかよ……
「大丈夫じゃよ。あの世界のお主の友達や家族はもうお主抜きでも十分やっておるよ。」
「そうか…。」
「だからお主は別世界で頑張って生きるしかないのじゃよ。」
仕方ないな……かなりあの世界には未練があるけど、みんな俺が死んでも頑張ってやっているなら俺も頑張らないとな。
「で、どんな世界に俺は生き返るんだ?」
「それを今から説明するぞ。今からお主が生き返る世界はわしの古い友人が管轄する世界でのぅ、名前は『クルーズ』と呼ばれる世界じゃ。」
「『クルーズ』?」
「うむ。お主らの世界の名前を『地球』と呼ぶのと同じく独立した世界じゃよ。まあ、これから大雑把に説明するがいいかの?」
「はい。」
「では説明するぞ。…………………………
…………………………………という世界じゃ。」
「つまり『クルーズ』という世界は魔法が一般的な世界で、魔法がどれだけ使えるかで身分が決まり、いくつもの国々が魔法技術を上げるために日々凌ぎを削っている…ということですか?」
「うむ。そのとおりじゃ。国々の名前や身分の違いや王族などの詳しいことは生き返ったあとで調べるといいぞ。」
「はい。」
しっかし魔法かぁ………。キング オブ ファンタジーだなぁ………。大丈夫かなぁ………。つか俺って魔法使えんのかなぁ………。
「ここからはわしからの餞別の話じゃ。」
「はい。」
餞別ってなんだよ…………………。魔導書か?伝説の剣か?それとも不老不死か?
「わしからお主が今からいく世界で苦労しないために特殊な魔法を、そしてそれを自由自在に操るために必要な大量の魔力を与えようと思う。」
なんだよそれ。
「で、その特殊な魔法の名前は?」
「うむ。その魔法の名前はのぅ
黒き光という魔法じゃ。」
何その厨二病満点な名前の魔法………………………。
次の回でプロローグは終わります。多分……………。