表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よくあるチート転生者の魔法学園物語  作者: Rei
第2章 一学年一学期合同宿泊訓練編
23/183

よくある十五話 奴隷と悩み相談

悩み相談の話です。

少し身分の話が出てきます。






「私は騎士の出身なんですけど、魔法がいまだに『固定』しか使えない落ちこぼれなんですけどどうしたらいいんですか?」






魔法を使えない人はダメ人間。

魔法を使える人は優秀な人間。

これがこの世界での常識。

そして摂理。

魔法を使えるか使えないかで身分が決まるこの世界でこの悩みは重いのだ。優秀な人間の子どもならなおさら重い……。

「それが悩みなのか……。」

「はい、12歳の頃から魔法を勉強しているんですけど、全然出来ないんです。」

勉強し始めて間もないならまだしも12歳の頃から勉強しているのか……。

「そ、そうなのか……。」

「はい、私のお父さんもお母さんも幻滅するほどでした。」

この子のお父さんとお母さんはなんてことしてるんだよ……。少しは娘を信じてやれよ……。

「だから、このまま魔法が使えないと私は奴隷になってしまいます!!私は奴隷にはなりたくないんです!!」

奴隷。

この世界で最低の身分だ。

この身分になってしまうと、死ぬまでどこに行ってもこき使われ、蔑まれて、他の身分に人と思われなくなり、ダメな見本として一生生きていかないといけない。

奴隷出身だけではなく、貧民や平民出身の子どもも奴隷になる人もあり、ごくまれに兵士の子どもが奴隷になってしまった例もあり、一回だけ騎士の出身の子どもが奴隷になってしまったこともあるらしい。ちなみに奴隷の子どもはすべて孤児院に強制的に入らされるらしい……。

閑話休題

「それはないと思うぞ……。」

さすがにそこまで落ちこぼれではないと思うぞ……。

「そう言いきれますか?言いきれませんよね……。」

うわっ、かなり自分に自信がないらしいな……。

「あっ、相談していたのに愚痴になってしまいましたね。すみません。でも少しだけ話を聞いてもらって楽になりました。ありがとうございます。」

少しだけって……、救われてねぇだろお前…………。

よし!!少し説教くさくなるけど救ってやるか!!

「逃げるのか?」

「え……?」

「そう言って努力をやめて楽なほうに逃げるのか?」

そう思われてもおかしくないよな……。

「そ、それはあなたが魔法が使える人だから言えることなんです!!」

「俺は平民出身だ。貴族や騎士の出身じゃない。」

チートを持ってる転生者だけどな。

「そ、そうなんですか……?」

「ああ、俺は本当に血のにじむ努力をしてここまで来たんだよ。」

『黒き光』の創作をな……。あれは大変だったな……。

「けど!!それはあなたが天才だったからじゃないんですか!?」

やっぱり言われた……。まぁそのとうりなんだけと……。

「私は努力しても全然出来ないんです!!その気持ちが天才のあなたに解りますか!?」

「わからないな。そういう風に自分の逃げ道作っているやつの気持ちなんてな。」

「な………。」

「お前は自分が才能がない、他の人は才能がある。そう思って自分の逃げ道を作って楽をしようとしているんだ。」

「…………………………。」

やっぱり黙っちゃったよ……。だけどこれは言っておかないとな。

「だからお前に足りないのは魔法の才能じゃなくて自信なんだよ。もっと自分に自信を持てよ。自分を信じろよ。そしたらおのずと魔法が使えるようになると思うぞ。」

「そうなんですか……?」

よし、もう少しだな。

「そうだ。もしそれでも自分を信じれないなら俺がお前を信じてやるよ。」

「ええっ!?いきなりなに言ってるんですかシンさん!!///」

なんでそんなことを言いながら顔真っ赤になってるんだ?

「別に俺はお前を信じてやるだけだ。あとはお前自身の問題だからな。」

信じるだけで魔法が使えるようになるかよ……。

「…………………私でも魔法が使えるようになりますか?」

「ああ、なれるさ。お前が魔法を使えるようになりたいならな。そう言えば宿泊訓練は合同になったんだったよな?」

「ええ……。」

よし、ここまで言ってやんだし背中を押してやるか。『黒き光』の封印を試すことはできそうにないけど仕方ないか……。

「この合同宿泊訓練の間、俺が魔法を見てやるよ。ここでやることになるけどね。」

他の奴らにバレたら大変だからな……。特にリン。

「どうだ?別に断ってもいいぞ?」

「はい!!これから4日間、よろしくお願いします!!」

「ああ、こちらこそよろしくな。でも今日は遅いから明日からな。」

「はい!!わかりましたシンさん!!」

さて、明日から大変になるな……。

「よし、じゃあみんなの所に戻るか。」

ちょうどいい頃合いだからな……。

「はい!!」





そして俺たちが戻ったあと、みんなで別々のテントを張り(ネビューはかなり苦戦してた。)、夕食をみんなで作って(ユーとネビューが料理を焦がしていた。)、みんな明日からの訓練のために早めに寝た(ネビューがとても五月蝿くしていたので全員で黙らした。)。

つーかネビューダメすぎだろ……。









シンがフラグをまた建てました。

次からは宿泊訓練が始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ