よくある十一話 秘密と制御
修行と言うより制御方法の捜索ですね。
放課後になった。昼休みのあと復活したネビューに文句を言われたが、タイソンの「…………臆病者。」というツッコミで黙った。つか落ち込んだ。
俺は今図書室にいる。『黒き光』の制御方法を新たに見つけるためだ。
今回の事件は『黒き光』を使って解決したが、あれは元々秘密にしないといけないことを忘れていた。ユーにはもうバレたしな……。王族の出身だし、黙っててくれると約束したしユーから『黒き光』がバレることはないだろうが、こんなにバンバンと使っていたら(主に俺が)かなりヤバいことになりそうなので、『黒き光』を封印したままでも本来の魔力を出せるようにして、『黒き光』が無くても充分闘えるようにしないといけない。問題にはガンガン突っ込んでいくからな俺……。
閑話休題
とにかく俺は今図書室で『魔法の封印』についての魔導書を手当たり次第読みあさっている。なんで『魔法の制御』じゃなく『魔法の封印』なのかと言うと、『黒き光』は制御しても必ず出てしまうため(黒髪黒眼になってしまう。)、『黒き光』は封印しないといけないのだ。
閑話休題(二度目)
さすが国立図書館に次ぐ魔導書蔵書数を持つ図書室だな……。
「ほんと本が多すぎ……。」
ほんとに多すぎ………。『魔法の封印』の魔導書だけなのに100冊以上あるって……。
読みきれん……。
「大丈夫……?」
「ルナ……、手伝ってくれてほんとにありがとう。助かったよ。ルナに手伝ってもらわなかったら俺は多分諦めてたよ………。」
ルナはここの魔導書を殆ど覚えているらしく、魔導書の捜索と選別を手伝ってもらっている。助かったよほんとに………。ちなみにルナには『黒き光』のことは話してない。もうバラしたくないし、緊急時にしか『黒き光』は使わないし、それにルナを巻き込みたくないしな。
「う、うん……。///」
なんでまた顔真っ赤になってるんだ?風邪なのかな?今時珍しいな……。
「本を読む手が止まってる……。」
あ、しまった。こんなにあるのにいちいち止まってたらきりがないよな………。よし、また再開しますか!!
少年魔導書読書中(少女手伝い中)…………………。
よし、いろいろ試せそうな魔法が沢山見つけられたぞ。これだけ試せばひとつは制御に成功するだろう……、多分……。ってもう夜じゃん!!
「集中しすぎ……。」
すんません。はぁ……、仕方ないか……。
「ルナ、一緒に帰ろうか。」
もう暗いしな……。あれ?
「どうした?」
「……………………………………。//////」
うわっ!!ルナの顔全体が真っ赤に!!
「だ、大丈夫か!?」
そう言いながらルナに顔を近づけた。
「/////////////。ボンッ!!」
ああ!!ついに爆発した!!あ、気絶した。
「あ~あ、どうしたんだろな?」
どうしよ……。俺女子寮の場所知らないからな……。
「起きるまで待つか………。」
早く起きてくれよルナ…………。
「暇だし読んでおくか……。」
結局ルナが起きるまで待っていて寮に戻った(いくつか魔導書を借りた)ら、寮監に怒られて、他の一学年の生徒達に質問攻めを食らった(主にネビューとタイソンに)。晩飯が食えなかったのは痛かったな……。ルナにも迷惑かけたし、また会ったら謝っておくか……。
ルナ………、お前………。
シン………、天然女誑しすぎ………。
次からは本編に入るための繋ぎ話です。




