よくある百六十一話 聖炎祭二日目その二とミスターシェント学園開始
その二。
疲れた……。
あれからかなりの人の接客をした。
危うく真っ白な灰になってしまうところだったぜ……。
隣にいるユーも同じく疲れ切った顔をしている。
さて、休憩するついでにミスターシェント学園一次審査のおさらいをしておくか。
仮装してファッションショーみたいにステージをエントリー順に歩くんだよな……。
確か俺のエントリー番号は8で最後なんだよな……。
そのあと会場にいる人々からの質問タイムがあるんだよな……。
そしてミスシェント学園一次審査も今日で、ミスターシェント学園の方が先にやるんだったよな。
ま、真面目に出場する人の邪魔にならないように適当にやるか。
『ただいまから、ミスターシェント学園一次審査を開始します!!司会は私、リン・ベルスでお送りします♪』
俺は今、他の出場者と一緒にステージ裏でスタンバイしている。
ちなみになぜリンがミスターシェント学園の司会をしているのかというと新聞部の部費のためらしい。
しかし俺以外の出場者はみんな気合が入ってるなぁ……。ある人は騎士の仮装、ある人は
イギリス紳士風の仮装をしている。
誰一人模擬店の服装で来てないし、全員俺なんて目じゃないくらいのイケメンだ。
はぁ……、なんで俺がこんなところに居ないといけないんだよ……。
「エントリー番号8番のシン・ジャックルスさん!!出番ですよ!!」
そんなことを考えていると俺の出番が来た。
ま、普通に歩くか……。
『エントリーナンバー8、シン・ジャックルスです!!』
前置きは聞いてなかったがリンの紹介と同時に俺はステージに出た。
すると、
「「「「「キャアアアアアアアア!!!!」」」」」
会場中から黄色い叫びがこだました。
「カッコいいわよシンちゃーん!!」
その中に母さんの声があったような気がしたが無視した。
シンよ、そろそろ自分に自信を持てよ……。




