よくある六話 『最悪の魔女』と王族殺害事件の再来
初シリアス!!そして新キャラ三人の登場!!
複雑になってきたなぁ……。
あの決闘から五日がたった朝、俺は寮の食堂で朝御飯をリンとネビューとタイソンの四人で食べていた。あの日から俺達四人は仲良くなった。
「しっかし、なんだよいままでの、授業はよぉ。」
「……………基礎は大事なんだよ、ネビュー。」
「だけどよタイソン、四日間ずっと『固定』を魔力が尽きるまでやれとか、『飛行』で早く動けるようになれとか、基礎ばっかで嫌になるよ本当。」
「タイソンの言うとおりだネビュー。基礎は大事なんだよ。」
「そうですよネビューさん♪」
「でもよぉリン、シン暇じゃねえのか?」
「俺に勝ちたいんだったら、もっと努力しろよ……。ごちそうさま。」
「大丈夫ですよネビューさん、直に暇じゃなくなりますから♪ごちそうさまでした♪」
「えっ、もう食い終わったのかよ!?」
「……………ネビューが遅いだけだ。ごちそうさま。」
「うぇ!!」
「早く食えよネビュー。」
さて、学校行くか……。
「おーい!!待ってくれー!!」
無視だ無視。
「おーい!!」
少年少女移動中……。(ネビュー食事中…。)
さて、教室に来たぞ。ネビューは遅刻ギリギリだったな…。あれ?ユーラインが来てないな………。あれ?ゲイス先生が入ってきたな。なんかうつむき加減だな……。どうしてだろう?
「みんな!!落ち着いて聞け!!」
どうした?
「昨日の深夜、王族殺害事件がまた起きた!!」
はぁ?またってどうゆうこと?あれ?みんなが騒ぎ始めたな………。
「静かに!!そうゆうことで今日のすべての授業は自習となる!!以上だ!!」
あら、先生帰っちゃったよ………。クラスの全員がまた騒ぎ始めたな………。
「みんなどうしたんだよリン?」
「えええ!?なんでそんな平然としてられるんですかシンさん!?」
なんて驚いてるんだリン?
「いや、なんでって言われても……。」
「シンさんは十一年前に起きた『王族大量殺害事件』を知らないんですか!!?」
「いや?知らないけど?」
「嘘!?……あっ、そう言えばシンさんは平民の出身でしたね…。『王族大量殺害事件』は「大丈夫だよ、自分で調べるから。」……そうですか。」
さて、調べるために図書室に行きますか…。
少年移動中……。
ここが図書室か…。俺のいた街の図書館より広いな…。
「さて、調べますか。」
「何を調べるんですか?」
声に振り向くとそこには小さい女の子が本を持って目の前にいた。
「え~とはい、近代歴史についてです。」
「それならこっち……。」
そう言って女の子はどこかに向かって歩いていった。俺はその子についていった。
「この本が一番詳しく書かれている…。」
そう言って分厚い本を渡してくれた。
「あ、ありがとう。」
「どういたしまして…。」
そう言うと女の子はどこかに行ってしまった。
「名前を聞いておくんだったなぁ……。」
そうして俺は分厚い本を読み始めた…。
少年調べ中……………。
ようやく見つけた…。ほんと詳しすぎるよこの本…………。
「『王族大量殺害事件』
十一年前に起きた王族が大量に殺害された事件。『最悪の魔女』と呼ばれている現国王の第一妃だったシューライン・リアスが主犯とされている。動機は自分の子どもを確実に王にさせるために他の王の子どもとその母親を殺害した、その人数は48人。実行犯は不明である。事件は彼女の最後の計画だった王の殺害を命令されたシューライン・リアスの親戚、カレイ・パリスンの勇気ある暴露により解決した。シューライン・リアスは逮捕された三日後に処刑された。彼女の子どもは五男一女でいまでも王族として生きている。リアス聖国最悪の事件でもある。」
成る程ね…。最悪の事件か………。その再来なら騒ぎになるのも当然か……。
しかしそれなら今回の事件の犯人はある程度絞れるぞ……。この十一年前の事件の真犯人もね……。
そう思いながら俺は分厚い本をまた調べ始めた……。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ユーラインside
私は今リアス聖国首都『ピアン』にある、王の城『グーニング城』の王の間に来ていた。
「よくきたな…わが娘ユーライン・リアスよ。」
「はい、ベルセーズお父様。」
目の前にいる見た目40歳ぐらいの威厳がある人が、我が父親であり、このリアス聖国現国王であるベルセーズ・リアスだ。これでも年齢は50代らしい……。
「もう知っておると思うが、昨日の深夜に二人のお前の兄が何者かに殺された。そこでお前の身を案じて私が学園からこの城に呼んだのだ。」
「はい。ありがたき幸せであります。」
母親が処刑されてもう十一年目になるのにどうしてまた起きたのだろう……。
「大丈夫だ。今国のほとんどの兵士たちが犯人を探している。安心して犯人確保の情報を待つがいい。他のお前の兄たちも直に城に来るだろう。」
「はい。」
「よし、下がってもよいぞ。」
「はい。」
そして私は王の間からでた。
「どうして………?」
どうしてお母様が起こした事件がまた起きたのよ………。
「やあ、どうしたんだい?」
「カレイ叔父様!!」
「久しぶり、三年ぶりだねユーちゃん。リヘン君とベルジ君のことは残念だったね。」
「はい……。」
この人はカレイ・パリスン、私の母親の親戚で、十一年前の事件の母親の悪事をあばいた人でもある。
「大丈夫だよユーちゃん。すぐに犯人は捕まるよ。」
この人はかなり優しくいつも私たち『最悪の魔女』の子どもを気にかけてくれている。私たちがいままで王族でいられたのはこの人のおかげでもある。
「はい。そうですね…。」
「じゃあ僕は犯人探しの指揮を取ってくるよ。絶対捕まえるからね。」
「はい。よろしくお願いします。」
大丈夫だよね…。すぐに犯人は捕まるよね…。
そう思いながら私は城の中にある自分の部屋に向かった…。
そしてその次の日、また一人兄が城に来る道中に殺され、また次の日にも兄が殺され、あと生きている王族は現国王と私ともう一人の兄の三人だけになってしまった。
犯人が捕まる気配はない。
誰がこんなことを……、助けて……、誰か助けて……。
終わらない、
最悪の事件はまだ終わらない。
真実すぐそこにあるのに……。
シンはもう犯人の目星がついてます。
楽しみにしててください。




