よくある百六話 眠気と他国兵士変死事件調査隊
ほぼシャルsideです。
魔車では首都まで丸一日かかる。しかしそんなことを感じないくらい中は快適だ。
その分金がスッゴいかかるがな……。
ふとセリルの方を見るとセリルはぐっすりと寝ていた。
まぁ疲れたんだろうな……。
もうすぐこの辛い旅は終わるからな……。だから今はぐっすりと眠ればいい。
そう思って俺も直ぐに寝た。一昨日から全然眠れなかったからね……。今日くらいはぐっすり眠りたいぜ……。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
シャルside
「あ~、よ~やく着いたか~。」
スッゴく暇だったな~。
ボクは父上の命令で道場の弟子たちに来たある事件の調査に向かう学者さんの護衛と手伝いの任務に同行することになった。ちなみに来たのは学者さんと私を含めて八人と少人数だ。
まさかこんな遠くに来なきゃならなくなるなんて思ってもみなかった。
それに、
「?どうしたの?」
なぜかルナちゃんがいる。
どうやら護衛対象の学者さんがルナちゃんの母上で、勉強になるからと言われて付いてきたらしい。
「ルナちゃん、シャルちゃん。」
「何?お母さん。」
「なんですか?ソラさん。」
「お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
「はぁ……はぁ……絶対お母さんこの事知ってたわね……。」
「別にそこまできつい坂じゃないと思うけど?」
ボクたちは事件の第一発見者の家に向かっている。どうやら第一発見者はボクたちとほぼ同い年だからボクたちが行くことになったみたいだ。
ルナちゃんはかなり息を切らしている。確かに距離は長いけどそこまできつい坂じゃないでしょ。
そう思ってると目的の家に到着した。
「よ、ようやく着いたわね……。疲れたわ……。」
ルナちゃんは意気消沈している。仕方ない、ボクが扉を開けますか。
「すみませーん、誰かいませんかー?」
ボクがそう言いながら扉を叩いたら、
「はいはい、どちらさん?」
なんか疲れた顔をした男の人が扉を開けた。
「あの、他国兵士変死事件の第一発見者に会いたいんですが……。」
ルナちゃんが私の後ろで疲れた顔をしながらそう言った。別に休んでてもいいんだよ?ちなみに他国兵士変死事件ってのは今回の事件の名称だよ。
「あ、シンが言ってた調査隊の人たちだね?ご苦労様。」
「「え?」」
シン?なんで婿殿の名前が出てくるの?
「あ、自己紹介しないとね。私はウル・ジャックルス、その第一発見者、シン・ジャックルスの父親だよ。」
どうしよう父上、ここでお義父さんと出会えたんだけど……。
次はルナsideでいきます。




