よくある九十二話 酒乱と勇気
ナセルさんクイルさんが暴走します。
俺はシャルに引っ張られて宴会場らしき所に連れてこられた。そしてそのまま宴会が始まった。俺は皆が酔いつぶれて寝たところで逃げようと考えたんだが、
「酒はどこじゃー!!」
「さっさと持ってこんかコラー!!」
さっきまでヨロヨロだったナセルさんとクイルさんが空になった瓶を振り回して暴れていた。
「ちょっ、誰だ!!師範と姐さんに酒を飲ませたのは!!」
あ、二人とも酒乱なんですね……。
「師範!!姐さん!!婿殿が茫然としてますから暴れないで下さい!!」
その二人を止めようと勇気ある弟子がナセルさんをなだめようと近づいたら、
「そんなもん関係ない!!さっさと酒を持ってこい!!」
「ブヘッ!!」
ナセルさんが勇気ある弟子を瓶を持ってない方の手で叩いた。すると勇気ある弟子の頭はは宴会場の床にめり込んだ。良かったな、この床が鉄かコンクリだったら死んでたよ……。
しかし凄い力だな……、って集中して見ると魔力が漏れてるじゃないか!!しかもクイルさんの方も魔力が漏れてる!!
「「アハハハハハハハハハ!!」」
これまでの礼儀正しい二人はどこへやら……。しかしこれじゃ逃げれないぜ……。逃げようとしたら絡まれて酒を無理やり飲まされて俺が酔いつぶれてしまうな……。
「婿殿婿殿。」
そう思ってるとシャルが扉の方で小声で呼んでいた。なんだ?俺はこっそりと宴会場から抜け出した。
「よかった、婿殿が怪我したらどうしようかと思ってたよ~。」
なんか異様に落ち着いていた。
「もしかしてこれがいつものことなのか?」
「うん、そうだよ。」
よくこれでいつも死人が出ないな……。
「そう言えばお前んちってなにしてんの?見た感じなんかの流派の道場っぽいけど……。」
「実はこの道場は簡単に言うと城の兵士を強くするための養成所なんだ。」
「は?」
なにそれ?
「詳しく説明すると魔力に恵まれなかった平民の兵士志願者が少しでも戦えるようにするために国が決めた道場なんだ。父上は昔四国魔法決闘で活躍した戦士だったから王様からお願いされたんだって。」
そうなんだ……。それにしても平民の兵士志願者って……。やっぱり身分の名称を変えたほうがいいと思うな……。
「んで、なんで俺を呼んだんだ?」
するとシャルはモジモジとしながら、
「一緒に……、お風呂に入りたいと思って……。///」
「断る。」
そんなことしたら婿入りが本当に確定しちまう。
「え~。」
「つーかもう俺を婿殿って呼ぶな。」
「ならあなた?」
「それはもっとダメだ!!」
あーもう!!早く逃げたい!!
ん?ちょっと待てよ?
「今この廊下にいるのはお前だけか?」
「うん。」
よし!!これなら逃げれる!!
「ど~こ~に~行~く~ん~だ~い~シン~君?」
扉からナセルさんが現れた。もうべろんべろんだった。
「そんなとこに突っ立ってないでこっちで一緒に飲もう!!」
そう言って俺の肩に手を回してきた。
「ちょっ、俺はまだ酒は飲めない……、」
「堅いこと言うな!!」
俺はそのまま引き摺られて宴会場に連れていかれた。って弟子のほとんどが倒れてる!!
「まだまだ飲むぞー!!」
「おー!!」
「俺を巻き込まないで下さーい!!」
「(御愁傷様婿殿。)」
結局二人が酔いつぶれるまで付き合わされた。あ、酒は飲んでないよ。この世界では16歳までお酒はダメなんだよ。飲まされそうになったけどな……。
皆さん!!この世界ではお酒は二十歳になってからですよ!!




