よくある三話 王族の意地とシンの実力
初めての戦闘描写です。
あと書き方を少し変えました。
ユーラインside
「皆さん!!入学式お疲れ様でした!!これからは自由に学園内を廻ってもらっても構いませんが、18時までにはこの『大聖堂』に戻ってきてください!!それでは解散!!」
さ~て、ようやく自由時間がきたわよ。覚悟しなさいよ、シン・ジャックルス!!
………………………………………………2時間後………………………………………
はぁ…はぁ…どこにいるのよ!?学園中探したのに!!逃げてるんじゃないわよ!!シン・ジャックルス!!
あ!!いた!!何で呑気にベンチに座っているのよ!!私がこんなに探したのに!!まあいいわ!!あんたはここで叩き潰してあげるわ!!
「シン・ジャックルス!!私と決闘しなさい!!」
sideout
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
俺は自由時間が始まってからずっとベンチに座り、何で俺が新入生代表挨拶をすることになったのか考えていた。
(やっぱり融合魔法を使ったのが不味かったかな……。はぁ……。入学初日からおもいっきり目立っちゃったよ……。どうすんだよこれから………。)
そんなこと考えていると、長髪赤髪で、目が銀色の可愛い女の子が俺に近づいてきて……………
「シン・ジャックルス!!私と決闘しなさい!!」
「はい?」
なにいってるんだこの人!?初対面なのに決闘って!!どゆこと!?とりあえず理由を聞くか……。
「どうして俺と決闘したいの?」
「貴方と私どちらが優秀かはっきりさせたいのです!!」
いや、なんで?
「貴方は知らないんですか!?この学園の入学式の新入生代表の挨拶をするのは入学試験で一番成績が優秀な者がすることを!!」
知ってるよそんな当たり前のこと…………。
「だから何?」
「だから主席の貴方は本当に私より強いのかはっきりさせたいのです!!」
「知らんよ、んなこと。」
「知らないですって!!?ふざけないでください!!」
なんでそんなことで剥きになってるんだよ…………。
「私は親からかなり期待されているんです!!この学園で主席になり、その期待に応えたいんですよ!!」
なるほどね………。
「というわけで私と決闘しなさい!!」
「嫌だね。」
まあ断るけどね。
「どうしてですの!?」
「決まってるじゃん。俺って争い嫌いだからね。それにめんどくさいじゃん。」
「そんな理由で………。」
あらら、かなり怒ってるなぁ……。なだめないと………。
「別に今じゃなくてもいいんじゃないかな。また決闘する機会はいくらでもありそうだし、それに今すぐに決闘しないといけない理由じゃあな「お黙りなさい!!!!!!」い……し……。」
あ、やっば。完全に切れちゃたよ………。
「貴方には解らないでしょうね!!家族全員が私に期待している重圧を!!!!解らないでしょうね!!!!貴方みたいなお気楽な人には!!!!!!」
「ち、ちょっと落ち着「五月蝿い!!!!!!」………はい。」
「とにもかくにも今から決闘ですわ!!!!すぐに準備しなさい!!!!」
ここまでとはな………。仕方ない……。
「わかった。その決闘、受けてたとう。」
この子を救おうか!昔の俺がそうされたようにな!!!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
この騒ぎをどこで聞き付けたのか、俺達を除いた新入生398人全員がこの決闘を見にきていた。なぜこうなった………。
「決闘の内容は、『飛行』禁止。それ以外は何でもありでいいですね。」
「ああ。」
「じゃあいきますわよ!!!!私の方が貴方より優秀ということを教えてあげましょう!!!!ユーライン・パリスン、参ります!!!!」
「俺の名前はシン・ジャックルスだ。」
「いきますわよ!!『火球』!!」
「!!属性は『火』か!『氷壁』!!」
俺達が魔法を唱えると火の玉と氷の壁が現れて、バァンという音と共に両方とも弾けとんだ。
「貴方は『氷』属性らしいですわね!!」
「『氷球』!!」
そう俺が魔法を唱えると俺の手から氷の玉がでて、ユーラインに向かっていった。
「甘いですわよ!!『火槍』!!」
そうユーラインが魔法を唱えると火でできた槍が出てきた。その槍で俺の魔法を弾いた。
「ちっ!!」
「まだまだぁ!!」
そしてその槍を俺に投げてきた。
「!!!やっべ!!」
そして俺に火でできた槍が直撃した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ユーラインside
「!!!やっべ!!」
ふっ、直撃だったわね。やったわよ!!!これで私が一番よ!!
「他愛もないわね。結局まぐれで主席になっただけのようね。弱すぎよ。」
「誰が弱すぎだって?」
「!!!!!??」
嘘でしょ!?直撃だったのに…。え!!?『火槍』を受け止めてる!!?え!なんでアイツ体に雷を纏っているの!!?
「『雷装』だよ。知ってるだろ。」
「知っていますけど…貴方は『氷』属性のはずでは……まさか!!」
「そうだよ。俺はもう二つの魔法属性を持ってるのさ。」
周りの新入生たちも驚いていますわね…。まさかもう二つの魔法属性を持っているなんて……。
「そうなんですか…。それなら主席になるのは当たり前ですわね。ですがそれだけならまだ私にも勝つことがで「残念、これだけじゃないんだよね。」き……はい?」
へ……?どうゆうことですの?
「これはあまり使いたくないんたけどなぁ。仕方ないか……。」
え、え、え、何がくるんですの!!?
「いくぞ!!!
『雷氷球』!!!」
そうアイツが魔法を唱えると雷を纏った氷の玉が現れた。
「ううっ、『火壁』!!」
慌てて火の壁を出したけど、雷を纏った氷の玉はそれをもろともせず私に向かってきた。
そして私に直撃した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「「「………、おおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」」
他の新入生から少しの沈黙と大きい歓声が沸き起こった。
「ふぅ。」
強かったなぁこの子…。
「ううっ…………。」
直撃したのにまだ意識があるのか……。本当に強い子だなぁ…。
「大丈夫かー。」
とりあえず起こそう。
「ううっ…。」
げ、泣いてるよ。本当しょうがないやつだな…。
「お前さ、なんで親からの期待に応えたいんだよ?」
さて、救ってやるか。
「当たり前でしょ!!!!期待されれば応えないといけないからよ!!!!」
やっぱり。こうゆう間違い起こすやつ多いんだよな。俺も前世で起こしてたな。
「なんでそう決めつけるんだ?」
「え?」
「別に『必ず期待に応えなさい。』って言われてる訳じゃないんだろ?」
「え、ええ。」
「なら『期待に応えたい』って思っているだけでいいんじゃないかな。」
「ですが!!期待されているなら応えないとダメじゃないですか!!思っているだけじゃあダメじゃないですか!!」
俺もやってたなこの勘違い……。懐かしいなぁ。
「期待に応えたい思ってる時点で俺は期待に応えているのだと思うよ。」
「え?」
「親はね、期待に応えたいと子どもが思ってるだけでほとんど満足しているもんなんだよ。結果がどうであろうとね。」
「………………。」
「だからそんなピリピリしなくてもいいんだ。『期待に応えたい』という思いがあれば、自ずと結果はついてくると俺は思うけどね。」
「そうなんですか……?」
「うん。そうだと俺は思うけど。」
「そうですか…………。」
これでこいつも救われたかな……。俺も前世で同じ事を言われて心が軽くなったからなぁ…。
「そういえば貴方は……どこの貴族の子どもなんですか?」
「え?貴族の子?俺は平民の子どもですけど何か?」
「はい?」「「「「え?」」」」
あれ、なんでみんな呆然としてるの?
「「「「「ええええええええ!!!!??」」」」」
なんでみんなそんな驚いてるの?あ、そういえば魔力量は親でほとんど決まるんだったな……。
「嘘でしょ!?」「マジかよ…。」「そんなことはないだろ普通!!」「いやいやいや、これは秘密の匂いがしますね。」「天才ってこうゆうやつのことを指すんだな…。」「へこむなぁ~。」
うわっ、なんかすごい空気になっちゃったなぁ……。
「もうすぐ18時になります!!新入生は『大聖堂』に集合してください!!」
お、ちょうどよかった~。もう少し続いてたら確実に質問責めだったな。
俺も戻ろ……………。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ユーラインside
「……………………………………………。」
『期待に応えたいと思ってる時点で俺は期待に応えていると思うよ。』
初めてあんな言葉を聞いたなぁ………。
「シン・ジャックルスか……………。」
ヒロイン候補にフラグが立ちました。
これをどうしようかな………。
シンが救われた時の話は外伝で書きたいと思っています。
最後にこの話にでできた魔法を紹介しましょう。●部分には魔法属性の名前が入ります。
『●球』:一番初歩的な攻撃魔法。魔法属性の玉を出し、攻撃する魔法。高いランクの人は複数出せる。
『●壁』:一番初歩的な防御魔法。魔法属性の壁を作り、防御する魔法。高いランクの人ほど大きく出せる。
『●槍』:初歩的な攻撃魔法。魔法属性の槍を作る魔法。用途が広い。
『●装』:初歩的な攻撃魔法で一番難しい魔法。魔法属性を纏うことで身体能力と少しの魔法耐性がつく。
『雷氷球』:『雷装』と『氷球』の融合魔法。雷を纏った氷の玉を出して攻撃する魔法。『●球』よりかなり強く、威力は中級魔法と同程度。




