世界の果て 後編
後編になります。
ミホちゃんは、自分の手をぎゅっと握りながら、私を見つめていた。
けれど私を見つめながら、その目は私を見ているわけではなく、遠い何かを見ているようだった。
彼女にそんな顔をさせたくなかったのと、テストあけの機嫌の良さが続いているから、私は、どうぞ~、って感じで金髪男を見た。
金髪男もまぁバカではないみたいで、私達の様子をしっかり見て取り、雰囲気を少し和らげてきた。
「わりぃな、何も知らんのに睨みつけて。こいつも俺達もいろいろとあってな。話しをさせてもらっていいか?」
この金髪男の声は、大きな声を出していないにもかかわらず、よく通った。
声を出し慣れているんだろう、そんな声。
と、いう事は、このチームでも上層部の人間か。
「俺らはチームに入ってる。烈火ってそこそこ名前が売れているチームだ。」
「チームってわかるか?」
私に向かって子供に言い聞かせるように聞いてくる。
「まあ、大体雰囲気はわかる。詳しいのは知らない。」
私がそう答えると、ニパッと笑った。
何だ、そういう顔できるんじゃん、よほどチームが好きなんだね、この人。
見ていて嫌じゃない。
私が金髪男の顔をしっかり見ると、男は、
「で、こいつは、俺らのお姫様なんだ。うちらの総長の妹で、小さい頃から一緒に育ったようなもんで、俺らの、だからお姫様。」
「だけど、な、名前が売れるようになって、それと同じくらいから俺達に近づこうとして、バカどもが、こいつを利用しようとすんだ。」
「ここ最近は、それがどういう事か、きちんとわからせてやってるから、少なくなってきたんだ。」
私が「それでも。」と言うと、金髪男は、頭をワシワシとかいて、
「あぁ、それでもバカはいる。」
そう言ってタバコに火をつけた。
「あんたは大丈夫そうだな。」
そう言って笑って手をヒラヒラさせて、金髪男はカウンターの方に去っていった。
ミホちゃんが黙っているので、私は金髪男の真似をしたわけじゃないけど、隣りに座って下を向いたままのミホちゃんの髪の毛を、ワシワシしてやった。
驚いたように私を見るミホちゃんに、
「携帯交換してないね、赤外線しよ。」
そう言って笑った。
ミホちゃんは嬉しそうに笑いながら、
「でも、大丈夫?」と心配そうに私に言うので、
「シュラバ、これでも慣れてんの。大丈夫よ。何せ私ってば本当は異世界人だから。」
そう言って片目をつぶっておどけて見せれば、本当に綺麗な笑みをミホちゃんは見せてくれた。
「烈火」・・・・私は自分が知っている情報を思い浮かべてみた。
ここ、一般人向けの場所「眠りねずみ」だけど、ここも立派な日本屈指のパワーゲームの場所だ。
この場所の覇権を求めて、日夜パワーゲームが行われている。
勿論、この場所に足を踏み入れるもの達は、自分こそ、ここに入る事ができるという自負と矜持を持って、ここにやってくる。
待っているのは弱肉強食の掟。
早々とやられて去るものがいれば、何とかこの場所に踏みとどまれるものもいる。
そんな中、この「ねずみ」の覇権は、ころころ変わる。
数か月単位のパワーゲーム。
ところが、この二年、ここを支配し続ける快挙をなし遂げているのがチーム「烈火」。
実質、国内でも屈指のチームらしい。
構成員の数も、強さも、資金力も半端じゃない。
「カケス」にレベルアップしてもよさそうなのに、いまだに「ねずみ」に居続ける。
理由は簡単、仲間全員での「カケス」入りをめざしているから。
今までも「ねずみ」を支配し、「カケス」入りを認められたものはいた。
ただしそれはトップと数人の幹部とか、トップと副の2人とか。
それを全員仲間を連れて、なんて、そのかかるお金や「カケス」の審査を思えば無謀もいいとこ。
その話しを聞いて、一度「何それ?喧嘩売ってる?」と言って怒った奴が一名いた。
まさかチーム一つが乗り込んできても「カケス」がどうこうなるなんてないが、ひどくおかんむりな奴がその話しを聞いて一名出て、そいつが急用で海外に出かけなければ、今頃、このチーム「烈火」はあとかたもなく潰されていただろう。
そうか、あの時、潰されなくて良かったよ、だってミホちゃん可愛いし。
潰されたあとなんて悲惨だよ、怒ったあいつが潰したあとする事なんて、・・・ミホちゃん、売られてなくて良かったね、金髪男、あんた生きてて良かったね、だ。
私は戻ってきた金髪男から、ありがたくジュースをおごってもらい、それからもミホちゃんと他愛のない話しをして楽しんでいた。
すると、この奥にいた男達が遊ぶのをやめて立ち上がった。
何だろう、と見ると、ミホちゃんの、
「お兄ちゃん。」の声で理由がわかった。
総長さんのお出ましらしい。
興味津々で見ていると、大きな声で挨拶されている人間が三人ほど、こちらに近づいてきた。
どれがお兄ちゃん?
三人ともたっぱが高くて、むきだしの二の腕も半端ない。
暴力の気配をムンムンさせている彼らの中の、黒髪のつんつん短髪クンがお兄ちゃんだった。
「ミホ待ってたか?」
おおぅ!優しく笑うその顔は、シスコン?シスコンですね!
リアルシスコン!見たかったのよ、ありがとう。
思わずニマニマする私にも、
「こいつと仲良くしてくれて、ありがとな。」だって。
いえいえ、どういたしまして、って感じで、なんかそのまま一緒に座る流れになった。
あぁ、防犯カメラここに集中してる気がする。
お互いの為に、そろそろここを退散した方がいいね。
でもここきて良かった。
友達、友達よ、ミホちゃん一個下だけど、友達ゲットしたよ。
う~ん幸せ。
私がみんなの名前を覚えて、よし、大丈夫、帰るか、と別れの挨拶をしている時に、それはおこった。
ザワザワとした熱気あふれる「眠りねずみ」の雰囲気が、一気に冷めていく。
その雰囲気がこちらに近づいてくるのがわかる。
それと同時に、がさつなダミ声も一緒に近づいてくる。
私は眉をしかめて、防犯カメラを見た。
10人くらいでやってきた大声を出す奴らは、この奥にいるみんなが可愛く見えてしまうくらい本職の、いわゆる暴力団の大人たちだった。
一番態度がでかい一人の脇に控えるスキンヘッドの四十がらみの男が、
「よぉ!返事をもらいにきたぜ!きっちりといい返事聞かせてくれんだろうなぁ!」
と、ねめつけてきた。
返事?何の事だろう、と思っていると、おしゃべりなこの男のおかげで、すぐわかった。
要は、チーム「烈火」の上部団体として、この組が名乗りをあげているらしい。
まぁ今時の暴力団は大変だもんねぇ、と私は他人事として話しを聞いていた。
だって私に関係ないもん。
大きなこれほどのチーム「烈火」に、ひもがついてなかった、そのことの方が驚きだよ。
それだけ実力があったんだろうけど、いずれおきるべく出来事だもの、これだけ態度がでかい人達だし、「烈火」が大人しくしているってだけでも、それなりの大きな組なんだろうとわかる。
仕方ないよね。
私は残りのジュースをずずっと飲んで、大人しく予定通り退散しようと腰をあげた。
ミホちゃんにメールするね、って声をかけたけど、ミホちゃんは、このあらわれた本職にビビッて怖がっていた。
何ですと!ミホちゃん!じゃあ一緒にミホちゃんを連れ出そうと、ミホちゃんの手を取り、一緒に立ち上がらせた。
兄である総長のワタル君も金髪男あらためモトイ君も視界の隅でホッとする気配がする。
そうですよねぇ~、とっとと私が連れ出して、お姫様を守ってあげますとも!
私とミホちゃんが、そっとその場所を出て行こうとしてるのに、よりにもよって、あの中のコバンザメの一匹が声をかけてきた。
「よぉ!これはこれはお姫様。この間は泣かれて困ったが、今日もお兄ちゃんと一緒かぁ。」
そう声をかけられたミホちゃんは顔色を悪くして、私の手をぎゅっとした。
何、このカワイイ生き物!背後ではワタル君たちの気配が重くなっていた。
こいつら二度も私のミホちゃんを怯えさせたってわけ?
え~と正当防衛ってなんだっけ?
私はミホちゃんの手を迷わず引っ張り、堂々と今度は隠れずに目の前を通り過ぎようとする。
ポケットの中にあるブザーを押しながら。
このブザー、この場所にいる時の必需品の一つ。
はじめて押したよ、これで大丈夫なはず。
案の定私達を通さないように体を入れてくる本職の方々に、何も知らないふりをして、無邪気に笑いかける。
「おじさん達、私達ってば今から帰るとこなの、何か用?」
と首をかしげながら声をかけた。
ニヤニヤする男達から一人進み出て、あの最初にワタル君に「返事は?」と聞いてきたやつだ。
その男が、わざとらしくゆっくり私達のそばにくる。
その時誰か背後で動こうとしたんだろう、けれど本職の恫喝に、動きを止めた。
ほぉ!さすがプロ、恫喝の中にいろいろ意味を込めて、たとえば私達がどうなってもいいのか?みたいなものまで含ませて動きを止めさせた。
誰かがワタル君に、「でも・・・」とか言ってるけど、ワタル君の「待て」に黙る。
えっ、ちなみに私も「待て!」得意なの。
うん、いい判断だよ、様子見は大事、膨れ上がるワタル君の気配は覚悟を決めたものだろう。
決裂がどういう意味を持つのか知っているから、仲間を思うからこその、妹の行く末を思うからこそ、こうしてギリギリまであがこうとしている。
ここを二年支配するだけの事があるな。
だけど、全員で「カケス」に一緒にあがる、という思いの甘さが、この事態を招いたんだよ、わかってる?
「カケス」に自分だけでもあがっていれば、チーム「烈火」に手を出すのはいなかったはずだもの。
「カケス」大好きな奴がいて、あいつがあの時海外に急用でいかなけりゃ、「烈火」を潰していただろうあいつは、気に入った「カケス」メンバーに、自分以外が不要に手を出すのを嫌う。
きっとワタル君は気に入られたはずだから、こんな事態はまかりまちがってもなかったはずだ。
けれどいくら「眠りねずみ」だからと言って堂々と本職があらわれるってどうよ?
何か急に気に入らない。
せっかくのテストあけのテンションが下がっていく。
なれなれしく私の肩に手を乗せて、
「お嬢ちゃん、こんなとこじゃなくて、いいとこ連れていってやるよ。」
と言って周りの仲間たちと下卑た笑いをする。
まあ、ミホちゃんに手を出すのはまだまずい、くらいアホでもわかってるから、私にちょっかいかけてきたのね。
どうしようかと思っていると、モトイ君が何気に私のそばにきて、
「近藤さん、こんなガキ相手にしないで下さいよ。」
そう言って私をかばいつつ、ニヘラと笑いながら、その手を外してくれた。
会話は他愛ないけれど、やっているのは半端ない。
私に乗っかってた近藤とやらの腕を、文字通り力づくでどかしていたんだから。
ワタル君もそばにきて立つ。
結局、私を助けるために、交渉決裂を選んでくれたらしい。
何て男前、惚れてまうがな!ってここで突っ込んだら、この一触即発の雰囲気台無しかな?
私は今にも殴り合いに発展するその重い空気の中、やはり空気を読まずに口に手をあてて言ってやった。
「助けて!フェアリーズ!!」と。
その瞬間「眠りねずみ」の音楽やゲーム機械が全て落とされた。
突然の静寂の中、とまどうみんなの中に、色とりどりの飾りをつけたコスプレ軍団が乱入してきた。
そう、あの「狂いうさぎ」のコスプレ従業員たちが。
この「眠りねずみ」にいる人間達は初めて見るに違いない彼ら。
けれど噂で、都市伝説で、語られる彼らの恰好にめざとい奴は気がついた。
「狂いうさぎ」のガード達だ!と。
それからはあっという間だった。
たった10人とはいえプロである彼らは、やってきた大勢のガードの中で長をつとめる「赤鼻」と副の「白耳」の2人だけで、あっという間に床に沈められた。
そのバカな意識を刈り取られた彼らを、残ったガードのみんなが、まるで7人の小人がガラスの棺をかつぎあげた時のように、頭上にかつぎあげながら踊ったり歌ったりしながら、茫然と周囲が見守る中退場していく。
この時器用に写メをとろうとした人間も秒殺され、同じようにかつぎあげられていく。
それをみやりながら茫然とするチーム「烈火」や周りの客たち。
私は手をヒラヒラふって「赤鼻」と「白耳」にありがとう、と言った。
おおげさなジェスチャーで答える彼らに、「ミホちゃん」と言ってミホちゃんを見せた。
これでミホちゃんは、この「フェアリーズ」と呼ばれる最強のガードに覚えられた。
ここに遊びに来て、ミホちゃんに危害が加わる事は最早ない。
私が善きかな、善きかなって思って、ワタル君達やミホちゃんにニコニコ笑いかけると、ワタル君が私にいぶかしげに声をかけてきた。
「サナちゃん・・・」
最後まで聞こえなかった。
だってバカ兄弟がここに乗り込んできたから。
「サナぁ~、何やってんだ?待ちくたびれたぞ。」と兄の沢渡真吾。
「サナ、遊びてぇんなら一言いえや。」と弟の沢渡大吾。
きやがりました、会いたくないのに~。
だから私は彼らに遊び相手のエモノを投げてやった。
面倒くさいから、ただそれだけの理由で。
「あのさぁ、見てみて、この肩、きっとアザになったかも。ぐいって感じでつかまれて痛かったんだよ、ぐい!だよ!」
私は肩を指さして二人に話しかける。
ほら喰いついた。
2人の周りの空気が真空なんかじゃないかと思われるくらい剣呑に冷えていく。
話す声も温度のない、けれど一度聴いたら悪夢を見るかのような声になる。
「誰だ、俺の、俺達のサナに無断で触れた奴は。」
誰かのごくっと息を呑む音が聞こえた。
あっ、ミホちゃんプルプル震えてる、いけないじゃん、私。
私は急いで「わかんない。けど助けて!って呼んだから、今フェアリーんとこ。」
そう言った。
あっ、追い払う為にあわてて地雷踏んだ・・・。
この二人「フェアリーズ」を私が可愛がってるもんだから、嫌ってるの何のって。
隙あらばいつでも潰しにかかってる。
「狂いうさぎ」じゃ、この兄弟とフェアリーズ、しょっちゅうぶつかってるんだ。
お互い化け物級だから、死にはしないけど。
「「あ!」」
2人仲良くはもった。
あちゃーと思っていると、そこに助け舟がやってきた。
ここの責任者の支配人の涼ちん。
防犯カメラはやめたらしい。
ここは一般用の「眠りねずみ」なのに、「黒カケス」の最上階にある支配人室や「狂いうさぎ」でいつも見ている世界にかわっていく。
「サナ迎えにきましたよ。」
その思わせぶりな甘い言葉やめて、抱きしめようと両手広げてくるのも止めて。
絶対誤解した奴、いっぱいいるから、本当に勘弁。
沢渡兄弟には目もくれず、私のそばにくる涼に、目で「待て」をさせて、沢渡兄弟に話しかける。
ね、「待て!」得意って言ったでしょ。
「いっぱい痛かったし、どこかに連れて行く気、満々だったの。」
連れて行く気、までは話すつもりはなかったが事実は事実だ。
綺麗に成仏してもらおう、私は自分の方がカワイイからね。
きっと骨も残らないね、身内も全て、あの人達の周り。
私からそれを聞いた兄と弟は、
「おやつの時間には戻る。」と言ってきびすを返していった。
えっ、夜食の時間までに終わらせる気?
遊んでやらなかったからね、この所。
遠い目をする私。
「待て」をさせていた涼の方からも、ゴゴゴと音がするほどの不穏な気配がする。
「防犯カメラを全て取り換えましょう、もっと最新式の、針の落ちる音さえわかるものに。」
そうにっこり笑いながら私を見て話す涼が、まさかあの時、私がそんな事言われていたなんて知らなかったらしい。
あんたの事だから頭に花が咲いて、私の映像だけ夢中に見てて、声を拾えなかっただけじゃないか、と思う。
経費の無駄使いだと思う、結局おんなじだろうから。
私は涼に手を引かれ支配人室にもどるべく歩き出した。
けれどしっかり大事な事を思いだした。
涼に立ち止まってもらって、背後の彼らを指さす。
涼はうなずくと、
「代表は?」と聞いた。
ワタル君が緊張しながら前に出た。
わかるよ、わかる。
こんな涼だけど、ここの責任者、「眠りねずみ」の人間なら、なおさら顔を知ってはいても会った事などないはず。
その彼がこうして目の前にいて、声をかけてくれた。
緊張しない方がおかしいよね。
「我らがクイーンの思し召しです。あなた方の紹介はいりません。会員権も特待で無料になります。」
「黒カケス」入り全員を認めましょう。
そう言って返事も聞かないまま、私を抱きあげると一刻の猶予もないかのように、スタスタ歩きはじめる。
あっけにとられる彼らに、涼に抱かれた体越しに振り向いて、手をヒラヒラして挨拶し、
「また遊ぼうね」とミホちゃんには声をかけた。
誰かの「あれがクイーン」との言葉を残して。
「カケス」のボスのリンにも、近いうち合わせてあげなくちゃ、絶対ワタル君の事は気に入るはずだ。
ここは海外のカジノなんかが目じゃないくらい大金が動く場所。
「狂いうさぎ」の中は、この世の混沌が大金と共にうごめいている。
ここを作ったのは私の保護者で、十年以上前から、ここが私の遊び場になっている。
私を飽きさせないよう、ここを管理しているのは私が拾ったペットたち。
「フェアリーズ」も支配人の涼も、「黒カケス」のリンもそう。
沢渡兄弟も・・・あれは拾ったというか、拾わされたというか・・・・。
まあ、何はともあれ私を楽しませる為にある場所。
私がつまらない、そう思ったらどうするの?と保護者に一度聞いた事がある。
その時、柔らかい微笑みを浮かべた保護者を見た涼は、何故か二度と恐ろしくて見たくない、と髪をかきむしっていたけど、何でだろう。
ほら、また楽しい人達が「カケス」入りしたし当分楽しめそう。
狂犬ばかりで、ワタル君たちみたいな忠犬系欲しかったんだ。
けれどうちの保護者に言わせれば、私が狂わせていくんだって、さ。
そんな事ないよねぇ。
狂うのは狂うだけの土台があるからだよ。
私のせいじゃないもんねぇ~。
ここにくるなら覚悟と力が必要だ。
それが私の遊び場のルール。
簡単でしょ、自分の全てをかけてくればいい。