サンタクロースのお宝探しゲーム~サンタさんはいい人なんかじゃない~
エスカレーターを降りる恵美と美和。
「今日は日曜のイベントデーでしょ?」
美和が隣の恵美を見つめて言う。
「そうだよ!一体今日は何のイベントだろうね」
エスカレーターを降りた二人。
キーンコーンカーンコーン。
「今日のイベントはサンタクロースの遊び場です。制限時間2時間のうちにサンタクロースのお宝を見つけてください。この階のエリアからは出ないこと。もし出た場合は失格とみなします。それでは始めてください」
アナウンスの声がエリア内に響き渡る。
「恵美!なんかわくわくしてきた!どこから探す?」
「この階にあるのは…地図があるよ!」
恵美はエスカレーター降り場の横に会った地図を指差す。
美和と恵美は地図を見つめる。
美和は目を見開く。
「ねえ!滑り台とブランコの公園コーナーとサンタの部屋があるね!行ってみよ!」
「そうしようか。どっちに行く?」
冷静な恵美の判断でサンタの部屋に行くことにした美和と恵美。
右の扉を開けるとそこには机と本棚が並んでいてその脇にはクローゼット。
向かい側にはベッドがあった。
恵美は机に差し込まれていた椅子に座る。
椅子に座ってくるくると回っていると、「本来の目的を忘れてない~?」と美和がツッコむ。
「ははっ!それもそうだね!」
恵美はそう言って椅子から立ち上がり、椅子を机に差し込む。
美和はベッドに座り「あ、ふかふかだ」と呟くと、恵は「美和も遊んでるじゃん!」と頬を膨らます。
「違う違う!私はこのベッドマットをどけるとスペースがあるのかなと思ってね」
そう言って美和はベッドマットを床に下ろすも何もない。
美和がベッドの下を覗く。
「う~ん、ないなあ」
恵美はクローゼットを開ける。
「ここだ!」
すると上下の仕切りに分けてサンタクロースの服が赤やら黒やら色んな色でぎっしり。
「え?何もないじゃん!」
恵美の後ろからやって来た美和は上段の服を両わきに寄せたが何もない。
「何もないじゃん~」
恵美のリアクションを見ながらも冷静に下段の服を両わきに寄せる。
すると何やら金色の扉が出てきた。
その扉はゆっくりと勝手に開く。
トランペットの音が鳴り響いた。
扉の中の晴れた世界でゆっくりと宝箱が舞い降りる。
息を飲む美和。
恵美が宝箱を開けると、そこにはあるカードが。
「来週のイベントの責任者はお前だ」と書かれている。
サンタクロースは来週の責任者を擦りつけるところまでを楽しんでいたのである。




