キミのピースは3本ピース
掲載日:2022/09/19
「ねえ、次どこ行きたい?」
「映える写真が撮れるところ」
「写真撮られるの、好きだよね」
「まあね。私、可愛いから」
お店の壁の前に、やって来た。
側面の壁には、空と虹の絵が描かれていた。
「サン・ニイ・イチ・ハイ」
パシャリ。
「可愛く取れた?」
「うん」
スマホには、可愛いキミが写っていた。
今日も、ずっとそうだ。
ずっと、ピースが3本指だ。
ずっと、気になっていた。
なぜ、3本指なのか。
でも、聞く勇気がなかった。
出会ってから、一週間。
ずっと、ピースはそれだった。
「ねえ、今日はどこ行きたい?」
「いい写真が撮れるところ」
「ずっと、それだね」
「うん。可愛い自分の写真を、できるだけ残したいの」
「そっか」
ピンクのレンガの壁に来た。
本物ではなく、ペイントだ。
「サン・ニイ・イチ・ハイ」
パシャリ。
「可愛く取れた?」
「うん」
スマホには、控えめに微笑むキミがいた。
今日は、違った。
今日は、3本指ではなかった。
ノーマルの、2本指ピースだった。
今日は出会って、ちょうど一週間を、越えたところだ。
二週目に入った。
それが、関係しているのだろうか。
一週間で1減る。
カウントダウンか何かか。
カウントダウンだとして、何のカウントダウンなのだろう。




