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さっき一瞬死んだ話。  作者: おみがわ
2/15

夫とのなれそめ。


出会いは高校のクラスメイトで、名前順で席が固定だったので入学式当日から前後の席だったから、積極的に関わらなくてもなんやかんや関わりがあった。

夫は早く自立がしたくてバイトに力を入れていて、ホントは高校にも行かず働きたかったらしいんだけど、父親から高校受験くらいはしておけって言われて受験したら受かっちゃったらしい。

名前書いただけで受かったなんて言ってたくらい、とにかく勉学にヤル気なんか持ってなくて、学校では居眠りしたり先生の話を聞いていなくてヒステリーを起こさせたりと、今考えるとナンダコイツ状態だった。

私はといえばわりと厳しめな中学校でセーラー服の改造や髪染め、ルーズソックスや化粧は許されなかったせいもあったし、特に興味も持たなかった。

ハデな子たちや初対面でタメ口をきいてくるような子はむしろ怖かったし、仲良くなれないだろうなって思い込んでた。

夫は入学式なのに制服を着崩して、骨(木材?)でできたネックレスと腕輪もつけてて、私の第一印象は「ふ、不良だ!」だった。

隣に立たれてかなり緊張したのを覚えている。


なんでそんな人と付き合うことになったのかは正直わからない。

とっても怖い。だけどこの人と縁があるような気がする。そんな気が確かにしていたのは間違いない。


夫は「とりあえず女の1人や2人アドレス交換しとくか」って感じで、ちょうど前の席の私に声をかけたらしかった。


そんな感じでメール交換が始まって、朝とか夕方とかぽつぽつメールのやりとりが始まって、不良だと思ってた夫が自分らしく生きている人間だということがわかった。

マクドナルドでのバイトのために寝る時間を削って、学校で眠る。

兄弟の多い自宅には自分の部屋すらないので早くお金を貯めて自立したいのだと言っていた。

そんな自分らしさをもつ夫に惹かれていったんだと思う。

決定的な告白はなくとも、なんとなく両思いなのはお互いに感じていた。


高校1年生の秋頃。

夫が担任と2人で話し込んでいるのをたまたま見かけた。

後から聞いた話では高校を辞めて働きたいと申し出て、かなり説得を受けていたらしい。

でも説得のかいなく夫は高校を中退。

恋人にはならないまま離れることになったが、メール交換はぽつぽつと続いていた。





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