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15 お見舞い


 ライクァさんは、ここに住み込みでお世話してくれております。


 ここの男風呂、ひとりだとちょっと寂しかったけど、ライクァさんとふたりだと、すごく楽しいです。


 そして、お見舞いに来てくれた人たち、みんな、ありがとう。



 ユイさんからは、あの後の王子様のことを聞きました。


 決闘のことを聞いたユイさんは、ハルミスタさんの『転送』魔導具ですぐに駆けつけて来てくれたそうです。


 ゼルサニアお兄さんを床に正座させて、懇懇とお説教したとか。


 涙目の王子様、すごく見たかったです。


 その後、アランさんと一緒にアルセリア王国まで出向いて、王様と王妃様の前に王子様を突き出して宣言したそうです。


 今後家族や友人に何かあったら、絶縁します、と。


「エルミナさんの御家族は、私にも大切な家族なのです。 これからも、末長くお付き合いください」


 ユイさん、本当にありがとうございました。




 クロ先生からは、毎日診察してもらってます。


「カミス君もモノカも、どうして私の薬を使いたがらないのだろうね、ササエ」


「おふたりとも、みんなにお世話されるのが大好きな甘えん坊さんなんですよ、クロ」


 お世話はとても嬉し恥ずかしなのですが、薬を飲まないのは違う理由なんですけど。



「ほう、そういうことを言うイケナイ患者には、間違った薬を投与しちゃうかもしれないよ。 『完璧精力剤』とか、ね」


 勘弁してくださいよぅ。



「用法・用量をしっかりと守りさえすれば、安全・確実に子作り出来ちゃうんだけどね」


 効能よりも、気持ちが大事ですよ。



「まあ、頑張ってくれたまえ。 ちなみに私は産婆さんはまだNGだからね」


 承りました。




 メイジさんご夫妻も、来てくれました。


「若旦那大活躍の噂、ものすごいことになってますよ」


 えーと、どんな噂なんですか。



「愛し合うふたりを引き離そうとした王子様に、正々堂々真っ向勝負で勝利した真の勇者、だそうです」


 もうそれでいいです。



「ゼルサニア王子って、近隣諸国で名を轟かせた武人にして、女の子たちの憧れの騎士様だったんですって」


 確かに、強くてイケメンでしたね。



「各国王家の姫さまからのお声がかりも多かったそうなんですよ」


 そうでしょうね、理想の王子様って感じでしたもの。



「今回の件以降、なぜか人気が上がっちゃってるらしいです」


 ありゃま。



「今まで隙が無かった完璧王子様をお慰めするのは今だ、みたいな感じで、女性たちが群がってきちゃっているとか」


 王子様、頑張れ。



「で、モノカさんの婚約話に動き出していた各国王家や大貴族とか一流武芸者とかが、今回の件以降大人しくなったそうですよ」


 それは助かります。



「つまりはお幸せにってことで、良いんですよね」


 そんな感じでお願いしますね。



「おめでたい噂は、ばんばん流さないと、ですねっ」


 うわっ、セルマさん、旦那さんをなんとかしてください。



「商店街のご婦人ネットワークなら、任せてくださいっ」


 うわっ、新婚さんなのに、めっちゃ似たもの夫婦だったよ。



 何はともあれ、メイジさん、セルマさん、ありがとうございました。




 ロイさんも、システマ『転送』で来てくれました。


「大変だったみたいだね」


 正直もうこりごりなんですけど、これからも家族のために頑張らなきゃ、です。



「とりあえず、ヴァニシアは連れて行くんで」


 ありがとうございますっ、すごく嬉しいですっ。



「さすがにこれ以上は、いかにカミス君でもね」


 本当ですよ、他の娘さんならともかく、あのヴァニシアさんとの同居は僕がどうにかなっちゃいますって。



「気持ち、良く分かるよ」


 ですよね。 ロイさんの鋼の自制心、見習いたいです。



「それについては、まあ、いろいろとって感じで」


 男ですもんね。 いろいろあっちゃったりしますもんね。



「カミス君も、これからいろいろとあっちゃったりするかもだけど、ひとりで悩まないで何でも相談、だよ」


 ありがとうございます。 すごく嬉しいです。



 ロイさん、ヴァニシアさん、ありがとうございました。



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